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『大阪～、大阪です。大阪環状線、大阪市営地下鉄御堂筋線、四ツ橋線、谷町線はお乗換えです。』

「ふ～、やっとついた。やっぱ、新快速のれば良かったなってむが～！？」

「ほふはふはへないひゃはいの（僕が座れないじゃないの）」

　しまった・・・椅子の関係でセルモスは新快速と快速にのると立ちんぼになるの忘れてた。

「だからって食うことないだろ～！あうぅ・・・」

「は～め！」

「早く出せって！ひゃぁ！？」

　すぐには出してくれなさそうだと考えていたら首筋を舐められた。ねっとりとした唾液が首に絡みつき、冷たさとくすぐったさを伝えてくる。暴れれば暴れるほど舌も激しく動き、押さえ込もうとしてくるから厄介だ。

『１１時２８分発、大阪環状線内回りは１番乗り場から発車いたします。電車は８両で到着いたします。足元白色丸印１番から８番で２列に並んでお待ちください。』

腕時計を見ると、今は１１時１３分。唾液をふき取ることを考えるとそろそろ移動が必要だ。

「セルモス、電車に乗り遅れるから吐き出してくれ。」

「ちぇー」

　ペッと音を立てて吐き出されたそこはホームの一番神戸よりだった。工事中なのと到着列車はもっと中央よりに停車するためか人通りはまったくない。セルモスが気を遣ってくれたのだろうか。見上げると、少しだけバツの悪いそうな顔をしていた。

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