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連載小説
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僕は今逃げている。
疲れても、途中諦めたくても走り続ける。

「もう、大丈夫かな・・・」

追っ手はもう来ない。
でも逃げてよかったのだろうか。施設に、母が連れて行かれたのに・・・



この世界には、トランスリングというものがある。
人間が作った指輪のようなもので、身につけると身体能力が上がるものだ。
まあ、身体能力が上がると言っても、開発途中なので不完全。
トランスリングには動物の遺伝子が使われる。
なので、足が速い動物に変身するとか、ジャンプ力の高い動物なんかに変身してしまう。
そして、トランスリングには使える人と、使えない人の適性がある。
国の定期検査では、その適性を診断している。
トランスリングを使える人は、被検体として施設に収容される。

そして、僕と母は国の定期検査で捕まった。
その後、母は僕を逃がした。

今頃母はどうしてるだろう・・・
母に会いたい・・・

幼い頃に父を亡くしても母と二人で幸せに暮らしていたのに・・・

そんな時だった、あの噂を聞いたのは。

ある電話番号にかければ、たまに誰かが電話に出て願い事を叶えてくれるという。
そして、電話に出るひとは人間じゃないらしい。

バカバカしい。よくある都市伝説みたいなものじゃないか。

「でも・・・」

母に合わせてくれるなら、なんでもしよう。
そう思ったのだ。
だからダメ元でやってみた。

プルル・・・プルル・・・

(やっぱりならないか・・・)

プルル・・・プっ

『もしも〜し、こちらペンテ。あなたの願い事はなんですか?』






11/12/12 18:40更新 / ペンテ
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■作者メッセージ
最初はこんなのでいいかな?

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