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ケンケンパァ!だよ、人生は。 − 旧・小説投稿所A

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ケンケンパァ!だよ、人生は。

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「ところでよ、
 あんちゃんが頭に乗せてるその菅笠、
 だいぶ古いモノみたいだが、一体どういった意味があるんだ?」

随分と歩き、黙然としていた時だった。
この静けさに耐えられなかったのか、
ルカリオが他愛もない質問を口走る。

「あぁ、これか。
 これは死んだ親父の形見なんだ。」

「なるほど、道理で薄汚れて古臭い訳だ……」

「……実はな、この菅笠には ちょっとした秘密があってな。」

「秘密?」

「あぁ、この菅笠の……」

“ベチャッ!”

バクフーンが説明しかけた瞬間、
不意に背後で 水っぽいモノが落ちる音が響いた。
それと同時にまた、「ひぃっ!」と、
バクフーンの口から情けない声が漏れる。

「あー、すまないが、あんちゃんを負ぶっているせいで
 今 振り向くことができないな。
 ちょっと後ろ見てくれよ。」

「いいよ見なくて!
 走れ!早く!!」

どこからともなく漂ってきた腐臭。正体は明らかだった。
危険な状況に陥っているにも拘らず、
軽いジョークをかましながら走るルカリオ。
バクフーンは精神的にも まともに返す余裕もなく、
ただしがみ付くばかり。

※  ※  ※

今日一日でルカリオは 一体どれだけ走ったことだろう。
それも、自分より大柄なポケモンを乗せながらだ。
疲労がピークに達していても 何の不思議もない。

ルカリオが走り疲れて 歩き始めたころ、
後ろに“あれ”の気配は なくなっていた。

「な、なんとか撒いたようだな……」

ホッと胸を撫で下ろす。
と、ふたりが安心して 静けさに満ちた その時、
何かが ふたりの体毛を揺らしているのがわかった。
……風だ。しかも、ほのかに草の香りが漂っている。
ふたりは確信した。この先が出口だと。

慌てて顔を上げ、前を向く。
暗闇の中に、豆粒のような光がポツンと見えた。
距離があって見えづらいが、あれが出口で間違いはなさそうだ。

「でっ、出口だぞルカリオ! 早く! 早く出よう!」

「い、言われなくても!」

自然と バクフーンの目には、一筋の涙が浮かんでいた。
それは嬉し涙以外の何者でもないだろう。
ルカリオもそれに応えて、最後の力を振り絞り、
出口の光へと歩き出した……


そのときだった……






いやぁ、ホントに
ルカリオの台詞が
ぜんぶ山寺さんボイスで
頭の中に入ってくるわ。
なんでだろうねぇ σ(゜Λ゜)

え?バクフーン?
もちろんバクフーンは子安さんですよ。
子安さん以外に ありえないでしょうがっ!(殴

<2012/08/29 18:47 ギン鶴>
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