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− のぞみ・・・それは −
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「君達も・・・この病院をやめたほうがいい」
「ですが・・・」
「フッ・・・分からないのかい?この町には医者は必要ない・・・誰も、居ないのだから」

ここは死の町・・・デッドタウンか。
死を運ぶ町として伝えられたこの町には、もうほとんど人間は残っていない。
どこかへ移住した・・・違うな。
皆、眠りについた。
永遠の眠りに・・・。
生きているものが居ない町には、医者は必要はない。
まぁ、俺の計画通りにことが進んでいるからいいのだがな。

「さてと・・・器を回収に行くか・・・」







外に出れば、真っ暗闇。
電気が通っていないのだ。
昼でも霧が立ち込めるこの町・・・否、霧ではない。
何なのかは俺にはどうでもいい。

「怠惰・・・もしかしたら、最も危険な大罪なのかもな」

大罪・・・それは七つある。
強欲・・・強く欲すること。
色欲・・・欲情を得ること。
憤怒・・・なんだったかな?
傲慢・・・我侭に生きること。
嫉妬・・・他の幸を妬むこと。
怠惰・・・憂鬱に至り・・・。
あとは暴食だが・・・どうなるかな?

強欲ではそれほど死人を出さなかった。
大陸を分けるほどの津波が襲ったが・・・。

色欲では・・・まぁ、死人出たな。
だが、死体は二つだけ。

憤怒は・・・思い出せないな。
だが、紅い海を覚えている。

傲慢はいろいろ死んだな。
王に王女にナイト、そして・・・。

嫉妬でもかなりの死人が出たな。
全部不思議な形の刺し傷があった。

怠惰は今現在進行中。
だが、町一つ滅んだ。

暴食は・・・まだ、試していないが・・・。
人喰いになるかもな・・・。








「ふぅ・・・やっと、着いた」

俺は家としては大きい建物の前に居た。
その家は、病院として働いていた。
が、この町はもう死んでいるから、意味は成さないが。
だが、おそらく彼女はこの建物の中に居るのだろう。




















「・・・これは、驚いたな・・・」

この家の主・・・本来は、ハルティング・オフイムだったが、その本人は既に死んでおり、今では娘のスーチランファイ・ニンキャスが、主だ。
だが、その彼女はベッドに横たわっていた。
なんだか、望みが叶ったかのような、嬉しそうな笑みを浮かべながら、寝ていた。
だが、ただ単に寝ているわけではなさそうだ。

「・・・全ては闇の中・・・か」

彼女は死んでいたのだ。
大切そうに分厚い本を抱えながら、嬉しそうに・・・。
こんなに綺麗なのに・・・勿体無い。

「この器は俺が預かっておく・・・安らかに、眠れ・・・」






















リグレット院長がスーチランファイ・ニンキャスの家に入る1時間前


「悪魔さん・・・」

・・・どうしたのかな?・・・

「私も眠ることにするわ」

・・・そっか、ならおやすみだね・・・

「うん・・・短い時間だったけど、一緒に居てくれて・・・ありがとう」

・・・僕も楽しかったかな・・・お別れは寂しいけど、君の魂は僕と一緒だよ・・・


彼女は最後のGiftを飲む。
英語・・・1 贈り物、贈与物:寄贈品
     2 (・・・の)特別の能力:生まれつきの才能

ドイツ語 毒、毒薬、劇薬

Giftは僕から彼女への贈り物。
君を幸にしたいと願う、望む僕からの贈り物。
僕は彼の元に戻るけど、君とはいつまでも一緒だよ。
君の魂は僕の中で生きるのだから。
眠らせ姫になるための礎としてね・・・。


「おやすみ・・・名前だけでも・・・聞き、たかった・・・な」

・・・僕には名前は無いから・・・

・・・ゆっくりと、寝てね・・・

・・・ニンキャス・・・


はい、これにてお終いまた続きをww

捕食が入ってない?
まだ、入れてないだけさw
<2013/04/01 18:18 ヘリオス>
消しゴム
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