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「これは誰にも渡さないわ。魔理沙さんの思惑がどうとか、そんなの関係ない。だってこれは……」 おもむろに前へ進み出て、ふたりの仲間を振り向く。 その紅玉色の瞳は今宵の月光を余さず吸ったかのように明るく、そしてやはり熱っぽく、爛々と。 視線を合わせた者の心に、なにか疼くものを与えそうなくらいに。 袖からカードを抜いて、口元へと運ぶ。嫣然とさえ表現してよい形の笑みに曲げた唇へそっと寄せて、 |
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