ズズズ……ズチャ!
「うぐっ…!?おえええ!」
胃袋にたどり着いた先はまさしく地獄であった。胃壁から染み渡る悪臭と口内より凄まじい血の臭い、そして足元に置いてある人間の亡骸と言える骨の残骸がいくつもの並べてあって恐怖と苦しみを味わった
グチュ…ジュワアアアアァァ!!
「ーーーー!!!」
人を溶かすのも容易い御用である強酸な胃液が漏れだし
隊長の体に付着して声が上がらなかった
ジュウウウゥゥ…ゴポッ…
「ああ、わしも…ここまでのようか」
足、腕、頭、ドロドロに溶かされたまま意識を手放した。時間が立った頃には彼の体は骨も残らず跡形もなく消化されて糧となった
紫竜「ふん、また俺を殺しに来る人間がいようとはな。これで何回目だ?」
と竜は翼を広げて空中へ飛び出し
森からばっと空へ上昇した
紫竜「まあ、今日でこの森から出ることにしてあるから今更どうでもいいか」
竜は空高く舞い、少し傷跡がついてる翼で飛んで行き
一つの町に目を入れるとぎろっと睨み付けた
紫竜「仕上げだ、あの町が俺を襲った元凶。今ここで全てを終わらしてやる!!」
もうスピードで城下町に急降下して大接近して行った。町の住民の人達は町にドラゴンが来たとパニックを起こしていた
だが竜は容赦なく人を喰らい流血の嵐を巻き起こした。城に生き残った人がいるのかそれも不明である
この彼の闇に包まれた紫色の竜、彼の心には何が潜んでいるのかそれは別の話である
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