氷の溶けたグラスを真向かいに見ながら黙々と注文したパフェを頬張る。

うん。やっぱりここのが一番おいしい。

外からは轟音。そして悲鳴。
それから……

「いぃ〜〜ざぁやぁ…てめえ、池袋にはくんなっていつも言ってんだろうがぁ!!」
「やだなぁ、何でシズちゃんが俺の行動制限するのさ。気持ち悪いから早く死んでよ。」
「それはコッチの台詞だぁ!!」

風を切る音と再び轟音。
目端を道路標識が通り過ぎる。止まない嫌みの応酬と轟音にそれはそれは長い溜息が零れる。
テーブルにつっぷすれば空になったパフェグラス。
本当なら静雄と一緒に食べる筈だったパフェ。

「……嫌いだ。」

わかっていながら静雄さんにちょっかいをかける臨也さんもそんな臨也さんを目敏く見つけて簡単に僕を置いていく静雄さんも。

「だいっきらい。」

その度に泣きたくなる孤独感に襲われる僕も。

「だいっきらい。」







今日の昼にかいちょと一緒になった時、真向かいの氷の溶けたグラスと頼んだ甘味を食べながら思いついた小ネタ。

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