Half Moon Love (上)


ある金曜日の夜、僕と里香の寝室でのことだ。

ベッドの上で、全裸の僕は思いきって、既に同じように全裸になっていた里香に言っていた。
「――里香! 是非、俺の子供産んでくれ!!」

「っ!? ……そんな、堂々と言われても……!」
僕の率直過ぎる言葉に、里香は息を飲んだ後、頬を一瞬にして赤く染め、双眸を円くしている。
その里香の、嬉しさと恥ずかしさの交じったらしい動揺ぶりは、
彼女の名字が戎崎に変わって、二人だけで同居すると正式に決まった時以来のものだった。

無理もない。
そもそも、僕と里香が身体を重ねる時は、原則的に避妊が必須……というのが、
二人の間の暗黙のルールだったからだ。
それは、経済的理由の為というよりも、心臓に持病がある里香の為のルールだった。
しかも、今里香はちょうど、僕のペニスに装着するためのコンドームを、
袋から取りだそうとしていたところだ。
……里香は、動揺を隠せないまま、コンドームの包みを袋に戻す。
そして、む〜〜、と小さく唸りながら、
困ったような、でも嬉しくて恥ずかしいといった表情で僕に回答をした。
「そりゃ、最近は調子良かったし、あたしもその……、
 裕一の、子供欲しい……けど」
ここは、もう一押しすれば行ける。

なお、里香の言うとおり、確かに最近彼女の心臓の調子は良好で、
しかも日常生活を通じて、体力も十分ついてきていた。
だから、赤ちゃんを妊娠して産むのも、夢ではない話だと里香は感じているらしい。
いや、事実、それが夢ではないのだ。
僕は、そのことを今から里香に告げて、最後の一押しを試みる。

「実はさ……里香に内緒で、里香の主治医さんに相談してみたんだよ。
 里香は、妊娠に耐えられますか?赤ちゃん産めますか?って」

僕の言葉に、里香は更に目を丸くする。
「そしたらさ、100%とは言えないけど、多分大丈夫だろうって、そう言ってくれたよ。
 なんなら、正式に産婦人科の方に相談しても良いだろうってさ」

更に続いた僕のその言葉を聞いて、里香の目尻にうっすらと清い粒が浮かぶ。
「………っ!」
里香は小さく呻くと、恥ずかしいのか泣き顔を僕に見せてくれない。
嬉しさと驚きと、後は僕に対する色んな感情が入り交じった泣き顔だった。
僕は、そんな表情を浮かべる里香を、丁寧に抱きしめて、ベッドの上に押し倒した。
里香のすらりとした肢体があられもない姿で、僕に組み伏せられる。
「きゃっ」
小さく悲鳴を上げた里香は、左手で秘部を隠し、
右手の白い指で涙を拭いながら僕に問いかける。
「……だいたい、どうしてあたしに秘密で先生に、赤ちゃん産めるか?なんて聞くのよ?
 は、恥ずかしいじゃない‥‥」
まるで少女のように照れながら、里香はそう言う。
そんな可愛い里香に、僕も正直な気持ちを告げる。
「だって里香はさ、我慢したり気を遣ったりして、
 自分からは赤ちゃん産みたいって、言い出さないんじゃないかと思って」
僕がそう言うと、里香は眉をつり上げて返してくる。
「それは……そうかも知れないけど、裕一の方だって、言い出さなかったじゃない?」
里香の反論に、僕は、彼女がいつもするような微笑みを作って言い返した。
「ふふ、だから、今回は俺のお先ってことで」
そう言って僕は、彼女の額に軽くチュッとキスをする。
今からあんまり調子に乗ると、里香は怒り出すから、気をつけないといけない。
「もうっ……! 裕一の馬鹿っ!」
とか何とか言いながら、里香はまんざらでもない様子で、
ベッドの上に肢体を横たえ、熱っぽい視線を僕に注いでいる。
里香は、身体を僕に委ねる準備は出来ているようだった。
「里香……!」
僕はそう小さく言いながら、彼女の細い肢体をきゅっと抱きしめたのだった……。

……僕は里香は、しばらくキスしたり抱き合ったりしていた。
お互いの愛情と劣情を、ある程度冷静でいられる程度に高め合った。

その後、僕はベッドの上で後ずさると、彼女の太股に両手をかけた。
「んっ……もう、するの? 別に今晩からじゃなくとも……」
微かに甘く震えた声でそう言う里香への、
僕からの返事は、行動で表すことにした。

僕は、まず里香の足をぐっと大きく開かせると、その間に顔を思い切り埋めた。
「えっ、ちょっ……!」
僕のやや強引な行動に里香は慌てているようだが、
その表情を僕の視点から窺い知ることは出来ない。
何故なら、今の僕の目の前一杯に広がっているのは、
とてもありがたい里香の秘裂だからだ。
影になってしまってやや見えづらい部分もあるが、
薄く恥毛が生え、整ったスジがその中央に走っている里香の秘裂は、
いつもと比べて、良い意味で変わりないようだ。匂いにも異常はない。
もう、見ているだけで辛抱たまらん!

「じゃ、いただきまーす」
僕は思い切って、里香の秘裂に顔を押しつけ、そしてむしゃぶりついた。
里香の風味が、僕の鼻孔や舌に広がって、なんとも言えない昂ぶりを感じる。
「ひゃあ!?……裕一、馬鹿ぁっ!」
里香がそう叫ぶのと同時に、彼女の身体がビクンビクンと震えるのを感じた。
よし、里香は感じてくれているらしい。
クチャ、ピチャ、ピチャッという水音を立てながら、
僕は里香の秘裂を口と舌先で愛撫していく。
「ひゃくっ……ぅ……」
閉じていた蕾が徐々に花開いていくように、
里香の秘裂は僕の執拗な愛撫で濡れて、ほぐれてきていた。
今では、物欲しそうに蜜を垂らすようにすらなっていた。
時折、包皮に包まれたままのクリトリスを舌先で突くと、
秘部全体がピクッとなるのが、また可愛げがあって仕方ない。
「こんなっ……犬みたいに舐めるなぁ、ばかぁあ……!」
上の口では、まるで昔のように僕を罵倒する里香だったが、
それこそ下の口は実に正直だった。
(よし、ちょっと里香を恥ずかしがらせてやろう。
 もうだいぶ濡れてきたし、直接手で触っても……)
そう考えた僕は、少し腰を引いて、頭を里香の秘裂から遠ざけた。
そして、あらかじめちゃんと爪を切ってある両手の親指と人指し指で、
里香の左右の大陰唇をそれぞれ優しく摘む。
次の瞬間、ぐにぃ‥‥ぱぁぁ……という感じで、
両手を左右に動かして、里香の大事な部分を「御開帳」してやった。
キレイでもありグロテスクでもある色彩を放つ、
血の通った肉襞が、僕と里香の視線に晒される。
「里香のおま●こ、ご開帳だな♪」
僕は嬉しそうにそう言うと、
直後に里香が怒りと羞恥で頬を染め、息を飲んだ。
「っ!!」
僕は、里香の怒りが行動に転化されてしまう前に、
すかさず舌先を尖らせて、膣内に突き入れ、動かした。
ピチャッ、ペロッ、ペロ。
「んぁっ!? んっ、くぅううううう!あくっ‥‥!」
ちょうど、僕の鼻先がクリトリスに接触したことも相まって、
里香は大きな快感を得たらしく、すっかり抵抗をやめてしまう。
僕はホッと安心しながら、里香を絶頂に導くべく責め立てた。

「ほら、すげぇグチュグチュだよ。里香のココ……」
僕は里香の秘裂に顔を埋めたままそう言うと、
わざと里香自身にも聞こえるように、音を立てて舌を動かす。
ピチャッ、ピチャッ。
「は……あんっ……!ゆういちが、なめるからでしょう‥‥!?」
いつの間にか、惜しげもなく最大限に大股開きにされてしまっている里香は、
せめてもの抵抗ということで、僕の頭を左手で押さえ、そして抗弁する。
「ひゃあんぁっ! ……そ、そこなめたら、あたし、おかしくなって……!」
今の僕から里香の顔が見えないのは残念だけど、
きっと、普段のあの整った顔が、色々だらしなくなっているということだけは確かだろう。
「んぁっ、あっ、やっ……あっ!」
里香の喘ぎ声が激しくなるのに合わせて、
僕はレロレロレロと秘裂を舐めまくる。
「ふあっ、やだぁっ……こんなに……!」
すると、急に里香の身体がガクガクガク……と震えだした。
(おっ、もしかして里香、イッてるのかな?)
僕はそう思いながら舌先を里香の中に突き入れた次の瞬間、
急に秘裂が震えたかと思うと、新しい愛液が滲み出てくる。
「あ……っ?あ、あああ……!ふあっ……!!」
戸惑いを感じているような里香の嬌声は、とても可愛くて艶っぽかった。
その嬌声は、今は里香の余韻を表す甘い溜息となって続いている。
「あぅ‥‥は……あぁ……」
僕は、新しく染み出してきた里香の愛液の味をちょろちょろと舌先で確かめながら、
里香の絶頂が収まるのを待った――。
里香の絶頂がそろそろ収まる頃合いだと思って、僕は顔を上げた。
目の前の里香は、顔を真っ赤にして涙ぐみ、
眉根を下げて、恥ずかしいような困ったような表情をしている。
「里香、ごめん。大丈夫だった?」
僕がそう謝ると、里香は秘部を右手で隠しながら、
少しふくれっ面をして返事をする。
「謝るくらいなら、あんなにしないでよ……バカ」
その悪態の中には、里香もまんざらではなかったらしい様子がうかがえた。
このまま続けたかった僕は、里香の手を取って言う。
「じゃ、続きしよっか?」
「……うん」
里香の返事を聞いた僕は、彼女の上体をしっかりと抱きしめた。
「きゃっ……」
里香は驚いて小さく声を出す。
僕が背中に両腕を回すと、反射的に里香は僕の頭をギュッと押さえてきて、
その動作も少女らしくて可愛かった。
(下で一応満足してもらえたみたいだから、次は上の方を……)
僕はそう心の中で言ってから、里香の胸の辺りに顔を当てる。
昔に比べれば成長したとは言っても、
なお慎ましいサイズの胸とその谷間が、僕の眼前に広がる。
既にツンと立っている二つの乳首も、
胸の中心辺りにある手術の縫合痕も、実に良く見えた。
「里香のおっぱい、可愛いなぁ」
僕はそう言った後、舌先でソロリと手術の縫合痕を舐め上げた。
「ひゃんっ……!」
予想外の快感だったらしく、里香は身体を震わせて喘ぎ声をあげてしまう。
「あ、そこ感じるんだ。でも、里香はこっちの方がもっと好きだよね」
僕はそう言うや否や、里香の右乳首に向かって舌先を伸ばした。
「んッ……!」
僕の舌先が桃色で元気の良い乳頭を捉えると、里香はまたもビクンと身体を震わせ、
快感とくすぐったさに思わず片目を閉じた。
(小さい胸の方が、感じやすいってホントなのかも……)
僕はそう考えながら、敏感らしい里香の乳首を舌先で存分に弄んだ。

里香の乳首への愛撫は、
最初はチロチロと舐めたり、軽く咥えてしゃぶったり、
あるいは左右を交互に責める程度だったのが、
段々とエスカレートしてきてしまった。

終いには、ひたすら右の乳首を、
尖らせた舌先で素早くレロレロレロレロ……と愛撫するようになっていた。
唾液塗れになった里香の乳首が、僕の舌先に触れる度に小刻みに動くのは、
見ていてとても面白くていやらしくて、ついつい熱中してしまったのだ。
「はうぅう……!ゆういちぃ……どうして乳首ばっかり……」
あまりに熱中して、そのことをこうして里香に咎められるくらいだ。

体力的にも、これ以上里香を絶頂させずに胸だけ責め続けるのは可哀想だと思った僕は、
そろそろ里香を達せさせようと考えた。
僕は、レロレロレロレロ……と動かしていた舌の動きを止めると、
次の瞬間、里香の乳房をそっと前歯で甘噛みした。
敏感で適度な弾力がある乳首が前歯に潰されて変形し、今までとは違う快感に晒される。
「ひぅ!? そ、そんなにいじめないで……感じ過ぎて、あたし……!」」
うんうん、そのままイッてしまえば良いと思いながら、
僕はなおも緩急を付けて里香の乳首を甘噛みし続けた。
そして、何度目かの甘噛みの時、里香は結構あっさり達してしまった。
「ふああっ……!」
里香が達する瞬間、無意識でしたことなのだろうが、
彼女の腕が僕の頭をグイイッと締め上げてきて、結構痛かった……。

「ばかぁっ……!全然っ、反省してないじゃない。
 あんなに胸ばっかりして……」

胸ばかりを責められて達してから、里香は開口一番にそう言ってきた。
腕で胸と秘部を隠す里香は、一見臍を曲げてしまったかのように見える。
しかし、もう流石にお互いの扱いに慣れてきている僕たちは、
最低限のやりとりで心を通じ合わせた。

「じゃ、里香はどうして欲しいの?」
僕はわざと意地悪そうに言いながら、里香との抱擁を解除する。
「それは……馬鹿、言わなくてもわかるくせに」
里香は気恥ずかしさを残しながらも、淫靡な笑みを浮かべた。
そして里香は、ベッドの上に身体を横たえると、
だいぶ無防備に四肢を投げ出した。
その里香の行動は、明らかに僕を誘っているものだった。
同時に、彼女の双眸から放たれてきた熱い視線に、
僕は思わずゴクリと喉を鳴らした。

「正直、もうあんまり加減出来ないかも知れないけど、ごめんなっ」
僕はそう言いながら、両手を使って里香の両太股をグアッと広げて上げる。
「きゃっ」
恥毛ごと濡れそぼってヒクヒクと蠢く里香の秘部が、
僕を待ち望んでいるかのように見えた。
次に僕は、膝を付いて身体を起こし気味にし、肘を伸ばして両手をベッドに付ける。
おしまいに、ペニスを秘裂にぐちゅっと押し当てたまま、僕の上半身を里香の体から離した。
これで、僕は里香を上から突きまくれるというわけだ。
少しアンバランスではあるが、上下の動きを伴う挿入に適した体位が出来上がったのだ。
なお、お互いの顔や身体が真正面からそこそこ見えるので、実に扇情的でもある。
とはいえ流石に、今更恥ずかしいとなどとは、僕も里香もあまり口に出さないが……。

「んっ……!」
敏感な粘膜同士の接触から生まれる快感に、里香は小さく喘ぎ、
僕はと言えば、一気に腰を動かしたくなった。
早速、重力の力も借りて、少しだけ腰を斜め下に突き出す。
ジュブブッ……。
僕のペニスは、心地良い抵抗感と共に、あっさり里香の中に埋まっていく。
避妊具を介さない挿入は、気付けば数年ぶりのことだ。
「ん……ぁっ……!!」
久しぶりということもあり、
大好きな人と、何の隔たりもなく一つになる瞬間は、格別だった。
心と身体が、言いようのない高揚感と快感に満たされていく。
「はあっ……あ……!ゆういちぃ……!」
里香も十分に愉しんでくれているらしく、神々しいほどエロ可愛い表情を浮かべている。
しかし、僕から丸見えになっている里香の秘裂は、
淫らそのものという感じで僕のペニスに絡みついてくる。

この調子なら、さほど気を遣わず動いてしまっても問題ないと僕は判断した。
となると次は、今は挿入の快感に目を瞑っている里香を、存分に喘がせたくなってきた。
「里香、動かすよ……!っ……」
僕は下腹部に力を入れながら、まずは二、三度程腰を突き下ろした。
ズチュッ、ズチュッという感じで、容赦なく里香の中を掻き分けて進むのが気持ちいい。
腰を上げれば、肉襞はカリ首に絡みついてペニスを扱き上げてきて、
その容赦ない快感に僕は思わず喘ぎ声を漏らしてしまう。
「うおぉ、これはっ……!!」
「やぁん……! ハァッ……ハ……ゆういちの、うごい‥てるっ」
里香の表情も言葉も、かなり快感に蕩け始めてきた。

……このまま、思い切り腰を動かして、
おかしくなるくらい気持ちよくなったら、どうなってしまうんだろう。
やっぱり僕も里香もおかしくなってしまうんだろうか。
僕はそんな熱に浮かされたような思考のまま、
ひたすら上から突いて里香を責め続けた。
里香のしなやかな肢体と髪が、僕の一突きの度に揺れて、白い肌に玉の汗を散らす。
「ふあああんっ……!やらぁっ……これっ、ダメぇ……!」
里香は自由になっていた両手でベッドのシーツを掴み、
半開きにした目と口から、それぞれ涙と涎をこぼして喘ぐ。
これは、もしかしたら早くも絶頂が近いのかも知れない。
一方、僕自身も里香の痴態と、
下半身全部がペニスになってしまったかのような快感で、
正直、射精へのカウントダウンが始まっていた。

……早漏と笑うなら、好きにすればいい。
でも、こんなに可愛い里香と、
こんなに気持ちいい生セックスをして、そんなに長い時間我慢できようか。
いや、できないハズだ。
心を決めた僕は、里香に呼びかけて、出来るだけ同時に達する努力をすることにした。
「里香、ごめん。そろそろ出そうでさっ……!」
敢えて腰を振るペースを落としてから呼びかけたので、
里香もほとんどよどみなく反応してくれる。
「馬鹿っ、早いんだから……!
 ひうっ、あっ……でもっ、あたしもイキそ……!」
喘ぎ声のせいで切れ切れになりながらも、
里香は確かに返事をしてくれた。悪態までついてきた。
僕は里香に頷き返すと、突いては抜くペースを上げて、
同時に奥深くを責め立てるようにした。
「里香っ、里香りかりかっ……!!」
射精が近くなってくるにつれて、
目の前のせっかくの淫らな光景さえうすらぼんやりと見えてきて、
代わりに里香の肉襞が、僕を責め返してくる快感が鋭くなってくる。
亀頭の感覚は、快感で麻痺して半ばなくなってきた。
「ぁあああっ、裕一のが、ゴリゴリって……すごっ……!!ふあんっ……!!!」
そう言って、里香はフルフルと震える。
そろそろ、僕も里香も限界だなと思った。

「里香……!俺、もうすぐだから、だからっ、全部奥で……」
僕はそう言いながら里香の子宮口らしき部分を突き上げる。
「っふぁ!ゆいちのぉっ、あらひのおくまできてるぅ……!!」
もういつ噴き出してもおかしくない熱が、僕の下腹部に渦巻いていた。
この熱を、里香の中に全部吐き出しても良いのかと思うと、ひどく興奮してきた。
思わず、歯がカチカチと鳴り、ベッドに付いている手もプルプル震えてきてしまう。
「うんっ、赤ちゃん出来るように、おくでだしてぇっ……!」
更に興奮を煽るような里香の言葉に、股間の熱が一気に収束していくのを感じる。
僕は快感に塗りつぶされていく意識の中で、思い切り腰を突き出す。
その一瞬後に、ドクドクドクという脈動を伴って激しい快感が押し寄せる。
同時に、熱いモノが僕の先端から迸った。腰が抜けるくらい気持ちいい。
ビュク!ビュルッ!!ビュルッ!
幸運なことに、その少し後に里香も絶頂に達したらしい。
「あっ……ああああっ!!イクッ……イク!!イッちゃううううう!!!!」
膣内と四肢を激しく震わせながら、里香は女の悦びに昇った。
一方、たっぷりと溜まっていた僕の粘性の白濁は、勢いよく里香の中を汚していく。
それと並行して、里香には絶頂の第2波が来たようだった。
「ひあああん……あぁ……!っ〜〜………!」
結局、ドクッ……ドクッ……と脈動が続く限り、
僕のペニスは里香の中に濃厚な精液を流し込み続け、
里香は甘く喘ぎ続けたのだった……。

「ぁ、はあっ……っく‥‥ふぅ」
ひとまず射精が収まってきたので、僕は腹の底から溜息をつく。
精も根も尽き果てる、とまではいかないが、正直それに近いものがある。
里香はと言うと、あられもない体位のままで、
首を動かして結合部を見ては、快感に蕩けたぼうっとした表情をしている。
どうやら、余韻のせいで身体にも力が入らないらしく、四肢を投げ出している。
その様子は、普段の凜とした佇まいの彼女に比べて、ひどく無防備に見える。
このまま余韻を楽しむのも良いかも知れないけれど、
里香の身体の為にも落ち着きたかった僕は、彼女の中からペニスを引き抜くことにした。

僕は両手を床から離し、腰を引いた。すると自然に結合も解ける。
一仕事終えて小さくなった肉棒は、ヌチャアッ……という水音と質感を伴いながらも、
スムーズに里香の肉襞と秘裂から解放された。
「ふぁっ……」
今まで一つになっていたモノが抜けたせいで、里香は反射的に溜息のような嬌声を漏らす。
すると、僕のペニスの形が残った秘裂から、コポォ……ドロ‥‥と、精液が少し零れるのが見えた。
里香がまだ足を閉じていなかったので、その光景はよく見えた。
(うわ、俺こんなに里香の中に出したんだ……!)
そう改めて認識すると、僕の愚息が自然と息を吹き返したが、今晩はもうこの位にしておくことにした。
何故なら、焦らなくても、時間と機会はこれから十分にあるからだ。

僕は心地良い余韻と疲労に身を任せながら、里香と適当にイチャついたりしつつ、
最後は一緒に仲良く眠りに就いたのだった……。


Half Moon Love(中)に続く。



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