大きく口を開け、輝の目の前へ迫る。
「くぁっ・・・・ん・・・・ぐぅ・・・・」
生臭い臭いに、輝は顔をしかめる。
舌をウネウネと動かし、輝の顔に触れる。
ぴちゃっ、ぺろ・・・れろっ、べろぉ・・・・
「うぅっ・・・・んん・・・・・・」
頬、鼻、口、目元、髪の毛。
全てが唾液にまみれるまで、激しく舐められる。
顔面を唾液でどろどろにすると、次は肩をくわえ込み、体をゆっくりと口の中へ入れてゆく。
牙で服をぐしゅぐしゅと破き、輝の柔らかい体を味わう。
「がぁあっ・・・痛っ・・・痛いよぉ・・・・!」
鋭い牙を輝の体に食い込ませ、傷をつける。
鉄っぽい無機質な味と、滑らかな塩っぽい味が口の中に広がった。
人間の血の味は更に食欲を沸かせる。
輝の血は極上の味で、興奮したクルスの口内には大量の唾液が湧き出てきた。
口内に広がる血液を味わい、満足したクルスは、輝をゆっくりと喉へ落としてゆく。
食道の肉が蠢き、獲物の体を奥へ奥へと送る。
ぐじゅ、ぐじゃ・・・ぐじゅる・・・
「ふあ・・・・ぁう・・・・・・」
ぬるぬるの唾液とともに、輝は食道を落ちていく。
絶望へと続く穴を、ずっと・・・ずっと・・・・
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