「しばらくは街を拠点にする」 「そうですか…」 「仕方ないデスネ。。。」 賞金首相手も、また、通常に表れる魔物たち相手にも なかなか太刀打ちできない現状では それは仕方のない事だと私はおもいました。 それでも、前進が遅れることに不安を覚えてしまいます。 自分は果たして誰なのか、なんなのか。 一旦、皆と別れ街中を一人歩きます 最初の街のように、孤独を感じたりはしません 仲間のお二人も、多くの冒険者の人とも知り合う中で 少しずつ自分に自信がついてきたのかもしれません けれど、仮初の頭部で誤魔化しているといえば… いけないいけない あまり、そんなことばかり考えていても仕方ないですね 気付くと、もう商店や家の建ち並ぶエリアはとっくに超えて 街のはずれに来ていました 石造りのはずれ、オブジェのようなものが立ち並ぶ広場 ・・あ、そういえば意外に街で手掛かりって探していませんね ははは、今更そんな事に気付くなんて 「ねぇ、あなた?」 と、突然の声に驚きました。 「はい?」さっきまでそこに気配もしなかったお姉さんが立っています 「その頭作りものなの?」お姉さんはコンコンと頭をたたきます 「えっと・・・そうです」 「ふーん・・・」怖さというより珍しいものを見るような目で私の頭をぺたぺた触ってきます。 「あの…なにか?」おそるおそるたずねてみます 「ふふふ、あなたに興味がある人がいるの」 にこりと可愛い笑顔なのに、どことなく…どことなく 「興味が?ですか」---胸がざわざわします 何故でしょうか、少しだけ緊張…します。 「ええ、もしよかったら会ってみないかしら?」 興味がある、ということは何かしら知っている『かも』しれないという事でしょうか 「えっとですが、私達は明日には西の砂漠に向かうのです。その方の御都合もあるのでは…」 会いたいような、会いたくないようなそんな、なんともいえない気分が口をついてしまいます。 こちらの気持ちを知ってか、やはりさっきのような可愛らしい でも、ちょっと怖いそんな笑顔を浮かべます 「大丈夫よ、そう砂漠なのね、わかったわ」女性はくるりと振り向ました 「きっと会えるわ、そう月の出る頃にはこちらから御伺するかもしれないわね」 『待ってください!』という間もなく、女性は透き通るように消えてしまいました。 なんだったのでしょうか。 本当に、私の周りには不思議な事ばかりです。 この出会いが私に何かを伝えてくれるのかもしれません。 もしかしたら、ただの興味本位かもしれません。 それでも、今、私が知りたい事の一欠けらでもわかるならば… 行きましょう、会いに。それが新しい何かに繋がるかもしれませんから… +小+Eno.122 ルーノ様の日記へttp://sicx.x0.com/result/k/k122.html#DIARY ルーノ様、絵に続き誠にありがとうございます