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届かぬ想いを、君に。 − 旧・小説投稿所A

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届かぬ想いを、君に。
− 思春期 −
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・・・八年前から、この灰色の胸に秘めていた想い。

いつもだ。
いつもあいつの笑顔を思い浮かべるだけで、どんな試練も
乗り越えられた。地獄の責め苦すらも、泣きながら笑って
耐えられる。

ただその想いは、近すぎて届かない。




「(どうして私は…)」

古代、海を創り出したと伝説になっているカイオーガ。
そんな雄大なポケモンが、今、私の肩に身を寄せて眠りこけている。

奇跡的な状況に感謝しながら、ふと彼の身体に目がいってしまう。


「かっこ…いいな…」

艶やかで美しい肌に、スラリとした流線型の滑らかな形。
それよりさらに
印象深いのは、全身を駆け抜けるような赤のライン。近くで覗い
てしまうと、今にも見惚れてしまいそうだ。


「それに比べて私は….ハハ…笑い種だな」

翼の呪いの眼はもちろん、ギラティナという種族自体、生ま
れたことに後悔が残る。胸には赤と黒のボーダーラインが、
重なるように並べられていた。

「…はぁ……」

もう、ため息しか出ない気がする。
自分が、好きじゃない。



================



「……………zzz…ふわぁ…ぅ…」

「・・・・・・」

仲間に入れてもらって三日が経った。現在バビロンは、五キロ
ほど離れた自分の研究所(ラボ)に….ラティオスとレムリア
はショッピング。(手を繋いでいた気がする)

そしてこれから「マスター」と呼ぶべきロンギヌス。彼は
高校生生活を維持するためか、アルバイトに出っぱなしだ。
つ、つまりリーグに残されたのは….私とカイオーガだけ?


「え…わわっ…!!!」

「ふぎゃあっ!?」

今更ながら飛び上がってしまい、
カイオーガは肩から滑り落ちてカーペットに頭を打った。


「イテテ…ごめん、ボク重かったかな?」

至近距離でぺこりと頭を下げられ、
世界が崩壊するかのようなパニックに陥る。
「えーっと」とか「いやいや」を連発しながら、
何とか絞り出せた言葉が・・




「……悪かった」

「ううん…もう痛いの飛んでいっちゃったみたい♪」

我ながら、もう少し気の利いた発言はできないのかと反省する。
「大丈夫か?」の方が効果的だったかもしれない。今さら良案が、
次々に頭に浮かんできた。



「あれ〜…? マスターどこ行ったの〜?」

「ア、アルバイトで…き、きゃえりは遅いらしい…」

クスッと笑ってくれた。
顔が、噛んでしまった気恥ずかしさに爆発しそうだ。


「き、きゃえりって…w もしかして滑舌悪いんだ? 弱点みーっけ」

「そ、そうかな….あまり喋らないからかも…な…」

「ヘヘ…なるほど♪」

いったい、何が面白くて笑ってくれるのだろう。
イルミア島で友達が少なかった理由、それは話し下手。
でもそんな自分を、島の四天王に誘ってくれたのは紛れ
もなくカイオーガだった。

こんな仏頂面の隣にいて…笑い声を絶やさないなんて・・



「そ、そうだカイオーガ….最近、レックウザとはどうだ?」

「ハハハ…はっ!? いや、逢ってない…というかもう別れてるよ?」

「そうか…良かった…」

「え…どして?」

質問が唐突すぎると気づいた時にはもう、カイオーガは首を
傾げていた。彼女と別れたのに「良かった…」なんて、外道
にも程がある。


「いやっその….あ、UFO!!」

「なぬっ!!!」

とっさに脳裏に浮かんだUFO作戦で、何とかその場はやり過ごせた。
幼馴染だけあって、彼の性格なら100問テストでも答えられる。

しかし・・




ーーーー私は、好かれているのか?

笑い合って、共に闘って。
自分の為に泣いてくれて。
たまに大喧嘩もして。

Likeの方なら自信はある。
嫌いならまず、友達関係すら成り立っていないだろうから。

ただ本望は…愛してくれているのかどうかだ。
その話になると自信は雲散霧消してしまい、
形容できない不安に陥ってしまう。



「…好きだ……」

無邪気に全力でUFOを探すカイオーガに、蚊の鳴くような声で
言ってみる。何かの間違いで気持ちが届いてくれはしないかと
期待をするが、そんな現象、世界がひっくり返ってもありえない。


愛がこんなに苦しいものだと、冥界の王は初めて知りましたとさ。



<2011/07/25 15:39 ロンギヌス>消しゴム
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