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狼と狐のち日常 − 旧・小説投稿所A

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狼と狐のち日常

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「ただい……」

数日しか離れていないと言うのに、我が家が酷く懐かしく感じられた。
心の底から自然と零れる筈の言葉が不意に途切れた。
玄関から見えるリビングの状況。
埃に紙切れ、空瓶に生ゴミ類。
恐ろしいまでに散らかっていたのだ。
大きく呼吸し、腹に力を込める。

「全員、庭に出ろッ!!」

菫、椛、ソル、無論鏡世でやり過ごそうとしていたガレイドも容赦なく出させ
窓際で腕を組んだ僕の前でお座り状態にさせている。
驚いた事に、いつも駄々を捏ねる淫乱狐と残虐狼が素直にしたがっていた。
流石に今の状況、僕の殺気を悟り従うほうが良いと判断したのだろうか。

「さぁて、これはどう言う事ですか……ん?」

語尾を少々上げ、わざとらしく問う。
4匹の獣相手に説教する裏では、フラウと砂羽が片付けに勤しんでいる。
本当なら、僕も手伝う筈なのだがその前に、こいつらの調教が必要だった。
まぁ、粗方予想はついている。
五月蝿い僕とフラウがいない事を逆手に、好き勝手やってくれた訳だ。
別にそれは構わないが、ここまで汚い状態だと激怒せずにはいられない。

「ま、みんな分かってるみたいだから、あーだこーだ言わないけど」

菫は視線を落とし、反省しているようだ。
椛もいつもとは違って、真摯な表情だ。
ソルは相変わらず、面倒くさそうな表情をしている。
ガレイドは……

「ガレイド? 君も共犯だからね?」
「ま、待て。いまいち状況が掴めないのだが……」

目を丸くし、巻き込まれた感を漂わせ、困惑の一言。
僕の厳しい目線に加え、他の3匹が同時に横目で冷たい視線を突き刺す。

「……何か、すまん」
「分かればよろしい」

これを見てると、本当に巻き込まれた形なのだが
見ているなら制止ぐらいは出来ただろう。
うん、連帯責任。

「罰として、二週間はメシ抜き。ソルは砂羽摘みも厳禁ね」
「なっ、ふざけ……」
「だったら、騒がなければいいのにー」

反論しようとするソルにどや顔でそう一言加えるだけで
ソルは言葉を無くす。

「はい、じゃあ庭ででも遊んでおいで。部屋には入らないよーに。解散」

ばちん、と手を叩くと各々が散って行く。
ぎゃーぎゃー言っているようだが、その矛先が僕に来ない様に密かに祈っておこう。

「……帰ってきたんだな」

余計な面倒を増やす獣達。
一人暮らしをしていた頃から考えれば、煩わしい筈なのに
どうしてこうも、世話を看るのが楽しいのだろう。
そして、どうして帰ってきた感がするのだろう。



……それは、言わなくても分かるか。





みなさん、大変お久しぶりでございます。セイルです。
密かに引退しようかなー、何て思っておりましたw
本当に間隔があいてしまい、楽しみにしていた方には申し訳ありません。
完マークは後々付けようかなとは思っていますが、この作品はこれにて完結と考えております。
ですが、まだまだ続きを見たいという方もいると思います。
感想にて続けて欲しい等のメッセージを頂きましたら続けたいと思います。
べ、べつにコメが欲しいわけじゃないからねっ////

現在、ある人からのリク小説があるのでこちら用の小説を書く時間は少ないのですが、本日を持ちまして復帰する事をお伝えします。
これからも私の作品を宜しくお願いします。
応援してくれる方には黒狼さん共々感激しちゃいます。(黒狼さんは丸呑みにしにいくかも♪
<2012/08/24 14:34 セイル>
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