「もちろんだよ。……俺も、続きしたい」
僕はそう言ったあと、里香の唇に軽く触れる程度のキスをした。
散々気持ちよくしてもらったのだから、これからはお返しをしなければならないだろう。
「んっ……!」
さっきまで散々こちらを責め立てていたのに、里香は目を閉じて身体を震わせた。
やはり、まだまだ恥じらいというか、初々しいところが残っているのだろうか。
これなら主導権を取り戻せるかも知れないと思った矢先、
里香は不意に、一旦上体を起こして僕から離れた。
その時は、まだ里香の行動の意味がよくわからなかった。
が、ベッドの上で里香がちょこんと体育座りをして、自らのスカートに手をかけた時には、
彼女が下半身の衣類を脱ごうとしているというのが理解出来た。
(目の前で里香が脱いでるなんて……たっ、たまらん!)
僕がそんなことを考えていると、また更に良い意味で驚かされた。
里香自身の手によってスルスルと脱がされたスカートの代わりに、
僕の目に飛び込んできたのは、ピンク色の水玉模様の紐パンだったからだ。
縁にはフリフリが付いていて、両サイドには純白の結び目がある。
女の子の紐パンなんて代物を生で見るのは初めてで、
しかもそれが里香のモノだと考えるすると、思わず凝視してしまう。
特に、中心当たりにマン筋が浮いているかどうかを。
(もしかして、今日は元々デートの予定だったから、勝負下着として穿いてきたのかな……?)
そう考えると、さっき射精したばかりの僕の愚息も再び力強くなる。
そんな僕の視線と愚息の様子の気付いたのか、里香はジト目で、
「……裕一のエッチ」
と、目のやり場に困りながら、恥ずかしそうに言い放った。
……だいたい、里香の方がよほどエッチなことをさっき僕にしたのに、
何故か僕だけがエッチ呼ばわりされるのはまるで腑に落ちなかった。
「うっ、うるさい。だってしょうがないじゃないか……」
僕が短く抗弁すると、里香は僕の顔を見ながら挑発するようなことを言う。
「何がしょうがないのよっ。裕一がまた大きくしてるのがいけないんでしょ」
里香はどうやら、僕のペニスの反応が激しいのが気に入らないらしい。
「そりゃ、そんなモノ見せられたら……」
僕が里香の紐パンをチラリと見ながらそう弁明すると、
里香は、恥ずかしいのか、少々ムッとしたような顔をした後、
意地の悪い笑みを浮かべて僕に言い放つ。
「……ふふ、どうせ、脱がしてみたいとか考えてるんでしょ?」
「!!」
正直なことを言うと、図星だった。
自分の顔が熱くなっていくのを感じる。
「あははは、裕一ってわかりやすいね」
勝ち誇ったように笑いながらそう言う里香に、僕はちょっと反撃したくなってきた。
「うぅ、そこまで言われて……黙ってられるかー!」
「きゃっ!」
僕は叫びながら里香に襲いかかり、ベッドの上に彼女の身体を押し倒した。
頭の中が、風邪の熱とは違う熱さで一杯になっていくのを感じた。
元からの体格差もあり、里香の細く小柄な身体は、
あっという間に僕の支配下に置かれてしまった。
里香は、上半身こそオシャレな服を着ているが、
下半身は紐パンと靴下だけという有様で、
両腕は僕の両手に手首を押さえられ、両足は僕の両足に絡め取られている。
「えっ、ちょっ、裕一……!こんなこと……!」
僕の顔を見上げながら、里香は少し怯えたように言う。
が、僕はもう聞く耳を持たない。
「うるさい、里香が悪いんだからな」
僕はこれ幸いとばかりに、里香の顔や首筋にキスの雨を降らせることにした。
ちょうど、里香とのスキンシップが少ないと思っていたところだ。
まずは、僕の頭の影が落ちていることよって、
暗くなっている里香の顔に、頬ずりするようにしながら彼女の唇を塞ぐ。
絹のように滑らかな里香の頬の感触が、それだけで僕を奮い立たせる。
「はあっ、はっ、里香……! んむっ……!」
唇の横合いから侵入した僕の舌は、やや強引に里香の口内を愛撫していく。
「むうっ、あっ……ゃっ……!」
里香の舌が反撃してきたと感じるや否や、僕は口内から舌を抜く。
「えっ……」
物足りなさそうな、切なげな表情を浮かべる里香の顔は放っておいて、
今度は彼女の白い首筋を上から下、下から上へと、舌先でツーッと愛撫する。
「やあっ……ひゃんっ……!」
里香は目を瞑り、細かく震えながら小さく嬌声を上げる。
そして、今し方嬌声を発した里香の唇を、また僕の唇が塞ぎ、舌で口内を愛撫する。
僕は里香の身体の動きを封じながら、口と首筋への愛撫を何度か繰り返す。
どうせ時間はたっぷりとあるのだから、少しずつ少しずつ快感を高めてやる。
「ふぁ……はぁん……」
僕の愛撫を受け入れてくれたのか、里香は甘い声を上げ続けるようになっていた。
というか、もう十分に出来上がっているらしい。
(よし、こうなったら意地でもパンツは脱がしてやらないぞ……!)
里香に心の中を読まれて馬鹿にされたことを思いだし、
そう意気込んだ僕は、里香の秘所へ向かって右手をそっと伸ばす。
「あっ……!?」
里香が声を上げたのと同時に、
柔らかい恥丘の感覚に混じって湿った感触が、紐パン越しに僕の指に伝わってくる。
里香の秘所は、少し手で触っただけでもわかるくらいには既に濡れていた。
僕が人指し指や中指でつつくように愛撫すると、その度に里香は小さく喘ぐ。
「やっ、んっ……!」
里香をもっと喘がせてみたくて、僕は彼女の秘部の、
特にクリトリスをさすったりつつくようにして、執拗に愛撫を続ける。
「っ……ひっ……!そ、そこばっかりなんて……」
里香は身体を細かく震わせ、しかも無意識に股を擦り合わせるような仕草を見せていた。
試しに、指の腹を秘裂に押しつけてみると、明らかに湿り気が多くなってきている。
どうやら、里香は僕の紐パン越しの愛撫が物足りなくなっているらしい。
(さすがに、もう入れてもいいかな?)
そう考えた僕は、どうせなら里香を少しだけ焦らしてみたいと考えた。
(いつも尻に敷かれてるんだから、こういう時に仕返ししてもバチは当たらないよな)
僕は右手を里香の秘部から離すと、彼女のふとももをいやらしく撫でながら問いかけた。
「なぁ、里香のここ、だいぶ濡れてきてるみたいだけど、入れて欲しいの?」
「……」
あまりにもデリカシーの無い僕の問いかけを聞いて、
里香は呆れたのか、怒っているのか、それとも恥ずかしいのか、
何秒間か顔を伏せて黙り込んでしまう。
そして次の瞬間、僕の理性を吹き飛ばすようなことを里香は言ってしまった。
「……っ!わかってるなら、いっそ好きにしなさいよおっ……!
こんなにした責任取れっ、馬鹿スケベ裕一!」
涙目で顔を真っ赤にしながらそう開き直る里香は、とても可愛いかった。
(うわあっ……!俺もう……我慢出来ない!)
僕は今はただひたすら、己の血の滾りに身を任せて里香を抱きたくなった。
……僕は下腹部でぐるりと蠢くモノを感じながら、自分の身体を後ろに引く。
そして両手で里香の太股をそれぞれ掴み、左右にご開帳してやる。
すると、僕の視界には、ちょうどMの字に股を割り開かれた里香のあられもない姿が、一杯に広がる。
上半身だけはオシャレな服を着ているというのが、余計に非日常的でそそる。
女の子らしい紐パンが愛液で濡れて、薄桃色の秘裂に張り付いているのも、素晴らしいとしかいいようがない。
(おおっ……里香のマ○毛が透けて見えてる……)
よく目を凝らすと、里香の髪の毛と近い質感を持つ、薄めの恥毛さえもが張り付いて透けて見えた。
「そんな、今更ジロジロ見て何が面白いのよっ……」
僕のギラつく視線と、目の前にそそり立つペニスにちょっと怯えてしまったのか、
里香が少し戸惑うように言った。
「なぁに、里香の身体は、いつ見てもキレイだなって思ってただけだよ。
退院してからかなり経つのに、ほとんどスタイル変わらないしさ」
言葉に出したその1秒後に、キザなことを言ってしまったなと後悔するような台詞である。
「なっ……何言ってるのよ……!馬鹿じゃないの……!?」
しかし、意外と里香には好評なようだ。彼女は顔を赤くして恥ずかしそうに、嬉しそうにしている。
(忘れがちだけど、里香ってあれで結構、恋する女の子思考だからなぁ……)
何はともあれ僕は、里香の紐パンの上部を右手で掴み、上に引っ張る。
穿かせっぱなしにしている紐パンを利用をした愛撫を思いついたからだ。
すると、グチュっという音と共に、里香の秘裂に紐パンが細くなって食い込んでしまう。
僕は両手の爪はちゃんと切っているので、指先で直接愛撫することももちろん出来るのだが、
まぁ、たまにはこういうのもいいだろう。
「ひゃあっ!」
M字に割り開かれた里香の白い美脚がビクッと震え、それが彼女の顔にも伝わった。
「うああっ……馬鹿っ! こ、んなことっ……!」
里香は快感と羞恥と屈辱とに身を震わせながらも抗弁するが、僕はあえて聞く耳を持たなかった。
無言のまま紐パンを引っ張り続け、執拗に布地をクリトリスや秘裂にグイグイと食い込ませ、擦りつけてやる。
「ひいんっ……!やっ……!」
里香のクリトリスは、愛液という潤滑油を用いた布地との摩擦によって充血して勃起し、
秘裂はとめどなく愛液を漏らし続け、紐パンはもうビチョビチョだった。
里香は必死に身体を上へ上へと動かして、僕の責めから逃れようとする。
が、僕の左手が里香の右足を捕まえているせいで、ほとんど無駄であった。
「里香、我慢しないで。
俺も一度出してるんだし、里香も一回くらいイッておいた方がいいよ」
里香の様子を察した僕はそう優しく言いながら、
しかし右手の方はやや乱暴に紐パンを里香の秘部に擦りつけ続ける。
それが、里香の背筋をのけぞらせて、絶頂に導いていく。
「ふああっ、だめっ……だめだめっ……!」
里香は子供がイヤイヤをする時のように、首を細かく左右に振る仕草をしている。
そして、息を短く吸い込むと、達したらしい。
「ひっ―――…………!」
里香が目を瞑り、小刻みに身体を震わせると、
同時に彼女の紐パンの辺りから、濃厚な雌の匂いがむんわりと漂ってきた。
その光景とその匂いは、僕の雄の部分を猛らせるのにはあまりに十分過ぎた……。
僕はごくりと喉を鳴らした後に、里香に問いかける。
「じゃあ、あの……大丈夫かな?」
この期に及んで一応許しを得ようとする辺り、僕もまだまだヘタレなのだろうか。
「許さないからね」
「えっ……?」
「……あたし、あんな風にされたくなかったのに」
里香に眉毛を曲げながらいじらしくそう言われたら、僕としてはもうたまらない。
もちろん、里香が問題にしているのは、さきほどの僕が里香にした紐パンを使っての前戯のことだ。
「わかったよ。次から、ああいう真似はしないから……機嫌直してくれよ」
「ほんとね? もう……ほんとに裕一はスケベなんだからっ……!」
もしかして、里香の機嫌をだいぶ損ねてしまったのだろうか。
僕は慌てて謝罪の言葉を口にする。
「ご、ごめん」
「バカッ……だからもう、謝るのはいいからっ……」
里香が目を瞑って恥ずかしそうに出した声の、艶っぽい震え方が、
僕が里香を満足させてあげる為に、一体何をするべきなのかを思い出させる。
「うん……わかったよ」
僕はそう言うと、左手を里香の紐パンに伸ばして、布地を掴む。
水玉の布地を左方向にずらすと、ぬちゃっという水音と共に、
既に十二分に濡れそぼった里香の秘裂がほとんど露わになる。
部屋の明かりを反射して、濡れた恥毛がぬらりと光る。
(うわ……びしょびしょだ!)
僕はその光景に思わず内心で感嘆の声を上げる。
「ねぇ……あの……」
すると、羞恥に顔を赤く染めた里香が、小さな声で何かしら話しかけてきた。
「ん、どしたの?」
妙に幼い雰囲気を纏わせて、里香が答える。
「えっと……下着は脱がさないのかなって……」
やっぱり、女の子としてはそういうことが気になるのだろうか。
でも僕としては、全部脱がすよりこのままの方がそそるし、挿入するにも問題ない。
それにどうせ、もう愛液でビショビショに濡れてしまっているのだから、
汚れることを気にする意味も無いだろう。
僕は、そういう自分の気持ちを里香に言うことにした。
「うん、どうせもうビショビショになっちゃってるし、脱がさないよ。
それに、里香の紐パン可愛いから、このまま見ながらずらして入れたいんだ」
僕が一気にそう言うと、里香はもう観念したという様子で、
「……ゆういちの、へんたい」
と恨みがましく、しかし愛おしげに言ったのだった。
そんな里香が色っぽくて可愛すぎて、僕はもう限界だった。
「その変態のチ○ポが大好きなのは、一体どこの誰なんだよっ……!」
僕はそう言いながら、風邪による発熱で、余計に熱くなったらしいペニスを、
里香の秘裂へと一気に突っ込んでいく。
「……っひぁっ!」
僕と一つになったことで、里香が短く嬌声を上げる。
僕は同時に前傾姿勢を取って、里香の身体に覆い被さり、出来るだけ抱きしめるようにする。
当然、ずちゅっ……!という、心地良い抵抗感と密着感が僕を包む。
また、秘裂だけではなく、ずらされた紐パンが僕のペニスの根本を締め付けているので、気持ちが良い。
「うあっ、きもちい……!」
「ふあああっ……! ゆういちのっ、あついよおっ……!!」
僕と里香は、一つになれたことに喜悦の声を漏らさざるをえなかった。
それに加えて里香は、大股開きのまま細い腰をプルプルと震わせていて、滑稽な感じすらした。
(里香、気持ちいいんだな……)
僕は猫をあやすような気持ちで、舌を出しながら彼女の唇をチュッチュとついばむ。
すると、里香は目を瞑ったまま、唾液塗れの舌を僕の舌に絡めてくる。
里香はキスのテクニックも上手くなっているらしく、非常に扇情的な舌の使い方をしてくる。
「んちゅっ……れろぉっ……れろ……」
本当なら生臭いはずの唾液も、里香のモノだと思うだけで、とてもありがたく感じるから不思議だ。
僕もお返しとばかりに舌を使って、自分の唾液を出来るだけ大量に里香の口内に注ぎ込んでやる。
「んぅッ……!」
すると里香は、最初は辛そうな顔をしたものの、
じきに目を瞑って、自ら望んで僕の唾液を飲み込んでいく。
「こくっ……んくっ……」
里香が喉を鳴らして僕の唾液を飲んでいるのだと思うと、何とも言えない征服感を感じた。
同時に、腰を里香の奥に向かって打ちつけ、そのスピードを少しずつ高めて行く。
「ぁ……ああんっ……やっ!」
僕が腰を振るのと同時に、里香の身体が揺れて、ベッドも軋む。
そのリズムは少しずつ激しく、早くなってゆく。
何度目かのキスをした後、里香が口の周りのテラテラした涎を細い指で拭く。
その仕草が妙に色っぽいせいで、僕は妙なことを言ってしまう。
「はは……これじゃ、口でもセックスしてるみたいだな」
「ば、ばかぁ!そんなこと‥‥言わないでっ‥‥」
羞恥に目を細める里香を、更に僕は追い打ちした。
「でも、里香だって……キスも、セックスも、気持ちいいんだろ……?っ……ほら!」
「んんっ……!?」
僕はわざと腰を深く引いてから、そして里香の奥まで一気に貫いた。
里香の子宮口らしき部分が、僕の亀頭にゴツンと小突かれる。
「ふああああ………っ!!」
どうやら、里香は軽く達してしまったらしい。
彼女の膣内の痙攣と、声や身体の震えが同調しているのが、それを示していた。
僕が里香の唇をキスで軽く塞ぐと、彼女はもう何も言わずに、また快感に身を任せ始めた。
……その後も、僕と里香は熱に浮かされたように、
(というか、僕は実際に発熱しているのだが)、しばらく快感を貪り続けた。
今更だけど、僕と里香は身体の相性も良いらしい。
「くっ……里香っ、りか!」
「はっあ……あっあっ……!」
僕が息を荒げなら里香の中を突き上げると、それに合わせて彼女も喘ぐ。
「ふあんっ……! ゆういちっ……あたし、もうっ……!」
目の前の里香が、紅潮した顔で目に涙を浮かべ、何かを僕に訴えかけてきている。
どうやら彼女は、そろそろ大きく達してしまうらしい。
「里香……!おれも、もう…すぐイキそうだから…っ!!」
里香に言った通り、実際、僕もそろそろ限界だった。
だから、里香をもう一回絶頂に導いて、
そしてその時に自分も射精したいと考えた。
となると、少しは工夫が必要ということになる。
僕は腰を振りながら、右手を秘裂に伸ばした。
次に、里香の紐パンに指を突っ込んで、湿った秘裂を手探りでまさぐる。
そして、お目当ての部分に指先が届いた。その部分に軽く力を込める。
「ちょ……!ばか、何して……ひゃあっ!!」
僕の行動に抗議しようとした里香は、身体を震わせながら急に嬌声を上げてしまう。
何故なら、僕の右手の人指し指と親指とで、クリトリスの包皮を剥かれてしまったからだ。
「ほら、我慢しないでイッちゃえよ! 俺も、すぐに出すから……!」
僕はそう言いながら腰を振り、同時に執拗に里香のクリトリスを責め立てる。
「ふああっ、アッ! もっ、もうダメ……あっ!」
里香の身体は小刻みに震え、既に絶頂の予兆が始まっていることを僕に教えてくれていた。
そのことを意識すると、僕の射精感が一気に高まってきた。
あとほんの何度か、里香の肉襞で擦ったら、解き放ってしまうだろう。
僕は、クリトリスへの愛撫をやめて、前傾姿勢を控えめにして、
両手で里香のふとももをしっかりホールドして、射精に備えた。
「里香……!おれ……もう……!!」
快感にかき消されかけた理性を総動員して、僕は里香にそう告げた。
すると、里香はふと何かに気付いたという表情で、慌てた様子で僕に話しかけてくる。
「……あっ! そっ、外で!外で出してぇっ!」
なるほど、確かに避妊は重要なことだ。
こういうことをしている以上、里香は危険日ではないのだろうけど、
恋人として、こういう配慮は大切だろう。
「うっ……分かった‥‥‥!」
僕は射精感に必死に耐えながら、腰に力を込めて、里香の膣内から慌てて分身を引き抜く。
もう少しだけなら、我慢できるはずだ。
……しかし、僕のその行動が、思わぬ結果を生んだ。
その原因の一つは、里香の膣内からペニスを引き抜いた時に、
ぬぽっ、という音を伴って、何とも言えない開放感を感じたからだ。
もう一つの原因は、膣内から引き抜かれた直後の亀頭が、
里香の秘裂と紐パンの生地とに挟み込まれて、ちょうど良い具合に擦れてしまったからだ。
……つまるところ、僕は射精してしまったのだ。
里香の可愛らしい紐パンの中で、欲望の奔流をぶちまけてしまったのだ。
亀頭を秘裂だけではなく、恥毛やクリトリスにも擦らせながら、僕は射精を続ける。
ビュルッ!!ビュルッ……!
「くっあああ………!」
僕の口から、よく分からない声が漏れたのと同時に、
腹の下で、何かがピンと弾けたのを感じた。一瞬遅れて、一気に快感が押し寄せてくる。
「えっ……?!ちょっ……やだぁっ……!
あっああっ……っ!?ふぁあああああんん……!!」
里香の方も、僕の愚息が紐パンに粗相をしたことに気付いたようだが、
それとほぼ同時に、絶頂に押し上げられてしまった。
里香は、内部から白く汚される水玉模様の紐パンを為す術なく見ながら、
ベッドのシーツを両手で掴み、背筋を反り返らせていた。
僕はというと、そのまま紐パンの中での摩擦感を楽しみ、最後まで射精を続けていた……。
正直なところ、凄く気持ちが良かった。
……さて、嵐のような一時が過ぎ去ってから、開口一番に里香が言ってきたのは、
やはり紐パンのことだった。
「やだぁっ……!これ、気に入ってたのに……どうしてくれるのよ……!?」
里香は結び目を解いて紐パンを脱ぎ、その紐の部分を右手で摘んで、僕の眼前にぶら下げている。
紐パンは、精液で汚れる前から既に愛液で濡れていたのだが、
そんなことはどうでも良いくらい、白い液状の汚れがこびり付き、現在進行形で雄臭い匂いを放っている。
里香は、それが、いかに汚されてしまっているのかを確認するのと同時に、
愚息を暴発させた僕に対して、涙目で恨みがましい視線を送っている。
僕は流石に申し訳なくなって、出来るだけ素直に里香に謝った。
「ごめんな……でも、ちゃんと外で出しただろ?」
余計な言葉を付け加えてしまったのが悪かったらしい。
里香の嘆きは収まるどころか、増してしまった。
「……確かにそうかも知れないけどっ!
‥‥だからって、パンツの中でぶちまけて良いわけないでしょ?
これじゃあ、洗ってももう穿けないかも知れないじゃない……」
そう言うと、ベッドの上で女座りをしている里香は、形の良い眉根をハの字に傾けてしまう。
どうやら、僕を責める怒りよりも、パンツが台無しになったことへの、落胆の気持ちの方が大きいらしい。
と、同時に一つ気がついたことがある。
こんな風に、シュンっと凹んでいる里香は珍しい、ということだ。
普段とはまた違った可愛さがあるので、写真に撮って残したいと思ったけれど、
そんなことをしたら、凄く怒られてしまうだろう。
……などと、僕が紐パンではなく里香のことを考えていると、
「ふふふっ、こうなったら……」
と、里香が不意に口を開いた。
「ん?」
僕が聞き返すと、里香は楽しみが増えたという顔で答えた。
「裕一……ちゃんと風邪が治ったら、
さっきの罰として、あたしの言うこと一つだけ聞いてもらうわよ?」
不穏な笑みを浮かべる里香に、僕は本能的な危機を感じた。
「えっ、何かイヤな予感が……」
「ふふふ、楽しみに待ってなさいよ……!」
里香の気迫を、僕は素直に受け入れるしかなかった。
「あ、はい……分かりました」
僕は、風邪が早く治って欲しいような、欲しくないような妙な気持ちになった。
風邪が治るのか、明日か、明後日か……まぁ、少なくとも今日ではないが。
あれ……今日と言えば……。
僕は、自分の心に浮かんできてしまった疑問と提案を、
自分の胸の内に留めておくことが出来ずに、つい里香にぶつけてしまっていた。
――僕はこのほんの少し後に、『口は災いの元』という諺の示すところを、身をもって理解することになる。
「……あ、ところで今日、里香ってさ」
「ん、何?」
「替えのパンツが無いと、この後、ノーパンで家まで帰ることになるんじゃないか?」
僕のその言葉を聞いた瞬間、里香の顔が真っ赤になった。
そして、彼女の全身は、みるみる内に羞恥と怒気に満たされてゆき、プルプルと震えていた。
僕は思わずベッドの上で後ずさりをしながら、続く言葉を口にしようとしたけれど、
結局、最後まで言うことが出来なかった。
「えーとだから、俺ので良かったら、代わりのパンツを貸しても……」
次の瞬間、僕は思いきり里香に顔面を殴られていたということは、もはや言うまでもないだろう――。
おわり。
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