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rain tears -心の涙- − 旧・小説投稿所A

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rain tears -心の涙-
− 切実に願う −
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「あぁ……美味しかった」

その場に腰を降ろす。一般で言う、お座りの状態。

膨らんだ腹を満足そうに擦って呑み込んでしまった空気を吐き出す。

「おっと、失礼」

トレゾアは胃袋内でソーマを弄り始める。

胃壁を密着させ、やんわりと揉み始める。

(あっ……ぅん)

胃壁マッサージに合わせ、トレゾアに喘ぎ声が捧げられる。

それが彼女の加虐心、心を満たしていく。

「お前も良い反応をするな」

くふふ…と黒い笑みを綻ばせ、俯せに身体を倒す。

ソーマを潰そうと考えたのだ。

床によって圧迫が始まると同時に胃壁も圧迫を始める。

(ぁ、ぇ……ぎゅぅ……)

ソーマは抵抗すらさせてもらえず、圧迫を直に喰らっている。

だが、確かにその存在は感じられる。

小さな、その存在。

しかし、フローラには大切な存在と。

トレゾアは悟っていた。

「そのようでは潰れてしまうぞ?」

ぎゅっ、ぎゅっと緩急を付けて圧迫、解放を続ける。

押し潰す度にソーマの心地よい喘ぎに彼女は心を躍らせ続ける。

(し、死んじゃうよ(泣き )

流石に殺す気はないので、そろそろ解放する。

(溶かすのはまずいか……フローラに怒られてはかなわんからな)

俯せを止め、再びお座りに戻る。

そして、口を開く。

「さて、独り言でも話すか」

それはソーマに彼女の思いを伝える為に発した遠回しの伝言。

フローラは赦されたがっている。

過去に起こした過ちに対して。

もう一度、誰かを信じたいのだと。

体を、心を預けられる。

自分を癒してくれる誰かを求めていると。

トレゾアはそれらを独り言として、

ただ、言の葉を吐き出した。

彼女の唯一の理解者、同期として。






<2011/09/21 21:11 セイル>消しゴム
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