「ベロォォォォォン! レロンッ、ベロレロンッ! ベロベロベロベロベロリンチョ!」
「んむぅっ! んんんっ! あああああああっ!」
それから数分後。二匹の戦いは一方的な様相を呈していた。ぬるま湯のような世界で生まれ育った家畜が、食うか食われるかの世界を生き抜いてきた野獣に敵う訳がないのである。長い舌を絶え間なく動かして獲物の全身を舐め回すベロリンガ、肛門の中までしゃぶり尽くされて絶叫するブラッキー。なんとも食欲をそそる光景だった。たっぷりと脂肪が詰まった大きくて柔らかな尻、でっぷりと膨らんだビア樽のような腹、柱のように太い腿をプルプルと震わせながら悶える姿にベロリンガは興奮せずにいられない。
「あぁっ、美味しそう……! こんなにも魅力的な子に出会えるなんて……!」
既に相手を食べ物としか見ていない彼だったが、それはブラッキーに勝ち目がないことの裏返しでもあった。粘着質の唾液に足を取られ、凶悪な口臭に戦意を削がれ、麻痺して体の自由はきかず、おまけに――
「そこだっ! 隙ありぃっ!」
ベロンッ!
「おっ……おぉっ、おおぉっ……!」
技を繰り出そうとする度に玉袋を舐められて脱力してしまうものだから、全く反撃できないのである。両前足で局部を押さえて崩れ落ちるブラッキー。その様子をニタニタと眺めていたベロリンガの口から笑い声が漏れる。
「あははっ! 獲物の種類は数あれど、君みたいな男の子の獣ほど狩りやすい獲物はないよ! なんたって、お股に急所が無防備にぶら下がっているから、そこを舐めさえすれば何もできなくなっちゃうんだもん! 大切な部分はオイラみたく体の中に仕舞っておかないとねぇ!?」
両手を腰に当て、自らの股間を見せつけるベロリンガ。またしても急所に電流を流されてしまったブラッキーは、目に涙を浮かべながら情けない声で鳴くのだった。
このまま徹底的に舐め尽くしてやろう。ベロリンガは長い舌を口の中に引っ込める。
「えへへっ! そういえば、まだ味見していない部分があったねぇ? そこを舐めてあげるよ! さぁ、おいで!」
そう言って相手の背中に両手を回すベロリンガ。未だに股間から前足が離せないブラッキーは難なく抱き寄せられてしまう。軽く目を瞑り、うんと口をすぼめた彼がブラッキーに迫ったのは――
ブッチュゥゥゥゥゥッ!
熱々の接吻だった。姿形が全く異なる同性の相手に唇を奪われてしまうブラッキー。精神を粉々に砕かれた彼の目から大粒の涙がこぼれ落ちる。そんなことなどお構いなしにブラッキーの鼻面を舌先でなぞった彼は、
ヌルリッ!
相手の口内に舌を滑り込ませ、ブラッキーの舌を絡め取る。同時に相手を優しく抱き締めた彼は、うっとりとした表情でブラッキーの口の中を舐め回し始める。
「んーっ! んっ、んーっ!」
目を白黒させながら必死にベロリンガの舌を押し出そうとするブラッキー。しかしながら、薄い小さな舌に分厚い巨大な舌の相手が務まる筈もなく、彼の悪あがきは瞬時に粉砕され、便所のように不潔なベロで口内を蹂躙されてしまうのだった。
……ちゅぷっ。
やがてブラッキーの口の中を舐め尽くし、少し名残惜しそうに唇を離すベロリンガ。二匹の唇の間に架かった唾液の橋をベロで絡め取った彼は満足そうに笑う。
「むふふっ! いっぱい舐めさせてくれてありがとう! よく分かったよ、君のこと!」
そこで抱擁を解かれ、うつ伏せに倒れるブラッキー。あまりの気持ち悪さに胃の内容物を全て逆流させた彼は、
「うぷっ……!」
目を見開いて頬をパンパンに膨らませる。それに気づいたベロリンガは例
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