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【保】易すぎる依頼 − 旧・小説投稿所A

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【保】易すぎる依頼

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「そろそろ答えは出るかの?」

「…答え、か。特に思いつくものがないな…」

しばらく考えたものの、結局自分の中でこれと言った答えはなかった。
醜いものがないと言えばウソになる。けどそれは俺が持つものであって「俺たち」が持つもの、とは考えられなかった。
屁理屈かもしれない。だが向こうの質問通りに答えるならそうなる。

「つまり、俺はそれを答えること自体を放棄する」

「愚か…というべきか。それが汝なりの答えか」

「どうせ答えたとこで助かるわけでもないだろうが」

「フン‥まぁいい。それなら我の答えを聞かせてやろう」

あんまり聞いても得になるとは思わないが…隙を狙う意味でも聞くか。

「我が思う、汝らが持つ最も醜いものとは…「欲」だ」

「欲…?」

「と言うても一概に言うと語弊がある。我が言う欲は卑しい欲だ」

「卑しい欲…か」

「そうだ。欲と言うのは生きる上で必ず求めるものでもある。食欲、物欲、性欲…そう言ったものは誰しも欲するだろう。
 しかしだ。生きることとは関係のない欲を、汝らは欲する。たとえば金。生きる上で必要な金があるにも関わらず、
 それ以上のものを求めようとする者が多い。我はそう言った欲を「卑しい欲」と称し、最も醜いものと考えている。
 何故生きるための必要以上のものを求めるのか、我にはわからん。そしてそのようなものを持つからこそ何かが起こる。
 事実、我のところに来た者の大半はそうである」

「…狐野郎が出してきた依頼の、報酬金のことか。ということは、お前は俺たちが持つ卑しい欲を利用して自分の欲を満たしたってことか」

「そういうことだ。実に効率のいい欲の満たし方。そして害を消す方法とは思わないか?」

「…別に俺はそういうの気にしないし、知ったところでどうとも思わない。けど1つ言わせてもらう…。
 たとえ卑しい欲を持ってようと、たとえ醜いものを持ってようと、どんなに汚い心を持ってようと、どんな奴だって生きてる。
 普段はそんなこと考えないかもしれない。卑しい欲にばかり目が眩んでるかもしれない。けどなぁ!!
 みんな生きるためにこうしてるんだよ。お前だってそれぐらいわかってんじゃないのか?お前が生きるために俺たちを食うのは
 俺たちが生きるために肉を食うのと同じだ。同じだけど、お前に食われるために生きてるわけじゃないってことは覚えておけ!!」

思ったことを流れのままに怒鳴り散らして拳を構える。
こいつはただ食うためにしてるだけじゃない。俺たちを完全に見下してる。そんなの俺にはどうってことない話だ。
なのに、何故か凄く腹が立つ。まるで生きることに意味がないと言われたようで…。
いてもたってもいられなくてもう一度殴りにかかる。感情に任せて行動するのみ。

「汝はもう少し我を楽しませてくれると思ったが、期待するのも悪いというものか…」

「っ……!」

殴ろうと瞬間に後ろから大きな手が俺を捕まえる。感情に任せ切ったせいで周りが見えてなかったか…!
こうなったらどうしようもない。体を動かそうにも力が強すぎて何も出来ない。まさに手も足も出ないっていうことか。
どうにかしようと考えてると、氷竜の顔の前に持ってこられた。

「汝もここまでということか。楽しませてもろうたから良しとするかの」

「俺は全然楽しめる気がしないけどな…!」

「どちらにせよ、汝はもう我の腹に収まることは揺るがぬ」

「まだ諦めたわけじゃ…!」

「なら汝に絶望を見せてやるかの…」

「なっ……!」

そう言って俺の視界に飛び込んできたのは、赤い肉で埋め尽くされた大きな口内だった。




やっぱり今回のいまいちだな…orz

とりあえず、次の捕食シーンで挽回しようと思います
ちなみにあの問いの答えは正解というわけでもないので、そこに関してはあまり深く考えないでほしいです。自分なりの答えを見つけてください
<2011/07/06 22:46 ヴェラル>
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