誰も知らない小さな噂

おやすみ、マーサ

誰も知らない小さな噂。

いつも煙に包まれた炭鉱の街で、おんてんば娘のマーサは宝を見つけた。

それは小さく綺麗で、まるで生き物のように輝く虹色の石。

「父さんどう？綺麗でしょ？」

鉱物学者の父はそれが何かを知っていた。

この街で誰もが探す夢の石。

売れば大金持ち。名声も権利も思いのまま・・・

しかし、伝説の石を見つけた少女を世間が逃すはずはない・・・

次の夜、父は石を返す代わりに、石をなくしたお詫びの手紙と、おなかの膨れたウサギのぬいぐるみをマーサに抱きしめさせた。

父親はやさしくお休みのキスをして、

マーサは心地よい光り輝く夢を抱いて寝た。

そんな、誰も知らない小さな噂

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