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【保】特生3課〜東京危機〜 − 旧・小説投稿所A

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【保】特生3課〜東京危機〜

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■エピローグ

「やっと謝罪行脚が終わった……」

オイラは首の辺りに乗せていた佐藤警部補を地面に降ろし、その場に寝転んだ。
あー、精神的に疲れた。

「……よかった、まだ生きてるぞ。頼むからさっさと新しい通信指揮車来てくれ」

オイラの耳元で警部補が呻いていたのが分かった。

「これでも安全に安全を重ねて飛んだんですよ」

「そりゃ分かるが、命綱一本で君に乗っかって空を飛んだこっちの身にもなってくれ」

「竜騎士みたいでいいじゃないですか」

「竜騎士という職業はファンタジー世界でしか成り立たないということがよく分かったよ」

フラフラとした足取りで警部補は詰所へ向かっていった。
あのテロから一週間。
奇跡的に日本人の死者は0(テロリストは八人のうち四人が死亡、残る四人は逮捕。あの後ちゃんと吐き出してやったんだよ)だったが、被害はかなり甚大なものだった。
出来ることなら全てテロリストの仕業にしておきたかったのだが、そうは問屋が卸してくれなかった。
というわけでこの一週間自分が引き起こしてしまった破壊により損害を被ったところへ謝罪しに回っていたのだ。
交通課に行ったら笑顔で請求書を突き付けられ、運送屋に行ったらやっぱり請求書を突き付けられ、陸上自衛隊の駐屯地に行ったら74式戦車に付き纏われてまた壊しそうになり(佐藤警部補曰く『わざと壊させて10式戦車を買ってもらう口実を作ろうとしてたに違いない』とのこと)、とにかく散々だったのだ。
自分がまいた種とはいえ、ちょっとしっぺ返しがきつい。



<2011/12/05 22:56 とんこつ>消しゴム
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