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【保】兄竜との出会い − 旧・小説投稿所A
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【保】兄竜との出会い

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「ハア…ハア…」


洞窟へ出たスイトは森中を走り続けていた…


「ハア…ハア…ごめん…ドラゴンさん…僕やっぱり…」


走り疲れたスイトは木に寄りかかった…すると…


「グルルルル…」

「え?」

「グルルルルルル……」

「う…わ…」


休んでいたスイトの目の前から涎をたらした狼の3匹がスイトに近づいて来たのだ…


「グガアアア!!」

「うわあああああ!!」


狼達がスイトに襲いかかった…そのとき…


バッサ…バッサ…


「グガアア!?」

「え?」


狼達は灰色の竜を見た瞬間一目散に逃げ出した…


「大丈夫か?スイト…」

「ドラゴンさん…何で?」

「お前が洞窟から出たのに気ずき、後を追ったのだ…」

「ド、ドラゴンさん…ごめん…なさい…」


スイトは言うとまた涙がこぼれてしまい、ジェネラスはスイトを両手で掴み、涙を舐め取った…


「なぜ洞窟から出たのだ?正直に言ってみるがいい…」

「ぼ、僕…ドラゴンさんに迷惑かけてるのかと思って…」

「なぜそう思うのだ?」

「僕、村でいつも失敗ばかり起こしてたから…そしたらみんなに邪魔扱いされて…それでドラゴンさんは僕がいると迷惑なのかなと思って…それで洞窟へ出て…それで…グス…」

「うむ…だが私はお前のことを迷惑だとは思ってはいないぞ?」

「うう…でも僕がいても…迷惑だよ…グス…」


スイトはそう言うとまた泣き始めた…


「そうか…ならお前が私に迷惑をかけてしまったら私はそれを受けとめてやる…だからもうそんなことは言うな…」


ギュ…


ジェネラスはそう言いスイトを優しく抱きしめ、スイトは泣き続けた…


「うう…ドラゴンさん…」

「もう遅い…そろそろ帰らなれば…」


…バッサ…バッサ…


ジェネラスはスイトを抱え、住処に戻った…













※ ※ ※














…バッサ…バッサ…


洞窟へ入ったジェネラスは壁に寄りかかり、スイトをお腹の上に乗せ横にさせた…


「うう…寒いよ…ドラゴンさん…」

「さ、寒いのか?」


スイトはそう言いジェネラスは抱きしめたがそれでも暖かくならなかった…夜中に外に出てしまったのが原因だろう…


「うう…ドラゴンさん…」

「…………………」


悩んでいたジェネラスだがある案が浮かんだ…


「むう…こうなったら…仕方ないか…」


スイトを唯一暖める方法それは…














「それってまさか…」

「ふむ…そのまさかだな…」

「まさかとは思うけどアOOO爺さんの味見狙いじゃないよね?」

「そ、そんなわけないだろ…」



<2011/11/24 22:00 スイト>消しゴム
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