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3つ目の至宝 − 旧・小説投稿所A

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3つ目の至宝

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「ひやぁ・・!な、なによ・・これぇ・・!!」

ぐにょぐにょとユニークな動きをする肉管の中で、アリシアは懸命に壁を押し広げていた。
しかし物理的にそれは逆効果だったようで、彼女の身体
は更に滑り落ちやすくなってしまう。頭から呑み込まれた
為に上下感覚も失せ、アリシアは食道を下っていった・・

じゅぷぅ・ずりゅ・・ずりゅ・・ぎゅむぅ・・♪

「いぅ・・ぁん・・ふぅ・・!!」

いやらしい喘ぎ声を掻き消すように、粘液と肉壁が触
れ合う音が生まれてくる。ぶよぶよした食道の肉はねっとりと絡みつく唾液でぬるぬると滑り、
容赦なく彼女を胃袋へと落とし込んでいく。


ぐにゅっ・・かぱぁ・・

「あっ・・嫌あ!!」

獲物が来たときにだけ開く入り口が、たらりと
粘液を落としながら広がる。食道は今までよりも強い
力でアリシアを圧搾すると、彼女の処理を胃へと任せた。
アリシアはドチャリと胃底に倒れ込む。


「う・・ん・・」

仰向けに寝転がされた彼女は、この空間の天井と
思わしき場所を見つめた。そこでは今通ってきたばかりの小さな穴が、グニグニと閉じていくところだった。
しばらくは獲物が来ないであろう今、その穴は固く閉ざされていた。

彼女は手足に力を込めようとするが、愛撫、
甘噛み、食道、唾液etcから受けたダメージの波が押し寄せ、ぐったりと脱力したままだった。


「お願い・・消化だけは・・」

今まで完全に無視されていた声に、久しくレム
リアの明るい声が応える。その彼女の体内と言うだけあって、耳を澄ます必要もなかった。

「消化?しないわよそんなの。でも・・・ふふ♪」

絶え間なく蠢いている胃壁から聞こえる、レムリアの
不敵な笑い声。それが何を示していたのかを、アリシ
アは身をもって思い知らされる羽目となった・・

倒れたまま動けない彼女の耳に、ポタッと液
体の滴るような音が入り込んでくる。すると
胃壁が急に揺れ始め、その肉の間から不気味
な白い液体が染みだしてきた。

「な・・なによ・・!!消化しないって言ったじゃない!」

「少し落ち着いて?消化はし、な、い。分かった?」

そう言われても、普通胃袋の中で出てく
るのは『あれ』しかない。万物をとろかし吸収してしまう、恐ろしい『あれ』しか・・アリシアもそれはよく知っていた。

アリシアは体力がゼロなのを無視して飛び上がり、
恐怖から作られる力で胃壁を叩いた。しかし叩くどころか蹴っても体当たりしてもこの分厚い肉の壁はビクとも
せず、むしろ貴重な体力を使ってしまい、疲れ切って再び膝をついた。

一方レムリアはボコボコと暴れる膨らみに指を添
え、悪戯半分にぷにぷにといじくり回す。お陰でアリ
シアは肉壁責めに遭い、またしても柔らかい床に寝転がされてしまった。

「いったい何なのよ・・これぇ・・!!」

アリシア自身の体重が床の胃壁を刺激してしま
い、ジュプジュプと白い液がどんどん生産されてくる。
胃液かもしれない不安と、胃液じゃないなら何なん
だという不安に押しつぶされながら、アリシアは涙声で訴えた。


「ふふ・・教えてあげる♪」

レムリアはニコッと微笑み、空中から魔法の様に黄色いメモリを取り出した。

カチッ・・『LUNA(幻想)!!』

彼女はそれを手の中で回すと、アリシアを示す
お腹の膨らみへと差し込む。メモリは溶けるよ
うに体内へと吸い込まれていき、あっと言う間に見えなく
なってしまった。



ぬじゅっ・・るにゅ・・くちゅぅ・・♪

所戻ってアリシア。胃袋がメモリを取り込ん
だ途端、あの乳液のようなものが怒濤の様に溢
れ出してくる。まるで軽い雨のように降り掛かる
その液体に、アリシアは悲鳴を絞り出す。

「いやっ・・やめてえええええっ!!」

「それはね・・あなたの体を溶かしたりなんかしないわ。ただし・・」













「溶かすのは、あなたの心よ。」

グニュ・・・むにゅむにゅ・・ぐちょ、ぐちょ・・



〜ルナメモリ〜

レムリア愛用のガイアメモリ。『幻想』の力が入っており、回復はもちろん、体に可能な限り変化をもたらすことができる。
例:身長が伸びる。爪が鋭くなる。消化能力を高める。

〜竜液〜

この世界でのドラゴン種がそれぞれ持っている、いわば特殊効果のある液体。個体によって効果や色も違う。(↓参考

レムリア:触れたものの感情を操ることができる。主に催眠、誘惑に使う。色は白濁。

氷竜:触れたものを一瞬でトロトロにしてしまう、胃液よりはるかに強力。色は透明。

牙竜:不明
<2011/05/15 15:53 ロンギヌス>
消しゴム
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