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【保】旅は道連れ − 旧・小説投稿所A

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【保】旅は道連れ

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そこには・・
この世のものとは思えないほどの形相で こちらを睨みつけるピンクの巨竜・・
かなり怒っている・・ようにしか見えない・・・

・・ズドンッ・・・!!

そのピンクの巨竜の太い尾が 地面を叩きつけ、地響きを起こす・・
それだけでワニノコは 気が飛んでしまいそうだった・・

「こんな所で 何をしているのかなぁ・・」

カイリューが話しかけるが、ワニノコは 恐怖で口元まで震えまくっている・・
声は出ているものの、ヒグッ・・ウグッ・・・ と 喘ぐばかりで 言葉が出ない・・

その様子を見たカイリューは 少し表情を戻し、また話しかけた

「・・逃げたんだよね・・
 ・・まさか もう 二番目のルールを忘れたわけじゃないと思うけど・・?」

ワニノコの返事を待つ・・
しかし様子は相変わらず、震えるばかりで返答などできたものではない・・

カイリューは ワニノコの正面に腰かけ、顔を近づけた
ワニノコの顔は 涙であふれかえっている・・

その涙もろとも 顔中を べろりべろりと舐めまわし、カイリューは話を続けた

「さて、ルールはルールだ。
 きっちり受けてもらわなくちゃね♪」

その言葉にワニノコは ビクッと反応し、また逃げだす態勢に入ろうとした・・
未だに震えて ちゃんと立たない足が それを遅らせる・・

「フフ・・慌てないで・・
 でも ちょっと面白いことを思いついたんだ♪」

ワニノコの動きが少し止まった
息は荒めだが ようやく落ち着き始めた・・

「ボクとバトルをして、キミが勝ったら 今回は許してあげるよ・・♪」

「(・・バ・・バトル・・?)」

カイリューは早速 攻撃の態勢に入り、右腕を構え始めた

ワニノコは未だに訳がわからない
この小さな自分が あんな巨竜に勝てるはずがない・・

と そのとき・・
カイリューの構えから とつぜん膨大な殺気が放たれ始めた・・
それを感じ取ったワニノコは 瞬時に悟った・・
・・攻撃が・・来る・・・

ワニノコは慌てて身をかがめ、意味のない防御態勢に入った

「ま、ま・・待ってくr・・」


次の瞬間 ワニノコの目に映ったのは・・
カイリューの強靭な爪・・



顔の左半分に ドラゴンクローをまともに受けたワニノコは
数メートル先の大木まで飛ばされ、背中を打ち付けた・・
一瞬にしてワニノコの顔が赤く染まった・・

しかしカイリューは攻撃をやめようとはせず、ワニノコの前に立ち・・

「ドラゴンダイブ・・♪」

・・・ズシン・・!!

200キロを超える巨体の腹が 小さなワニノコを下敷きにした・・
いくら柔らかい腹であっても 衝撃はものすごいものだった・・・

「・・へへ・・のしかかり・・♪」

更に膨大な体重がワニノコを襲う・・
ワニノコの体が ミシミシと悲鳴を上げ始めた・・

・・・ついにそこでワニノコは 気を失ってしまった・・・・






「・・ま、今回は 消化なしで勘弁してやるか・・・」


<2011/12/22 22:21 闇銀>消しゴム
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