僕がそんなどうでも良いことを考えていると、
あられもない姿で、立て膝と正座の中間のような体勢を取っている里香が、
少し背筋を張ってお腹を前に突き出すようにしながら、僕に話しかけてきた。
「……ねぇ、裕一、よく見てよ」
その里香の声は、どこか上ずっているような気がした。
どうやら里香は、僕に自分の肢体を見せつけることで、お互いの興奮を高め合いたい気分なのだろう。
あるいは、大きくなった自分のお腹を、赤ちゃんの父親である僕にちゃんと見せたいのだろう。
「ほら‥‥あたしのお腹。ね‥‥裕一のせいで、こんなになっちゃったんだよ……?」
里香は言葉の力で、僕の視線を自らの身体に引きつけた。
僕もその引力に抗えず、ますますじっくり里香の身体を見てしまう。
「あぁ……凄いことになってるな」
まるで満月のような曲線を持つ里香のお腹の、その中心には、はっきりと正中線が浮き出ている。
里香の大きなお腹に縦に入ったスジは、僕にはとても肉感的に見えてしまった。
服の上からではわからない里香の身体の変化は、僕を更に興奮させる。
臨月を迎えつつある里香の肢体のラインは、自然な感じで整っているようで、しかし異形という感じがした。
人間から人間が生まれてくるというのは、こんな不思議な過程を必要とするものだったのだろうか。
(そうだよな……里香をこんなにしたのは、俺なんだよな)
妊娠前の里香の身体を知っているからこそ、僕の心の中に湧き出てくる、
出産間近の妊婦となった里香への、えも言われぬ原始的な畏敬の念。
そして、その里香を僕がこれから抱くという、何とも言えない背徳感と期待感。
様々な気持ちが僕の心の中で混ざり合っていたが、けれども、もはや答えは一つだった。
「里香……」
僕が一言だけそう言うと、里香は僕が何をしても許すというサインのつもりなのか、
先ほどと変わらぬ体勢で、そっと目を瞑った……。
……里香からの許しをもらった僕は、早速彼女への愛撫を開始することにした。
僕はまず、ベッドの上で股を開いて立て膝のような体勢を取っている里香の背中側に回り込む。
そのままの姿勢が、胸や乳房がさらけ出されてそそると思ったので、里香を押し倒すことはしなかったのだ。
また、僕の身体が支えになることで、お腹が重い里香も、多少は楽に体位を維持することが出来るという利点もある。
里香は更に身体を安定させる為に、僕の右肩に手を回してきた。里香の小さめで綺麗な右手が、僕の右肩に食い込むのを感じた。
さて、僕はというと、里香の後ろから、両手でもって彼女の両乳房をギュッと鷲掴みにしてやった。
僕の手の中に、程良いサイズの果実を握りしめた瑞々しい感触が広まると同時に、里香が身体を震わせながら、喘ぎ声を上げた。
「ひあっ!!っく……!」
僕が里香の横顔を見ると、彼女は先ほどまで閉じていた目を細めて、快感に息を荒げていた。
その里香の様子に調子を良くした僕は、続けて里香の乳房を揉み続けた。
「ふあっ……やんっ……!んんっ……!」
里香は微かに震えながら、確実に興奮を高めていっているようだった。
(里香はホントに感じやすくなったよなぁ……)
僕はそんなことを考えながら、今度は乳輪や、乳首の周りを刺激するようにした。
乳輪の円を人指し指で焦らすようになぞりながら、時折、ピンッ!と強く乳首を弾いてやる。
「あん……あんっ……! ひやぁっ!?」
あるいは、指と指の間で、敏感な乳首を少し強めに挟み上げて、ギュッ!と引っ張ってやる。
里香は以前にこれを、金庫を開けようとしているようだと言って、少し嫌っていたっけ。
「はぁ……はあ……んあぁぁ……っ!?」
緩急がハッキリと付いた僕の愛撫によって、里香はすっかり昂ぶっていた。
今までの積み重ねで、もう散々開発されたハズの里香の乳房だったが、
どうやら、妊娠を経てサイズが変わったことと、
安定期以来の久しぶりのセックスということで、相変わらず、いやそれ以上に敏感な性感帯と化していた。
これなら、もう少し過激なことをしても良いと感じた僕は、少し自分の身体を右側の方にずらした。
そうすると、僕の身体は里香の背後に、横から回り込んでいるような位置にあり、
少し背をかがめて首を動かすと、僕の口が里香の右の乳房に届くようになった。
そして、僕は里香の身体を後ろから支えてやりながら、彼女の右乳首に、まずは軽くキスをした。
軟らかいながらも張っている乳頭が、僕の唇と触れてプルン……と揺れた。
「……っ!」
目を瞑った里香の口から、小さいが確実に吐息が漏れた。
次に僕は、里香の大きなお腹や、細いウエストの辺りを両手でもってしっかりと支えた。
すると、赤ちゃんがお腹にいる分だけ重くなった里香の体重が、僕の下半身にズシッとかかった。
(まぁ、これくらいの重さなら耐えられそうだな)
ある意味、幸せの重みだった。
ちなみに、僕がこのようなことをしたのは、
妊婦である里香の負担を軽くしてやりたいというのも、もちろんある。
が、この体位だと、何だか里香を後ろから拘束しているようで興奮するという理由もあった。
(いつもなら、里香には頭が上がらないからなぁ)
僕はそう考えながら、唇や舌先といった、愛撫される対象と同じように軟らかい粘膜質の部分を使って、
更に里香の乳首に愛撫を続けた。
「んぁっ……あっ!……やっ……!」
乳首を、舌先で突かれたり、唇で挟まれたりするという、
やや曖昧な快感が、里香の乳房を徐々に、そして着実に苛んでいく。
いきなり歯で乳首を甘噛みするのはもったいないと考えて、
まずは舌先や唇だけで愛撫を始めた自分の判断が、正しく思えてくるような反応を里香はしてくれた。
「やっ……!」
里香は時折、僕の口から逃れようと身をよじってみたりしていたが、
僕が里香の大きなお腹や、細いウエストの辺りを両手でもって支えている、
つまりは捕まえているせいで、ほとんど無駄な抵抗に終わるのだった。
(おっと、残念)
「あんっ……うぅ、裕一の意地悪……!」
里香の憎まれ口に対する僕の返事は、愛撫のペースを早くしたり、
舌先や唇に込める力を早くするということだけだった。
ここまでの里香の反応が、思っていたより良かったと感じた僕は、
順当に愛撫の段階を上げることにした。
僕は、口を小さく開けると、里香の右乳首をパクッと咥えた。
僕の前歯と舌に、里香の弾力性があるが張っている乳首が当たった。
同時に、乳房があまり揺れないように、右手で乳房の下の方を軽く押さえた。
「……ひゃんっ!」
里香は敏感に嬌声を上げて身体を微かに揺らすが、抵抗はもはやしなかった。
(よし‥‥これなら、もう少し強く吸ってみても大丈夫かな?)
そう考えた僕は、口を窄めて吸引力を強めるようにしながら、
里香の乳首を、まるで赤ちゃんが母乳を吸うように吸っていく。
……ちなみに、里香が安定期に入った頃にも僕は同じことをしたことがあったが、
もちろん最近はこんなことはしていない。
だから僕が調子に乗って里香の乳房を吸うと、
『ちゅっぱっ、ちゅっぱっ』あるいは、『ぢゅるるるっ……』といった、
生々しい吸引音が寝室に少し響いた。
「んあっ……!やぁっ……!」
胸への執拗な愛撫を受け続ける里香は、既にその双眸に涙を溜め、
僕の右肩にかけている手をフルフルと切なげに震わせていた。
もしかして、もうそろそろ達しそうなのかと勘ぐった僕は、里香に問いかけた。
「里香……大丈夫か? 我慢しなくてもいいからな?」
すると、里香は首を横に振った後、喘ぎながら答えた。
「んっ……! よくわかんないけど、なんか、変なのおっ……はぁんっ!」
里香は喘ぎ声で一端言葉を切った後、その続きを僕に話し続けた。
「こっ、こんなに吸われたら……何か、あついのが……胸の中でぇっ……!」
そう言う里香の顔は、絶頂の予兆を感じているようにも、
あるいは何か得体の知れないものに怯えているようにも見えた。
僕は一度、里香の乳房から口を離すと、視線を潤んだ双眸に合わせて話しかけた。
「わかったよ……。どうしても辛かったり、気持ちよくないと里香が感じたら、俺の肩を何度も強く叩いてくれ。
 そしたら、俺もすぐにやめるからさ」
僕の言葉に対し、里香は妙に幼い仕草でコクンと頷いた。
(普段も、これくらい素直だったら良いのになぁ……)
そんな夢想を抱きつつも、僕は里香の言う『何か、あついの』が気になって、愛撫を再開した。
しかも、先ほどまでの愛撫をただ続けるだけではなく、新たに左手で里香の左胸を揉みしだくことも始めた。
頂にある乳首を指と指の間に挟まれながら、里香の左胸がムギュッと、僕の手によって揉み潰される。
「はひっ!ひぃん……!」
少し乱暴な僕の愛撫に、里香は思わず身体を跳ねさせて反応する。
もちろん、それに並行して乳首を吸われているのだが、里香は気持ちよさそうであっても、辛そうな顔はしていない。
(……もしかしてさっきのは、ただ単にイキかけてただけかな?)
僕がそんなことを考えていると、里香は切羽詰まったような口調と目つきで、僕にあることを告げてきた。
「ゆういちぃ……!あたし、もっ、もうイキそ……」
正直に自分の限界を宣告してくれた里香が可愛くて、僕も最後にサービスしたくなった。
より一層力を込めて、けれど丁寧に里香の胸を責め立てる。
すると、絶頂に達したらしい里香が、身体全体をピンと張りつめさせる。
そして次の瞬間、僕の上下の前歯に挟まれた、里香の乳首が急に硬く大きくなった時だった――。

「……っあ!! あくっ!?……ひっ‥ひゃん……!!」
里香は、僕でも今まで聞いたことのないような、押さえきれない快感と羞恥心が混ざった嬌声を上げた。
同時に、
(……うおっ! なんだこりゃ!?)
どういうワケか、里香の乳首を咥えているハズの僕の口の中に、
生ぬるい液体がピュッピュッと少量ではあるが、確実に噴射されたのだった。
僕の舌先が、その生々しい人肌の温度を感じ取り、舐め取った。
また、僕の左手の方にも、何やら生ぬるい液体の感触がある。
つまり、里香の言っていた『何か、あついの』の正体は……。
(これって、里香の母乳か……!)

……冷静に考えたら、もうほとんど臨月を迎えた妊婦さんの、発達したおっぱいをしゃぶっていたら、
多少なりとも母乳が出ても、何もおかしいことはないのだ。
これが、母親になっていくということなのだ。
また、今までにおっぱいが出たという話は里香から聞いていないので、今し方のモノが、事実上の里香の初乳だろう。
未体験の感覚だったからこそ、里香の様子もどこかおかしかったのだ。

(いや〜…‥、今まで何個も里香の初めてをもらって来たけど、まさか母乳までとは……)
結構脳天気な僕はそういった、何だか妙な感慨に浸っていたが、当の里香は戸惑いを隠せないようだった。
「うぅ……まだ、赤ちゃん産まれてないのに……おっぱい出ちゃった……」
里香はどうやら、僕の前で達しながら初乳を出してしまったということに、大きな羞恥心と快感を感じているらしい。
「あたし、おっぱい出しちゃったよぉっ……!」
普段は冷静な里香でも、この状況には対応出来ないらしい。
かつて、里香が僕の前で不運にも失禁してしまった時も、こんな感じの顔をしていたっけ。
僕は一端乳房への愛撫をやめると、そっと里香の頭に手を乗せて言った。
「里香、落ち着いてくれよ。……まぁ、さっきのはさ、里香が順調にお母さんになってる証拠なんだし、
 れっきとした生理現象の一種なんだから、恥ずかしがることなんてないって」
僕がそう軽い口調で言うと、里香も少しの時間をかけて、平静を取り戻してきた。
「うっ、うん……そうね。これで、赤ちゃんが生まれてきても、おっぱいに困らないのよね……」
里香は、自分の身体の変化に戸惑いながらも、母乳が出たことを素直に喜んでいるようだった。
そんな里香を見て、僕も父親として嬉しくなり、里香と一緒に微笑んだのだった。
「あぁ、赤ちゃんへの栄養は母乳が一番なんだから、ちゃんと出るのに越したことはないよ」
「もうっ、裕一はすぐにそれらしいこと言うんだから……」
里香も言い返せるだけの余裕が出てきて、一段落という感じだった。



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