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エンペラーフェスティバル − 旧・小説投稿所A

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エンペラーフェスティバル
− TERROR −
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「何だ…手伝ってくれるのか?」

「…暇ができたんでな」

バビロンは、ギンガ団を相手取っているギラティナの援護に回っていた。お互いの背中を突き合わせ、不適な笑みを浮かべて喋る。


「アカギは私の獲物だ…手、出すなよ」

「…そいつは結構。別に喰らうのが目的じゃない」

「カイオーガの為か? あいつも幸せなこった…」

銀色の服に身を包んだ団員…いや、もう兵士と言った方がいい。なんと全員がガイアメモリを持っている。流石、シンオウの崩壊という目的を持っていただけあって、やる事もダイナミックだ。


「ま、他の奴はお前にやるよ。食うなり殺すなりしちまいなw」

「そりゃどうもっ…!!」

不意討ちを狙ってきた兵士を、ギラティナは翼で叩き落とす。それに続いて数え切れない兵士が、怒涛のように襲いかかってきた。バビロンも首をコキコキと鳴らし、押し寄せるメモリ大群を迎えた。

「ククッ…邪魔だけはするなよ」

「…私に命令できるのはカイオーガだけだ」







===================












三十分後・・
ギラティナはぐったりと倒れている団員を、頭から遠慮がちに引きずって咥える。彼らの技を喰らった者は、例外なく床に突っ伏す運命だったのだ。バビロンは悠然とした表情で、パンパンに膨れ上がった腹を見下した。


「ゲブッ…ウ〜イもう食えねえや…♪」

「…バイオリック社はお前に、行儀というデータを組み込まなかったようだな」

「ケケッ…w 人間が勝手に決めたことだろうが」

無表情に一人目を呑み込むギラティナ。彼が別に喰らいではないのは、バビロンも初対面の時から見抜いていた。

「カイオーガと真逆だな、お前は」

「あいつも疲れてるだろうから….少し残して置こう…」

「い、いや…必要、ないと思うぞ」


しかしすっかり休憩気分の二人に、最後の砦・アカギが背後から姿を現した。特にギラティナとは、シンオウ地方で面識もある。


「…アカギ….」

「三年ぶりだな。どうした? その刺青は」

「刺青じゃ…ない….」

彼の翼に深く刻まれた、血塗られた眼のような模様。取りたくて三日間、夢中で洗い続けた過去もある。これは彼にかけられた、とある呪いの仕業なのだが・・



「…気色悪い。」

「………っ…」

コンプレックスを非難され、ギラティナは思わず俯き始める。
今まで何度…その言葉を吐かれたのだろうか…


「ハハ…なるほど、親友に好かれようとして刺れた訳だな。それは失敗作か?」

「・・・・・違う・・これは・・」

侮蔑と嘲笑のセリフを投げつけられる。恥ずかしさと悔しさが臨界点を超え、ギラティナは歯を食い縛って涙を見せなかった。せっかく友達に逢えたのに…こんな事で泣いてたまるか….





「その辺にしときな、銀ピカ野郎」

無関心そうな顔で兵士を貪り食っていたバビロンが、急に声を張り上げた。震えるギラティナと上から目線のアカギが、視線を彼へと向ける。


「お前な…誰が他人様の仲間を勝手に泣かしていいっつった?」

「えっ……」

涙がバレていた事に、ギラティナは不意に素っ頓狂な声を出した。かなり慌てた様子で、目をゴシゴシと翼でこする。


「この金ピカ野郎がどうして翼にお絵描きされてるのかは知らないが……死ぬ覚悟、決めただろうな」

「死ぬ….フッ、なぜ?」



「お友達をバカにされた人工竜さんが….君を血祭りに上げちまうからだよw」

バビロンは床を蹴って飛び上がり、天井に逆さまに張り付いた。まるで蜘蛛のような行動に、ギラティナも思わず息を呑む。バビロンの左腕が、煮えくり返った赤色に輝く。


『超必殺……おまえの物は俺のものぉ!!!!』

さっぱり意味の分からない技名を吐き捨てて、急降下を仕掛けるバビロン。空を切って飛んでくる彼を避けようと、アカギは横に跳んだ。



「フフ…言っただろう? お前の物も俺のもの、と」

「な、なに…っ!!」

「お前の逃げ場も…私のものだw」

なんと急降下の最中に急ブレーキをかけ、逃げるアカギを絞め殺しそうな勢いで抱き締める。そのまま肩を使って不時着し、気がつけば見事にアカギを床に押さえ込んでいた。


「おっと失礼…? 血は出なかったようだなw」

「あっ…ヒ…は、離せっ!! この…」


成功感に浸っているのか、立派に臭う舌をベロリと見せ付ける。だがもちろん…見せるだけでは終わらない。ザラザラ微妙な柔らかさの巨舌で、アカギの耳元を弄ぶかのように舐める。悪寒と快感が背筋を震わせ、アカギは諦めたのかどっと彼の胸に寄りかかった。


「フハハ…ち、畜生…私はいつか…ロケット団を…」

「ギラティナ〜?….お前、目を閉じてな」

とっさに受けた質問に、ギラティナは従うしか無かった。頭部の金色に光る装飾の下で、そっと目を瞑る。すると暗闇に閉ざされた彼の視界…ではなく、犬のような聴覚にアカギの悲鳴が鳴り渡ってきた。


「ああっ…んえっ…@0\1=$_&#8364; #>}%>]&#8364;&#8364;@%!!!!!!!!!!!!!!!!!」

「これならどうだ…ん? 答えないのか?」

「離しっ…いいいいいいいいいいいいいいいっ!!!!!!! そんな…でゃあああああっ!!!」

まるで、火炙りの刑に処される者の断末魔だった。ギラティナは目を開けたくなる衝動に身を震わせたが、バビロンの刑罰シーンを見る勇気はない。





・・・・一時間後。
バビロンの「もういいぞ」の合図で、ギラティナは恐る恐る目蓋を開けた。視界に映りこんできた光景は、何の変哲もない、さっきと変わらない部屋だった。腹も膨れておらず、アカギの亡骸すら転がっていない。
ただ・・・・





「よう…待たせたな。そろそろ行こうか?」

薄っすらニヤけ顏を晒す、バビロンの姿があるだけだった。




<2011/07/24 23:05 ロンギヌス>消しゴム
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