もし空が紫色だったら、
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その色は、苛烈なる憎悪に染まる。
「私は、アイツを潰すためだったら、何だってやる…!」
その色は、全てを凍てつかせる。
「希望がでかい分だけ、失った時の絶望は大きい。…ただの居場所潰しだよ。」
その色は、時を止めてしまったかのように、色褪せずに。
「過去も、今も、未来も。…ずっとお前の傍に、ついててやるから…。」
その色は、酷く透明な片思い。
「4年も経つのに…アイツの心には、今もお前しかいないんだ。」
その色は、優しく舞い散る花びらに似て。
「でも、あなたに会えて、良かった。…心からそう思う。」
その色は、感動すら覚えるほどに、残酷で。
「…仲間を殺す事が、俺の仕事だ。」
その色は、酷薄に微笑む。
「冗談を。私が行ったらきっと殺してしまう。あの女の娘なんだもの。」
…その色は、
「言ったはずよ。…雑魚に用は無い、って。」
「でなきゃ私とこの『翡翠の閃影』がお相手することになるわ。」
「あいつの残酷さは俺似だよ。」
「だから逃げねえ。…惚れた女の傍にいたい。…それだけだ。」
「覚悟しときなよぉ。…きっともう、逃げられないんだから。」
「それでもアンタは私の事守ってくれた…私のために、命かけてくれた…。」
「それじゃ、仕切り直していきましょーか。」
「この生き方しか、あの方に教えてもらえなかった…。」
「冗談言うな。…これはあいつの仕事だ。」
「仕方ねえでいいのかよ…後で泣いたって戻ってきやしねえんだ!」
「あなたの帰る場所も決まっているんですよ。…あなたの意思に関係なく、ね。」
「久しぶりだっつーのに…えらくご機嫌斜めだな。」
「そんなに想ってる人を、どうして殺せるの!?」
「6年前に、逃げずにこうしておけばよかった…。」
「俺がお前の名前を消してやるよ!」