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あの写真に写っているのはまだ何も知らなかった頃の幼い私。

そして恋人だった。

魔術教習所に入学し、卒業を控えた頃に撮った写真だ。

入学一年で下位、中位魔術を会得。

上位クラスに私は駆け上った。

そして現在も使用している魔銃の所持も許可された。

その分周りからの虐め、差別は酷かった。

さらには女とだけで酷い仕打ちも受けた事もあった。

挫けそうな私を支えてくれたのが彼だった。

彼は特に魔力がある訳でも、

魔術が上手い訳でもなかった。

でも何故か惹かれてしまった。

ただ、その優しさに私は惹かれたのかもしれない。

彼をこの手で殺めてしまうまで……

〝最強の人形の魔術師〟と言うコンセプトで提唱された〝魔力解放〟

人間の姿ではある程度の制限がかかってしまう。

その制限を突破する為に別の姿に転身する。

それが魔力解放。

その実験対象として私が選ばれ、実験は行われた。

当初は私も引き受けた。

さらなる高みを手に出来ると思って。

それが、間違いだった。

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