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【保】迷い人 − 旧・小説投稿所A

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【保】迷い人

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『うぅ…離すもんか…!』

必死に両手でシィナの手を握り離さなかった…だが僕の体力も限界に近づき口からは血を吐いた…

『グォォォ…!』

竜は口自体を近づけて食べようとしてくる…もう限界だ!

『シィナ!今助けるわ!』

誰かの声と同時に10mはある巨大な狼が森の奥から現れ竜に体当たりを食らわせる…突然の奇襲を避ける術はなく竜は横に倒されてしまった…!

『きゃぁぁ…Σ』
『うわぁ…?!』

そのときに竜の舌も外れてシィナが僕に落ちてくる…?!僕はシィナを受け止めるがその衝撃で激痛が走る…

『グォォ…』

竜が起き上がろうとするが狼の頭に乗ってた九尾の狐らしい女性が何かを唱え始めると巨大な炎の球体が竜に降り注ぐ…!

『グォォォ…?!』

火炎をまともに食らって竜はほとんど動けなくなった…その隙に狼が近づいて意識が朦朧としてる僕やシィナを背中に乗せてその場から一気に逃げ出した…

『シィナ!大丈夫かしら…?』
『私は大丈夫だけど…私を助けてくれた孤人さんが…』
『うぅ…がは…』

血を吐いて苦しむ僕に近づく狐のような獣人…何かを唱え始めると光が僕を優しく包む…

『…あれ?』

傷跡はなくなり疲れも取れてしまった…?

『これで大丈夫ね…あなたは何族かしら?特徴がないわね?』

狼の背に乗ったまま質問をされるが分からないと答えた…

『そっか…でもシィナを助けてくれてありがとう…私達の隠れ里へ案内するわ』

そういうと目の前の巨木に走りぶつかる寸前で木の中へ吸い込まれた…

『?!』

僕は何が起こったのか分からず目を瞑っていた…目を開けると木の中を削って作られたような巨大な建物が辺りに広がっていた…すると突然狼が消え僕は落ちてしまう

『よっと』ストッ
『それ〜♪』ストッ
ガン!『痛て…』

3人のうち2人は落ちて着地したが一人は頭をぶつけてしまう

『ははは!ドジな奴だな?』

先ほどの巨大な狼らしい獣人が僕を立ち上がらせる

『どうも…』

そして一斉に『ようこそ!獣人の隠れ里へ!』と辺りにいる獣人が声をあげて言った…
どうやら今度こそ助かったようだ…

to be continued


>>14


<2011/11/24 00:03 狐人>消しゴム
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