Gポイントポイ活
Amazon
Yahoo
楽天
無料ホームページ
楽天モバイル
[UNLIMITが今なら1円]
海外格安航空券
海外旅行保険が無料!
バベルの塔 - 旧・小説投稿所A
RSS
|
感想
|
TOP
バベルの塔
- 光射す未来 -
|<<
<
5 / 33
>
>>|
「ほう…君かね、レヴァ元社長を殺した張本人は」
「…あ…?」
感染した社員でごった返す廊下を駆け抜けるバビロン。
ふと、天井に設置されている巨大モニターが話しかけて来た。
新社長、ブースだった。
「何の用だか知らないが….そこで待っていろ。すぐ迎えに行ってやる」
「おお恐ろしい…これだから試作機は信用ならないのだ」
「ならお前か? その試作機(私)の設計者は」
「いいや…? バビロンシリーズの功績者、ファモールは既に死んでいる。
それも何の因果か知らないが、君を製品化した直後にね」
自分の設計者が死んだというのに、微塵も悲しくない。
いや、むしろ喜ばしい程だった。
そもそも彼に復讐を晴らすため、バビロンはここに乗り込んだのだ。
「…つまり君の目的は、君が生まれた瞬間にもう達成されている。
これ以上、ウィルスだらけの我が社に立ち入る意味は無いと思うが…?」
愚者を嘲笑うような目つきで、バビロンを天井から見下ろすブース。
しかし次の瞬間、そのバカでかい液晶画面に閃光が走ったかと思う
と、ブースの顔は粉々に砕け散っていた。バビロンが怒りを露わに
し、モニターを粉砕したのだ。
「ここを壊すか壊さないかは私の勝手。ここから逃げるか逃げ
ないかは貴様の勝手さ。そして……」
「言い忘れていたが….私はこのビルの柱一本、見逃したりはし
ない。覚えておけ」
パラパラに飛び散ったモニターの破片を、冷ややかな視線で一瞥する。
そして身の丈よりも大きな翼を広げ、バビロンは廊下を直進していった。
ザァァァァァァァァァ……!!
「しゃ…社長…」
「フフフ….」
砂嵐しか映らなくなったモニターを前に、息を詰まらせて笑うブース。
彼の右手には吸い尽くした葉巻、そして胸に輝いている「星」と同じ、
黄金色のメモリが握られていた。
「ハッハッハ……おい、幹部一同に伝えろ。侵入者バビロンは殺さず、生け捕りにして社長室へ連れて来い、とな」
「わ…分かりました……」
「ククッ……いやいや全く面白い…」
当然、逃げるなどという臆病な考えはカケラも無い。
わざわざ出向き、直接バビロンと対峙する気も無い。
ただ…どうしようも無く面白かった。
===================
「これが….バイオリック社……」
「想像以上の大きさですね。流石は一流企業というか……」
「そんなの関係ないよ。そこの看板を墓標にしてあげるからね…へへッ♪」
「マ、マスター……兄さんが…」
「ああ….今日は本気だぞコイツ…」
「まあ、こんな遠目に見ていても仕方ありません。
もっと近づいてから策でも練りますか」
先陣きって進んでいくラティオスに賛同し、カイオーガはヒレをコキッと
鳴らした。ロンギヌスも彼らに続こうとしたが、家電店のショーウィンド
ウに飾ってあるテレビに視線が行ってしまう。本社が1キロと離れていな
いのに、皮肉にもバイオリック社のコマーシャルだった。
『科学万能のこの時代、あなたが乗り遅れていませんか?
日進月歩する私達バイオリック社と、ともに光さす未来を掴みましょう!
いずれ来たる、22世紀への挑戦を!』
「・・・・・」
「マスター!? 置いてくよ~!!?」
「…あ、うん……」
<2011/10/17 18:09 ロンギヌス>
修正
削除
全削除
|<<
<
5 / 33
>
>>|
TOP
|
感想
|
RSS
まろやか投稿小説すまーと Ver1.00b