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初めまして。 − 旧・小説投稿所A
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初めまして。

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「うぅ、温かい。」

先に目が覚めたのはフェイのようだ。

「ここって・・・うん、やっぱり!」ムギュッ

フェイは温もりだけでアンクルだと分かり、嬉しくて巻き付いていた舌に抱き着いた。

「おじいちゃん・・・」グスッ

フェイは泣いていた。一度追い出されたが、またアンクルと一緒に居ることが出来るだろうと確信したからだ。

そしてアンクルも起きだす。
「・・・フェイ、気が付いたか?」

アンクルはフェイをゆっくりと口から出そうとするが・・・

「おじいちゃん!寒いから出さないで。」

「何を言う!?今日は温かいのに。」

「ううん、おじいちゃんの側に居たいの。だから・・・」ヒクッ

「・・・フェイ、すまなかったな。」

アンクルはまた口を閉じフェイを舌の上に置いた。
そしてフェイは泣きながら言った。

「僕、どうしてもおじいちゃんと居たいの。だから僕をここに・・・」

「だがしかし・・・いつまたフェイに迷惑をかけるか分からないし、もしかしたら・・・」

「そんなこといいの。どうなってもいいからおじいちゃんの側に居させて!!」

「フェイ、おぬし・・・」

アンクルはまた悩む、本当にこれでよいのかどうなのか?
もしかしたらフェイを誤って・・・

(仕方ない、フェイが望むなら・・・)

「しゃぁないのぅ、好きにするがいい。」

「うぅ、おじいちゃん!!」

「だが一つ言わせてもらうぞ!」

「なぁにおじいちゃん?」

「たまにはワシの暇潰しに付き合ってもらうのが条件だ。ククク」

「どんな暇潰し??」

「なら今から付き合ってもらおう。」ングッ

「ひゃぁ!?」

アンクルはすぐに顎を上に傾けそして

ゴクリッ

フェイを飲み込んだ。

「ククク、久しぶりに気分がよい。」



一方フェイは飲み込まれたあと喉肉に引っ掛かることなくまっさかまに胃へ落ちた。

ドクン・・・ドクン・・・
「イタタタタ・・・あれ?ここって確か昨日居たような・・・でもとても温かい。」

「ククク、フェイよ大丈夫か?」

「うん、大丈夫だよ。もしかしてこれが暇潰し?」

「そうだ、たまにワシに喰われてもらうぞ。」

「・・・ありがとう。」

「な、何を言っておる!?」
「本当は暇潰しって言って僕のためにお腹の中で温めてくれるんだよね?」

「え、あぅ・・・ふぅ、ばれたか。」

「おじいちゃん・・・」

アンクルは思いもよらぬフェイの言葉に戸惑い、一応ごまかしておくことにした。

(やれやれ、フェイにはかなわんなぁ)

そう思いながら消化しないよう気をつけていた。









「大好きだよ、おじいちゃん・・・」

END


<2011/05/14 21:15 たぐとも>消しゴム
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