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始まり 〜0章〜 − 旧・小説投稿所A
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始まり 〜0章〜

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=僕は、今まで平凡な生活を送っていた。朝起きて、顔を洗って、学校に行って、勉強して、友達と遊んで、家に帰って、宿題を終わらせて、ベットに潜り込んで寝る。そんな生活を繰り返し行っていた…。なのに、何が僕に日常を変えたのか今でも分からない……。
今、僕はなんでこんなことになっているんだろう……。


<2013年1月22日>

僕の名前は「佐藤 竜太」。普通にありそうな名前だ。
僕は受験を推薦で誰より早く終わらせた。後は高校生活を謳歌するために勉強をして、残りの中学校生活を楽しく終わらせるだけだった。



………本当に、それだけだった。あの列車に乗るまでは。



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「はあー。今日も塾で疲れたなー。」

何気ないことをつぶやきながら、僕は、駅に向かっていった。僕の家は郊外にあるため、電車に乗って塾に行っている。ただ、それだけであり、今帰ろうとしているところだった。

「あれ、いつもなら高校生や会社員がいるはずなのに誰もいない……。まあいっか。」

ホームには珍しくだれもいなかった。普通なら、会社員や高校生の帰宅ラッシュの時間で込み合っているはずだった。

「まあ、たまには誰もいないのも静かでいいか…。」

このとき、僕はうすうす何かちがったものをを感じていた。だから、いつもより独り言が多かったのかもしれない。そんな時、アナウンスが流れた。

『まもなく、一番線に快速、====行きが参ります。危ないですので、黄色い線までお下がりください。』

〔いま、何かおかしくなかったか?〕

そんなことを思っているうちに電車がやってきた。……いつもとは違う電車が。

「あの電車って、ブルートレインじゃないか!って、車体が赤いからレッドトレインか…。」

鉄道マニアなら誰もが知っている寝台特急『ブルートレイン』。今じゃ、新幹線に便利さで負けてしまい各地で廃線となりつつある有名な電車だ。ただ、奇妙なことに車体が血で塗られたかのように赤く、行き先を示していていなかった。

「この区間って、こんな電車が通っていたっけ?」

竜太はそんなことをつぶやきながらまじまじと車体を眺めていた。よく見ると、ひとつも部屋に明かりがついていない。そのとき、ドアが開いた。

「………。」

竜太は何もいえなかった。理由は簡単だった。明らかに普通の男性の背を超えている人が、身体をインドのサリーのようにして隠して、こちらに向かって手招きをしているのだった。

「お、俺は券売機で乗車券を買っていないし、俺が行きたいところは快速じゃとまらねえから…のらねえよ!」

自分でも不思議に思うくらい声を張り上げた。多分、それくらい怖かったのか知れない。すると、その不思議な人は僕のかばんを指差した。

「俺のバックがどうかしたってのか!それとも中を見ろってか!」

もう自分でもなぜここまで怒れるのか分からなかった。でも、虚勢でも張っていないと自分というものがこの空気に飲み込まれてしまいそうだった。

「仕方ないなあ。じゃあこれでも喰らいな!」

僕は思いっきり自分のかばんを電車内の変な人?に投げつけた。
そして、ポケットから防犯ブザーの栓を引っこ抜いた。

…………鳴らない。昨日買ったばかりの防犯ブザーなのにいくらボタンを押しても鳴らなかった。

「嘘だろ…。」

僕はこれが夢であってほしいと初めて思った。さっき投げつけたはずのバックが自分の後ろにあるのだ。あのときの僕にとって、こんなことはとても信じがたいことだった。

すぐに、自分のバックかどうか中身を確かめた。だが、筆記用具もノートの無く、ただ一枚の赤い紙切れが入っていた。

不意に、自分の周りが暗くなった。何が後ろにいるのかすぐに分かった。すぐに逃げ出しておくべきだった。それでも振り向いてしまった。

目の前にあの奇妙な人?が、僕を抱きしめてきた。なんだかとても暖かだった。でも、人じゃないことはなんとなく分かったのですぐに逃げ出そうとした。

「何をする!はなせ!」

『君に危害は加えないから落ち着いて!』

僕はさらに恐怖に駆られた、相手は僕に話しかけているのではなく、僕の心に話しかけているのだった。

「じゃあ、お前は何者だ!」

『今は語れない。でも、すぐに後で話す。』

「それで信用が出来るか!」

『じゃあ、何で君はもう抵抗していないの?』

「え?」

不思議だった。さっきまであんなに自分が慌てていたのがうそみたいに落ち着いていた。多分、他の人?と話が出来て安心したからかもしれない。

『落ち着いたみたいだね。』

「まあ、なんとか…。」

『じゃあ、いくつか質問して良いかな?』

「良いけど、先に放してくれるか?」

僕は誰もいないことが分かっていても、抱きしめられるのがなんとなく恥ずかしかった。このときだけは誰もいなくてよかったと安心した。

『あっ、ごめんごめん。』

僕を放してくれたときに、不意に手が見えた。手に長いつめがあった。僕はやっぱり人間じゃないと思った。

「で、質問って何。」

僕はぶっきらぼうに謎の生物に話しかけた。そのときには、もう恐怖というものが無かった。ただ、あの質問が奇妙で少し引いた。

『君は世界がひとつだけだと思う?』

「え?」



久しぶりに書いたせいか、文章力がかなり落ちています。これからもよろしくお願いします。

《データ》

佐藤竜太 種族 人間 ♂ ? 階級 ?
どこにでも普通にいる受験シーズンを無事に終えた中学3年生。普通であることが時々つまらないと思うことがあるが、それでもなんとなく生活を送っている。趣味は剣道。勉強は中の上当たり。基本的に自分のことを「僕」と読んでいるが、時々「俺」になる。

??? ? ? ? 階級 ?
データ不明

*後に少しずつわかります。

《わからないところ》

レッドトレイン…寝台特急ブルートレインの形をしており、車体が赤色の列車。

一言

「まあ、なにかとよろしくな。」

『こちらもよろしくね♪』

「話しかけていないんだけど……。」

<2013/03/02 11:46 名も無き竜>
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