━━━2013年3月10日、日曜日
三学期期末テストや予選会、表彰式などのイベントが終わり、僕は今までの"ツケ"を払っていた。
テストの点数によっては、留年する可能性がある。そして親からは「留年したら追い出す」と言われているザマだ。
まあ、当然といえば当然かもしれない。勉強をやる習慣はすっかり消え失せ、提出課題さえ終わらせていないようなありさまなのだから・・・
とはいえ、いざテストが終わってみれば、勉強をしていない割にはそれなりに出来ていた。大の苦手な英語さえ期待できる程に。
その開放感に浸りながら、僕はずっとサボり続けていた"あれ"をやっている。
そう・・・最終投稿から既に42日も経過してしまった、【VD】の執筆だ。
「フェリア〜、あの時の舐め回しってどんな感じだったっけ?」
「あの時?」
「ほら・・・僕に秘密を明かしてくれた夜の・・・」
実際に僕が体験しているこの非日常を、作品という形で残しておくために書き始めたこの小説。
10話で一区切りつけて欲しいというルールが出来そうなので、彼女が秘密を明かしてくれた夜を最終話にしようと考えている。
とはいえ、ただ秘密を明かすだけでは読者が楽しめるはずもない・・・そう考え、あの夜の捕食描写を盛り込んでいる所だ。
ただ、問題が一つある・・・口内に入った後の舐め回し描写。
...だが休む暇もなく、次の舐め回しが始まる。
ここまで書いたのだが、そこから先が詰んでしまっているのだ・・・
「え〜・・・今更聞かれても覚えてるわけ無いでしょ・・・」
「そっか、だよね・・・参ったな、どうしよう・・・ここの描写・・・」
3DSを睨みながら、続く内容を必死で考えていると・・・
「おぅい、想西」
「う〜・・・ん、何?」
僕らが居る二階の寝室に、お父さんが入ってきた。
竜人と一緒にいる僕を見たら、お父さんは驚くだろうが・・・生憎、彼女の姿は家族には見えていない。
「ちょっと出かけてくる。留守番頼むぞ〜」
「はいはい、了解っす」
お父さんは妹や弟と一緒に、近くの公園まで出かけるらしい。
ちなみにお母さんは、弟のサッカー関係の都合で朝から出かけているため今日は居ない。
つまり・・・しばらくの間、この家には僕とフェリアだけという事になる。
「・・・珍しいわねぇ、家に貴方しか居ないなんて」
「確かに・・・意外と、いつも誰かいるからねぇ・・・」
「あら呆気ない。」
「」
・・・その瞬間、僕の中で、何かが壊れた。
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