米粒る程度の能力





「私は思うわけよ」
「ああ」
「うん」
 かちゃかちゃとお椀に盛られた玄米を掬いながら、博麗霊夢は同じ釜の飯を食う(あるいは漁りにきている)比較的愉快な仲間たちに同意を求める。
 魔理沙、アリスともに首を縦に動かし、同時に黒豆に箸を伸ばしてその先端が衝突する。
 ちなみに、アリスは自分の人形に箸を遣わせている。そうすることで、遠くのちゃぶ台にある料理までも効率的に掠めようと画策しているのだ。たまにレミリアの攻撃を受けて戦線離脱することもままあるが。
 とまれ、箸と箸とを合わせたまま、アリスと魔理沙は正面から睨み合う。豆はその衝撃に耐えられずころころと台の上を転がり、蓬莱人形が慌てて追いかけていくのを咲夜が微笑ましげに見詰めていたりする。
「まあ、思うんだけども」
「ふうん」
「おかわりー」
「大変です幽々子さま! もう飯ごうにお米がありません!」
「なんですってー! こうなったら妖夢、可及的速やかに非建設的な手段で上様の米倉を窮地に陥れるのよ! なぁに、あれだけ徴収してるお方ならちょっくら掠め取っても罰は当たらないってなもんよ!」
「さすが幽々子さま、白玉っ娘の心意気ですね!」
「あははははははは」
 一応、もう一度ばかり疑念を口にしてみるが、レミリアは最初から興味なさげにスープを啜っているし、幽々子と妖夢の冥界コンビは勝手に近くの農家から米を略奪して来かねない勢いだ。
 萃香に至っては、目の焦点どころか脳と声帯の焦点すら外れてしまったらしく、さっきからずっと絶え間なく笑っている。不気味だ。しかも飲み続ける速度も変わらず、飲みながら笑って気管に詰まらせて咽ながらも爆笑しているから余計に。彼女の周囲2mは人払いしていないにもかかわらず、うまいこと無人の結界が張られていた。
「そうよねー」
 ただひとり、赤いチャイナ服に身を包んだ中国風の妖怪が湯飲み茶碗を片手にしみじみ同意していたが、この混沌たる食卓において彼女のか細い主張など伝播するはずもなかった。悲しいかな、彼女自身その事実に気付いていないから更に不憫である。まあ、本人が納得しているならそれでもいいのか。
「げ、これフライドチキン!」
「ともぐいだーともぐいー」
「だったら、リグルもイナゴ食べちゃダメよ」
「食ってない。つーかメニューにないし」
 ミスティア、ルーミア、リグルなど、はすっぱな妖怪もかなり存在している。ケンカしないだけマシかもしれないが、霊夢の懐を圧迫しているだけで弾幕戦8試合分の心労がかかる。
 何はなくとも騒がしい。そろそろ妖夢が踊りだす頃合いだとみなが彼女に注目すれば、今日はその主である幽々子が扇を広げて軽やかに舞い踊っている。妖夢はどごぞから集めて来た桜の花弁を、右に左に上に下にと過剰演出気味に撒き散らしては、スープに花弁が入って飲みづらいじゃないのよとレミリアから居合い蹴りを喰らったり受け流したりしていた。
 霊夢は、そんな彼女たちの姿を生温かい目で眺め――。

「ちったあヒトの話を聞けぇ――!」

 手前の大結界ごと破壊しかねない博麗の大絶叫を、境内に幅広く響き渡らせた。




 博麗神社はそう広くもない。
 しかしながら、その巫女である博麗霊夢には人間のみならず妖怪や吸血鬼その他諸々の生命体を惹き付ける何らかの要素を兼ね備えているがために、宴会を開くぞと言った時にはこぞって博麗神社に人間その他以下略が集うという事態に陥るのである。
 霊夢自身は他所でやってくれと宴会のたびに幹事を務める霧雨魔理沙に愚痴っているのだが、当の幹事は『まあいいじゃないか』と聞く耳を持たない。
 てな訳で、神社に集うは有象無象の百万鬼夜行。格の有る無し拘らず、騒ぎたい奴大歓迎という状態になっているのであった。
 無論、霊夢もこの状態をあまり好ましくも思っていないのだが、下手に突っついて藪から大蛇を出すよりは、後片付けを萃香に任せとけば実害はそう多くもない訳だし、放っておいた方が楽かなあと諦めの境地に至ってしまいそうで――。
「……」
「……」
 ふと、レミリアと視線が合う。彼女が鎮座するテーブル(ちゃぶ台だが)の上には、紅々と染まった陶器が置かれている。その傍らには銀のスプーンが添えてある。彼女が吸血鬼であることを除けば割と普通の食卓風景であるが。
「要するに、レミリアはスプーンな訳よ」
「要してるふうには聞こえないけど……」
 かちゃ、とスプーンを置き去りにして、レミリアは眼を細める。
「銀だからって時が止まる訳ではないよ。ねえ、咲夜?」
「全くですわ」
 隣りに控える咲夜は、両手で上海人形を操っている。わりと真面目に動かしているためか、周囲の面々は夜霧の幻想殺人鬼的な仕置きが怖いので何も言わない。
 がしかし、上海の主たるアリス・マーガトロイドだけは流石に口出しせずにはいられないようで。
「ちょっと、うちの上海で遊ばないでくれる?」
「これも、双方合意の上よ」
「ウザッ」
「……ほら、毒も吐いてるし」
「気のせいですわ」
「ナメクジー」
「……それは意味が判らないけど」
「ダメダメー」
「それはこのメイドに言いなさい」
 駄目出し合戦を繰り広げているテーブルはさておき、霊夢は再びレミリアに向き直る。彼女は銀のスプーンを徐に拾い上げ、そこらに並べられたお茶碗に打ち付ける。
「っ――! あぁ、それよそれ! スプーンで茶碗をカチャカチャ言わすの禁止!」
「なぜ? スプーンでなければスープは飲めないわ。犬ならまだしも」
 ちら、と咲夜の方を伺う。咲夜が気付いていないのがせめてもの救いか。まあ主の前だから察していても何も言わないだろうと思うが。
「とにかく駄目なの! スプーンでごはんを食べるなんて邪道よ! いやむしろ道に非ずと書いて非道!」
「何もそこまで」
「日本人なら箸で食べる!」
「ヒトですらないけど」
「揚げ足を取らない。ほらほらさっさとスプーンを置く」
「……ふうん」
「そいつはいいことを聞いた」
 と、不敵な笑みを浮かべて現れたのは霧雨魔理沙。そこにレミリアとついでに咲夜も加わって、一気に茶碗でスプーンの大熱演が始まる。
「〜〜〜〜〜〜〜〜!」
 身悶える霊夢。もはや夢想封印でお仕置きよとか言ってられない状態である。視界は既にインビジブルフルムーンで、要するに何が何だが知ったこっちゃないという感じだったりする。
「……なるほど。おまえの弱点はこれだったんだな」
「うぅ……な、なんであんたたちは平気なのよ〜」
「甘いな。そんな体たらくじゃあ、ビーカーの中に入ったアルミを弄繰り回せやしないぜ?」
「く……」
 流石は魔法使い、と言ったところか。霊夢はふらつく身体をなんとか起き上がらせながら、咲夜に目を向ける。その腕にはやはり拘束された上海人形があったが、つっこむのも面倒くさいので余計なことは言わないでおいた。
 それでも意見を求められていることには気付いたのか、人形遣いもかくやという手付きで上海人形を操りながら身の内を明かしてゆく。
「紅魔館に勤めるメイドたるもの、銀と銀とが擦れあう音に慣れていなければ役に立ちませんわ。面接試験においても黒板に爪一時間、ガラスにカッター三十分、陶器にフォーク三十分、ついでに効率よく血とお茶を分散する方法を独学でもいいから千二百字以内で簡潔に説明せよというのがあって」
 嫌な職場だ。
 最後に、レミリアが優雅に捕捉する。唇の端からなんか紅い液体が垂れていることはもはや指摘すまい。
「まあ、私はそもそもヒトですら無いんでね。低周波には慣れてるのよ」
「む……流石はコウモリね」
「ヴァンパイアよ」
 どっちでもいいが、拘りを持っている以上は下手に突っつくのも良くない。拘りというのは、ある意味では格と似たような面もあることだし。
 はぁはぁと肩で息をしながら、いつの間にか額に滲んでいた脂汗を拭う。立ち上がり、周囲を取り囲む人および妖怪たちを目の当たりにして、霊夢ははたと気付く。
「……もしかして、私って弱い?」
「弱点があるというのは良いことだぜ。人間味があって」
「全くね」
「……ウザッ」
「それはもういいから」
 コンビ芸に発展しだした咲夜と上海を押しやり、再び混沌の域に突入しだした宴会の場を牽制する。
「まあ、百歩譲ってスープ関連はスプーンでもいいとして……」
「どうでもいいが、スープとスプーンって語幹が似てるよな」
「はいはいそうね」
 魔理沙の発見を軽く受け流し、相も変わらすスプーンと茶碗を構えているレミリア、咲夜、魔理沙に詰め寄る。じり、じりと距離が詰まっていく中で、完全に死角に入っていたアリスがたった一音だけ銀の不協和音を奏でる。
「〜〜っ!」
 いざスプーンを取り上げようとした最中の出来事に、霊夢も思わず対応が遅れる。その隙を、魔理沙たちが見過ごすはずもなく。
 ――かちゃかちゃかちゃかちゃかちゃ――。
「〜〜あーもうやめてそれ頭いたくなるからーっ!」
「ふふ、こんなに面白いことがやめられるとでも思って?」
「そうですわ」
「ウザーイ」
「あはははははははははははははははは」
 萃香のけたたましい哄笑に、寄り集まった中で最も常識的な感性を持つリグルだけが異様にびくついていたが、それ以外の脳内ミスディレクションな方々にはさしたる効能も及ぼさなかったらしく、霊夢は身悶え、主演・幽々子、演出・妖夢、BGM・ミスティア、背景・ルーミア、エキストラ・アリスの人形で構成された白玉楼閑話が上映されていたりする。
「――犯人は貴女だったのね、妖夢」
「え、私……?」
「こらこら、演出は喋らないの」
 米粒弾が三粒くらい鋭角に飛ぶ。妖夢、ザルを抱えているのであえなく被弾。
「あいたぁっ!? いや、でもご指名を受けたからには紫さまを殺した動機やらアリバイやらを主張しないことには」
「いやいや、紫は殺されていないわよ。あれは他殺に見せかけた自殺」
「な、なんだってー!?」
「そーなのかー」
「こらっ、背景も喋っちゃダメよー」
「らららー。らららりるれろらろー……いや、私っている意味ないと思わない? どうなのこれ。EDくらい見せ場あるんでしょうね」
「観客に存在意義を問わないでよ……。私も意味わかんないんだから……」
「この事件は、幾つかの偶然が重なって出来た天然のトリックがあちこちに用いられているのよ。だからひとつの角度からものを見るんじゃなくて、時には三百六十度違った目線でものを見ないと……」
「幽々子さま幽々子さま、なんだかんだで一周してますってあいたぁ!?」
「あはははははははははははははははひははははあははふははへはあはほへは」
「……よくぞ私が犯人と見破った……」
 紫役の人形がネタばらししているのを、たった一人の観客であるリグルが興味なさげに聞いている。
 混沌といえば混沌、されど平穏と評すれば確かに平穏な会席の場にあって、喧騒なぞどこ吹く風で純粋に食事を楽しんでいるアリスや美鈴が、真の意味でこの宴の勝者なのかも知れない。
「……うん。やっぱりカレーはスパイスね」
「マナステー」
「いいわよねー、アリスには専属の印度人形が居て」
 と、こんな具合に平和なのだから。
 楽しんだもん勝ち、という観点からすれば誰もが諸手を挙げて自らの圧倒的完封勝利を訴えるのだろうが、もはや動脈と静脈が交替してしまったかのような暗澹たる精神状態において、統一的な基準における勝ち負けをどうこう主張できる存在など、初めからここ博麗神社内宴会会場に鎮座していないのであった。
「ところで、随分と箸の使い方が上手いようだけど」
「ああ、これ? うーん、特に意識はしてないけど、やっぱり生まれがそうだからかな」
「……なるほど、流石は中国ね」
「なんか微妙に褒めてないっぽい気が」
「気のせいよ」
「アンニョンハシニムダー」
「……言えばいいってもんでも……」
 キムチは美味しいけど、と美鈴は心の中で補足した。
 彼女にとっては、忙しいのかそうでもないのか、忙しければそれはそれで惨憺たる日常を繰り広げることになる門番の生活から解き放たれ、こうして優雅に食事を楽しめる一瞬こそが大切なのである。
 こんなにも普通の食事が彼女にとって得がたいものであったことは、初めて彼女の美貌を目の当たりにした者ならば俄かに想像しがたいが、普段の彼女を知る者ならばああそうかと涙をちょちょぎらせながら納得してしまうのが現実であった。
 であるからして、その希望か潰えるのもまた早い。
「――ふ、ふふふふ」
「っ!!」
 煉獄の底の底から響いてくるような底知れぬ忌み声が、美鈴の背中を電撃となって駆けていく。
 その正体を確認しようとして振り返れば、そこに這っているのは見慣れた紅白の巫女。息も絶え絶え、もはや大妖精のクナイ弾すら擦り抜けられないほどのよれよれっぷりを晒している霊夢だが、畳を通して美鈴を震え上がられた呪詛はさすが博麗の巫女と言ったところ。
「……な、なななんのよう?」
「あら、ミイラが欲しいのなら連れて行けば?」
「えぇ!?」
「――そんなんじゃないわ……」
 ミイラそのものと言った方が適当なくらい衰えた霊夢は、どうにか頭だけでも起き上がらせると、焦点の合っていない人差し指でアリスのスプーンを指差した。
「そう……それよ! お米にスプーンは、道に非ずと書いて車道!」
「違う違う」
「違わないっ!」
 美鈴の指摘も無視して、ほふく全身でアリスに詰め寄る。
 だが、人形の障壁を作って身の安全を確保しているアリスに、不安の色はない。
 今まで自分が食べていた食器を霊夢に見えるように差し出して、一度かちんと銀のスプーンを合わせる。
「なら、あなたはカレーライスを箸で食べるというの? それこそ、道に外れると書いて外道だわ」
「くっ……カレーとは卑怯なり。というか、私それ作った覚えないんだけど」
 露骨に目を逸らすアリス。その傍らで、ターバンを巻いた印度人形が愛嬌を振り撒いていることを美鈴だけが気付いた。
「……まあ、箸だのスプーンだの、そんな瑣末なことはどうでもいいじゃない。耳栓が必要なら貸してあげるわよ」
 誤魔化した、と霊夢は気付いたが特に混ぜっ返しはしない。勝手に用意してくれるならその方が楽だし。
「要らない。それに、たしかにあんたの言う通りかも知れないし……。茶碗蒸しだってスプーンで食べるしさ」
「リゾットもね」
「ああ、あとはライスシャワーとか」
『それは間違い』
 食べ物を粗末にするな、と軽く視線で殺される紅美鈴。彼女としては場の空気を和ませようとしただけなのだが、それがものの見事に裏目に出てしまった様子。
 空気が読むのって難しい……、と美鈴は凹みながら思った。
 と、そんな意気消沈した美鈴に、ようやく頭脳から開放された霊夢が救いの手を差し伸べる。
「まあ、あんたはきちんと箸使ってるから合格。いつでも此処に来れて、神社の賽銭箱にいくらでも小銭をばらまける権を取得しました」
「丁重にお断りします」
「駄目。取得されろ」
「非道っ! 道に非ずと書いて……えーと、うー……」
「あははあはふへほへふははへははははあはあばばばばふじこ」
「……あら、新種のハーブかしら。これ」
「ナマステー」
 魔界出身のアリスといえど、この空間は流石にスパイスが効きすぎている。
 まあでも、刺激的な味だって、長い間さらされていれば次第に慣れてゆくもの。案外、このくらいの濃さが此処で生きるにはちょうどいいのかもしれない――と、アリスはご飯の山を掬いながら思った。





 翌日、幻想郷は人気のない香霖堂に一通の封筒が届いた。
 ちなみに、運んできたのは見た目悪魔っぽい(というか悪魔)真面目そうな女性だったのだが、一応は霖之助も長い時を生きる者、外見程度で驚いていては大手を振って歩けない。
「では、確かにお届けしましたー」
「ああ、ありがとう」
 ぱたぱたと忙しそうに黒い羽を羽ばたかせて、彼女は朝焼けの空に舞い上がっていった。
 その背中が見えなくなってから、霖之助は届け物の封を切ってみる。
「……ん?」
 あまりにも軽い感触に、思わず封筒を引っくり返してみる。
 ころり、と出てきたのは米粒一個。あとは紙切れ一枚と入っていない。
 何かの悪戯か、とスズメの餌にでもしようと米粒を放り投げようとした矢先、ふとした違和感が霖之助を襲う。
 ――よく見るとこの米粒、若干黒ずんでいる。
 正確に言えば、黒い線のようなものが複数なぞられているのだ。
「……む」
 しかし、あまりに小さすぎるので何を意味しているかは判らない。
 やっぱり夜雀にでも寄付しようと思って、そういえば、近頃蒐集した品物の中に、小さな物をより大きく見せるという道具があったことを思い出す。
 使い方までは判らないけれど、このまま米粒を放り投げても悶々とした気持ちは残る。
 どうせ暇なんだからと、霖之助は米粒の真相究明に乗り出したのだった。




 初めに正解を言うと、その米粒にはこんな言葉が綴られてあった。

『美鈴です……。中国出身なら米に字が書けるだろうって言われました……。
 美鈴です……。この際だから、門番の苦労を文面にしたためてみました……。
 美鈴です……。でも、米粒ひとつじゃ余白が足りません……。
 美鈴です……。食べ物を無駄にするなって言われました……。
 美鈴です……。美鈴です……。美鈴です……』

 紅魔館の門番・紅美鈴に『米粒に字を書く程度の能力』が加わった!
 結局、霖之助はその文字を読むことが出来ず、美鈴の苦悩は誰にも伝わらぬままにミスティアの胃袋に消えたとか。
 ついでに、ミスティアは米粒に付着したインクのせいで腹を下しました。その際、近くにいたルーミアに『産むの? たまご産むの!?』とか言われたり、チルノに『ねえ、誰がお父さんなの!? もしかして……リグル、リグルなの!? ねえそうなの!?』とか叫ばれたりして、なんかいろいろ嫌になったとか何とか。

「いや、女だけどね……わたし……」





−幕−







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2005年3月6日 藤村流継承者

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