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薬物乱用 − 旧・小説投稿所A

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薬物乱用

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ポケモンリーグ〜北廊下・・




・・・


「むう・・・相変わらずどこもかしこも低い天井だな・・歩きづらい。」

既に消灯した暗廊を、ありあまる巨体で進んでいくニコラス。暇ゆえにリーグを三周し、寝室へと戻っていく。



ポケモンリーグ〜南廊下・・


「なんにも見えないや・・・こ、こわいよお・・」

同じ理由で散歩に出たカイオーガは、真っ暗闇のど真ん中で固まり、ガタガタと身を震わせていた。もともと幽霊は苦手なのだ。

「マ、マスt・・うう・・・」

ドスン・・!

「ひっ・・!?」

前方から鳴り響く巨大な足音。カイオーガは飛び上がり、手に水球を創りだす。

「お、脅かしたら・・・撃つもんね・・」

足音は廊下中を揺らし、ゆっくりとカイオーガの方へと近づいてくる。間には、小さなゴミ箱があった。




どしん・・・

「なんだお前か・・・幽霊かと思ったぞ。」

カイ「え・・・?」

目の前で足音は止まり、きつく目を瞑るが、聞こえてきたのは覚えある声・・ニコラスだった。



緊張が解け、へなりと床に手をつくカイオーガ。しかし気の緩みが、誤って高威力の水球を飛ばさせる。水球はニコラスの腕の合間を通りすぎ、ゴミ箱に命中して爆発した。

カイ「あっ・・・ごめん。」
ニコラス「あ・・・危ないだろう!!もし当たっ・・・ん?」

「コン!」と軽い音がし、ニコラスの頭に何かが落ちる。地面に転がったのを拾い上げ、カイオーガは目を細めて見つめた。



カイ「瓶・・お薬かな?」

ニコラス「・・知らないが・・・これに入っていたのか?」

ニコラスはゴミ箱の破片をつかみ、バキバキと握りつぶす。破片は一瞬で砂となった。

カイ「多分ね・・・なんでだろ?」

興味を示したのかしばらく瓶を眺め回したあと、固く閉まった蓋に手を掛ける。

ニコラス「まさか飲んでみるとかいうんじゃないだろうな?」

カイ「・・・大丈夫だとおもうんだ。これさっきマスターが持ってたものだし・・・あぶないんなら僕たちの目の前に置かないよ。」

理屈とへ理屈が混ざったような返答にたじろぐが、好奇心が疼いているのも事実。ニコラスはうなずいた。


カイ「えへ・・いくよっ♪」

錆びて固まった栓を簡単に開け、三分の二程を残して飲み干す。「ゴクン!」といつもとは違う嚥下音がなった・・



カイ「・・・・・う・・・うあ・・」

ニコラス「ど、どうした・・!!まさか毒じゃ・・」

カイ「えあ・・・ぐ・・・ううっ・・・」

緊急事態に慌てふためくニコラス。





カイ「ま・・・・まずい・・」

ニコラス「やっぱりあいつに知らs・・・は?」

素朴に呟かれた言葉に、ニコラスは目が点になる。


ニコラス「お、おい・・ふざけてるのか?」

カイ「うーん・・なんかスッキリしちゃった♪残りあげるね?」

ニコラス「あがっ・・・ああっ・・貴様!!」

残りを瓶ごとニコラスの口へと放り投げ、カイオーガは壊れたようにらんらんと部屋にもどっていった。



ゴクリ・・

ニコラス「くそ・・・明日覚えているがいい・・」

『クシャルダオラ』という強大なる竜なため、瓶を飲み込んでも障害はないが、やはり気持ちの良いものでも無い。とうとう吐き戻すのを諦め、ニコラスも部屋へと戻る。


ニコラス「まあほんの少量・・・たいした事はないな・・」




〜〜〜


〜地下、薬品庫。

ニコラスが床を踏みならしたためか、高い棚より粘着力の消えたラベルがヒラヒラと舞い落ちる。ホコリだらけの床に、音もなしに着地した。



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(危険・劇薬)〜愛香楽水〜

※即効性につき多量使用厳禁

製造:イッシュ生態研究財団法人
販売:ヤマモトキヨシ

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<2011/05/15 15:20 ロンギヌス>消しゴム
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