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ブイは欲しかった。

あんな風に笑いあえる仲間が。

たった一匹でいい。だから................

しかし、弱く、とても探険隊に入る勇気なんてない彼には

この世界の風は気紛れ過ぎた。

家族は弱いブイに愛想をつかし、何処かに去って行った。

友達も一匹、また一匹と探険家になるポケモンが増えていき

やがて彼のまわりには誰も居なくなった。

『ああ、またか。』

一匹、友達が彼から離れていくたびに、ブイはそう思った。

『ボクが弱いからいけないんだ。』

仲間を失う寂しさや悲しみは何度感じても薄れることはない。

一匹になった今でも、昔の友との思い出が蘇り胸が熱くなる。

満月がきれいなある日の夜。

ブイは寝床でそんな過去の事を思い返しながら

ゆっくりと目を閉じたのだった。

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