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表裏一体 光の頂 − 旧・小説投稿所A
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表裏一体 光の頂
− 発端 −
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簡単に踏み潰してしまいそうになる。
小さな、小さな存在。

気付けば巨口を知らぬ間に開き、
涎を滴らせながらだらしなく舌が垂れている。

命を呈して救った小さな命。
その命は今、病に苛まれている。

「大丈夫か?花梨・・・」
私の命の半分を分け与えた人間。
まだ幼い少女。その名を花梨と言う。
私は力を失った。
神獣である私は私的に他人の命を弄んだ。
神が禁忌を犯したとき罰を受ける。
神でありながら存在が堕落する。
神でありながら神ではない。
力を失った神・・・堕神に。
以前の私ならこんな風邪如き、迅速に治してやれるのだがな。
「大丈夫・・です・・ご心配なさらずに・・」
花梨は平然を取り繕う。
何故、そんな態度を取るのかと怒鳴ってやりたいところだが、それは花梨の容態に響く。
発熱による消耗で呼吸は荒く、体には汗が滲んでいる。
滲みでる汗を綺麗に舐め取り、水を含ませた布切れをその額に乗せてやる。
「気持ちいいか?」
無言で花梨は頷く。
前いた村から離れてもう三ヶ月。
ずいぶん慣れたものだ。
だが、私の姿は変わらない。
九つあった尾は四つに。
骨さえも半数、脆くなってしまった。
眼も片目はうつろな瞳、視力は存在しない。
堕神・・悪く言えば人間よりも虐げられる存在かもしれない。
もう“我”と自分を繕う必要もないだろう。
そして、人間の姿でないために憤りを感じたこともあった
花梨の介入が必要だった。
薬をもらうのも、食材をもらうのも。
花梨が何か仕打ちを受けたときはそれ相応の罰を与えたが、それでも容易にこの姿を晒すものならば厳しい現実を受けるばかりだ。
「出発してもいいか?」
「うん・・」
花梨の服を優しく咥え、背に乗せる。
早いところ目的地を目指さなければ。
私の産みの元へ・・



のちに
アンケートを取りたいと思ってます
皆様ふるってご参加してくださいませ
<2011/06/03 19:47 セイル>
消しゴム
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