お姉さまは処女に恋してる!?






 サンサンと降り注ぐ日光に猫はうな垂れ、蟲は活発に動き、
人々は立っているだけでも体力を奪われる……
そんな暑い夏の日々だが、紅魔館だけは違っていた――


――今年の夏は涼しいわね……こういう涼の取り方もあったのね
 

 言葉を発したのは博麗の巫女、霊夢……と普通の魔法使い、霧雨魔理沙。
悪魔の棲む館で大きなソファーに深々と腰を下げ、悠然とくつろいでいる。

 紅魔館の午後、アフターティーブレイクタイム。
この時間になると二人はここへ出向き、涼を取っている。
紅い悪魔、レミリアの能力により霧を出し日光を遮断させると湖の方から涼しい風が吹いてくる。
霧のおかげで窓を開けても日の光が入らないため、
吸血鬼も窓を開けて心地よい午後の風を楽しんでいた。

「勝手な巫女ね、いつぞやに霧を出したときは物凄い剣幕で怒ったくせに」
「あれは幻想郷全体を覆おうとしたからよ、ここらだけなら迷惑にもならないし全然いいわ」
「全く、勝手な巫女だぜ」
「あんたが言うな」

 いつもどおりに和気藹々(?)と雑談する中、どこからともなくスッとメイドが姿を現した。
気品漂う海外製の茶器には紅茶と氷がぎっしりと詰まっている。

「お茶が入りました、お嬢様……とお客人」
「ありがとう咲夜、やっぱり夏はアイスティーね」
「あー、お構いなく」
「茶・菓・子!茶・菓・子!!さっさとCHA☆GA☆SHI!!!」
「……お構いしなきゃならないみたいね」
「餓鬼かあんたは……」

 図々しくも魔理沙がお茶菓子を要求すると、分かっていると言わんばかりに
咲夜は可愛く彩られたケーキを三つ取り出した。

「うわぁ、可愛い……咲夜が作ったの?」
「まぁ、ね。お嬢様のは吸血鬼専用だから赤みが隠せないけどね」
「こりゃ甘そうだな……頑張った自分へのご褒美ってやつだな」
「何を頑張ったんだか……この小悪魔的魔法使いは」
「さあねぇ……等身大の自分でも磨いてたんじゃない?」

 交わされた言葉自体はともかく、鬼より怖いと恐れられているメイド長が最近妙に優しい。
特にこの魔理沙に対しては何故か世話を焼いているようだ。

「はむ、くちゃ……ご馳走様だぜ♪」
「早っ、もう食べたの!?」
「ほら魔理沙、お口拭きなさい」
「ああもう、自分で拭くからいいって!母親かお前は!」
「……せめてお姉さんと呼びなさい」

 まるで親子か年の離れた姉妹のようである。
魔理沙も口ではうっとおしそうに言うがしっかりと甘えている……前からこんな間柄だっただろうか?

「さ、涼んだし食うもん食ったし図書館でも行くか」
「はいちょっと待ちなさい魔理沙……リボンがほつれてるわよ」
「え?あ、あぁ……いいって別に、本読むだけだし」
「良くないわ、女の子なんだから身だしなみはきちんとなさい」
「あー、だから自分でやるって!いいよもう!」

 部屋を移動しながら押し問答をする二人。
しかし最後は咲夜に主導権を握られたようで時を止めて強引に身だしなみを整えられてしまったようだ。

「変ねぇ……ねぇレミリア」
「何が?このケーキおいしいよ?」
「ケーキの話じゃなくてあの二人の話」
「変かなぁ……咲夜が世話焼きなのは今に始まった事じゃないわよ?」
「構い方が異常な気がするんだけど……何かあったような気がしてならないわ」

 流石勘の鋭い巫女である、実は二人の関係が密接になるような事が最近起こっている。
しかし何が起こったかまでは分からない。
レミリアには母親のように世話を焼く咲夜とそれを嫌がる思春期の少女のような魔理沙にしか見えないが
長年友人をやっている霊夢から見れば年上の彼女とイチャつくバカップルにしか見えないのである、これはおかしい。


「何かあった、か……そう言えば最近魔理沙はここ何日かウチに泊まってるわ」
「え、なんで?図書館に篭ってたんじゃなくて紅魔館本館に?」
「ええ、ちょっと妹と遊ばせてたら怪我しちゃってね……しばらく歩くのも辛そうだったから」
「ふーん……大体読めたわ」
「何が?」
「事の真相はこうよ……」








――紅魔館の客室にあるセミダブルベッド

 魔理沙は仰向けに倒れていた、少し弾幕ごっこが激しすぎたのか魔理沙が本調子では無かったのか。
悪魔の妹・フランドールが放った壁から跳ね返ってくる弾幕、カタディオプトリックに反応しきれず
被弾し、地に落ちて足を強打したところに過去を刻む時計が襲い掛かり手を火傷してしまい
片手と両足が不自由になりしばらく厄介になることになったのだ。

「くぅ〜……痛たたた、だぜ」
「……魔理沙ごめんなさい」
「私からも謝るわ、ごめんなさい」
「いつッ……はは、気にするな。フランが加減知らないのはいつものこった」

 弾幕ごっことはいえ事故もある、命に別状はないが大怪我させてしまった罪悪感で
シュンとなるフランにいつもどおりの笑顔で微笑みかける魔理沙。

「ごめんね、回復するまで咲夜が世話するから」
「ま、しばらく厄介になるぜ。入院みたいなもんだな」
「ここは病院じゃないけど……捻挫と打撲と火傷だからウチでもなんとかなりそうですね」
「おお、この看護婦はいいケツをしておるな……ぐへへへへ」

 ガ ツ ン ッ !

 頭にゲンコツが一発。
唯一自由になる手で咲夜の尻を撫でたところ、手痛い反撃を喰らってしまったようだ。

「オッサンかあんたは!」
「いててて……私は落ち込んだフランを元気付けようとしてギャグをだな」
「私を使ってまでそんなギャグをするな、しかも面白くないし」
「酷いぜ」
「あっはははは、魔理沙おもしろーい♪」
「ほら、受けてるじゃないか」
「何故!?……いや相手は妹様、箸が転がってもおかしい年頃なだけよ……うん、おかしくない」
「無理やりだな……」
「……コホン、まあともかく怪我が回復するまで大人しくしてなさい」
「あー、そうさせてもらうぜ」

 一段落着くとレミリア、フラン、咲夜は部屋を出て魔理沙だけが残された。
これといってする事も無く、というか自由になるのが片手だけでは部屋を物色などしようにもままならず
本を読もうにも億劫である。

「しっかし……暇だなぁ」

 至極当然である、する事が何も無いのだから。
霊夢のように普段から暇を持て余している者なら天井の染みを数えたり物思いにふけったりと
何も無くても時間を潰せるが普段から騒がしい魔理沙の場合、そうはいかない。
どうしたものか、とあたりを見回すと枕もとのテーブルに一つの水差しがある事に気がついた。

「暑いし寝苦しいし、水でも飲むかな……よっと、んぐ」

 片手なので少し不恰好だが水差しを器用に口を付け一口、二口と水を飲み元の場所へ戻す。
ふぅ、と一息つくが何かが変わったわけでもない。
窓が少ない紅魔館、冬は快適だが夏は暑く人間には過ごしづらい。
しかも何も出来ないので必然的に水ばかり飲む事になる。
その行き着く先がどういうことになるか、気づいたのは催してからだった。

「う、まずい……水ばかり飲んだから……おーい咲夜!咲夜ー!」

 返事は無い、聞こえたのかどうかも分からない。
紅魔館は元々広い上に咲夜が空間を弄って更に広くしてある。
怪我した足ではとても手洗いまで辿り着くのは無理だろう、誰かの助けがいる。

「大変だー!咲夜来てくれー!……オイPa(ry」
「呼んだかしら?」
「うわっ!急に現れるな、しかし助かったぜ……」

 心臓に悪い登場の仕方に驚いたが咲夜の姿を見ると魔理沙は安堵の表情を浮かべた。
これで用を足せる、と。

「大変なんだ咲夜、トイレまで大至急運んでくれ!このままじゃシーツを汚しちまうぜ」
「だが断るッ……私の最も好きな事は生意気な小娘の頼みをNOと断って、じゃなくて普通に無理よ」
「え?でも……」

 思いもしなかった、冗談交じりとはいえ断られるとは。
このままではお漏らしをしてしまう、しかしお漏らしをして痛いのは魔理沙だけではない。
ベッドに敷かれたシーツが汚れてしまうと割を食うのは紅魔館全般の雑用をこなしている咲夜である。
普通に考えれば他人の汚物を掃除するなど嫌なものである、それならば何故断るのか?

「空間を弄ってあるからここからトイレまで約一キロ……人間一人背負ってトイレまで行く時間なんて無いんじゃない?」
「う……なんとか我慢するから」
「却下……運んでる途中にぶちまけられちゃたまんないわ」

 切羽詰っている魔理沙は気づかなかった。
咲夜は“空間を弄っているからトイレまでの距離が離れている”と言ったことに。
空間を弄りなおせばこの部屋の隣にトイレを配置することだって可能だろう、しかし
目の前の尿意に焦る魔理沙は少し冷静になれば気づく事すら気づけない。

 だが問題はソコではなかった。
“尿意”自体が咲夜の“罠”であり狙いだったのだ。
そういうことならば仮に魔理沙が上記の事に気が付いても何らかの理由を付けて
咲夜は言い逃れるだろう、そうしている間にも尿意はとまらず下腹部を蝕んでいく。
そして咲夜はさも今思いついたかのように一つの提案と道具を出した。

「いいものがあるわ……ほら、これ」
「なんだ?その瓶……まさか!」
「そう、尿瓶よ……これならここでしても大丈夫よ」
「わーい、これで安心魔界し……ってちょっと待て!本気で言ってるのか!?」
「これなら簡単でしょ?シーツも汚さないし……それより魔理沙、迷ってる時間なんてあるの?」

 魔理沙は焦って突っ込みを入れるが咲夜は至って冷静である。
トイレまで運ぶという労力を使わず時間も使わず合理的に用を足すには尿瓶は正にうってつけなのだ。

「うぅ、分かった……これでするから……ちょっと席を外してくれ」
「馬鹿言わないで、一人でできるわけないでしょ……ほら」
「うわっ!ちょっ……」

 咲夜は瓶を一旦床に置き魔理沙のドロワーズに手をかける。
そして当然ながら魔理沙は慌てて制止をかける。

「な、何する気だ咲夜!?」
「何って……アンタ片手で瓶を固定しておしっこできるの?しかも足も踏ん張れないでしょ」
「う、あ……そりゃあ、そうだけど」
「そんな状態じゃ尿瓶使ってもシーツがグショグショになっちゃうじゃない……だからこうするの、よ!っと」
「え……うわあっ!」

 咲夜はおもむろにドロワーズを全て脱がせ魔理沙の足を開かせると
後ろから両膝を持ち上げ幼児に“しーしー”をさせるポーズを取らせた。

 位置関係上、魔理沙からは見えないが咲夜の顔はニヤけている。
本来シーツを汚さずに用を足させるならカテーテルを使えばいいのだが
素人では使用時に痛みを伴い膣を傷つけてしまう可能性もある。
カテーテルを選ばなかったのは普通に考えれば咲夜の優しさなのだろうが
ニヤついた咲夜の表情を見るとコレが目的だったのでは、とも思わせられる。

「うぅ〜……恥ずかしい、ぜ」
「フフ、別に恥ずかしがらなくてもいいじゃない、入院患者みたいなもんだし……ほら、出しなさい」
「んぅ〜、んっ……ダメだ、その……恥ずかしくて、出ない」
「ふーん、じゃあ……手伝ってあげる♪」
「え、あ……ひゃんっ!」

 産毛一つ生えていない、ぴったりと閉じた一本の線を優しく指でなぞると
魔理沙は少女らしい、黄色い声をあげた。
普段の態度とは打って変わった乙女らしい反応は咲夜を喜ばせその指の動きを活発にさせる。

「やっ、だめっ……そん、なとこぉ……んあっ!」
「ほらほらリラックスリラックス……ほぐれてきたようね」
「くっん、ダメ、出ちゃうっ……んんっ」

 その言葉を合図とするように咲夜はそのスジを人差し指と中指でクニっと広げると、
その中にある小さな穴からは黄金の水が蛇口を捻ったように溢れ出して来た。

「おしっこって……我慢してから出すと気持ちいいわよね……どう?魔理沙」
「はぅ……見られながらするなんて……恥ずかしい」
「恥ずかしい?……でも凄い音で沢山出てるわよ?」
「やぁ……聴かないでぇ」

 勢い良く飛び出した小水は瓶の中でジョボジョボと音を立て薄黄色い水泡を作る。
魔理沙は耳まで赤くした顔を隠そうとするが片手ではそれもままならない。
しばらくすると小水の勢いも途絶えチョロチョロと最後の数滴を垂らし用が足し終わった。

「……全部出た?」
「……あ、う……うん、出た……ぜ」
「そう、じゃ……」

 咲夜は魔理沙を再び持ち上げ今度はベッドに座らせるようにして降ろす。
そして今度は用が足し終わって湿った秘所に顔を近づけ舌でなぞりだした。

「ひゃあっ!な、何、なんでっ!?」
「何って……綺麗にしてあげてるんじゃない、このままだと被れちゃうでしょ?」
「か、紙で拭けば……あんっ!そんなトコぉ……な、舐めるな……あっ、ん」
「それは無理よ、だって……」
「んあっ……くっ」
「だって……魔理沙が可愛いんだもの」
「う、んっ……ふぇ?」

 舌を止め足の間から見上げる咲夜に魔理沙はキョトンとした。
状況が飲み込めない、言葉の真意も掴めない。
何故この状況でこんな事を言うのか、魔理沙には分からない。
普段から窃盗行為などやんちゃな悪戯をたしなめられる事はあってもそんな風には言われたことは無い。
霊夢にも、アリスにも、パチュリーにも、魅魔にも。
皆思っていても言わなかっただけなのかも知れない、しかし少なくとも
面と向かってそんな事を言ったのは咲夜が初めてである。

「魔理沙……あなた、ココ見られた時から感じてるでしょ?」
「え……あ、そ、そんなこと……な、はうんっ!」
「ぺろ……ほら、今だっておしっこ以外の味がする……まあ普段から可愛いとは思ってたけど」
「え、何で……突然、そんなこと……」
「普段も可愛いんだけど……感じてる時の魔理沙、ものっすごく可愛いのよ……だからね」
「え、え……んむっ!?」
「ん、ちゅ……我慢できなくなったの、据え膳食わぬはメイドの恥ってね」

 突然の告白に突然のキス。
魔理沙は7割の混乱と3割の快楽でしばらく放心していた。
その間にも咲夜は手で魔理沙の背中を、尻を、腹を撫でながら顔を頬ずりする。
気になっていた少女の痴態を目の当たりにしてタガが外れたのだろうか?
それとも元々そういう性癖なのだろうか、それは咲夜にしか分からない。

「んー、やっぱり可愛いわ……華奢で、小さくて、肌もスベスベで」
「あー、ん……咲夜ぁ」

 ようやく意識を取り戻した魔理沙だが完全には戻っていない。
どうやら咲夜は自分に好意を抱いていて、自分は今抵抗できない上に
ある程度の快楽までしか与えられておらす歯切りが悪い。
そういう考えをハッキリと持っていた訳ではないが無意識、というか本能的なものだろう。
流れに身を任せるように魔理沙は咲夜に一つの要求をした。

「ん、どうしたの魔理沙?」
「もう一度、もう一回……キス、して」
「フフ……んっ」
「あむっ、んっ……んふぅ」
「ぴちゃ、ちゅ……れろ」

 唇を合わせた途端、魔理沙の口内に咲夜の舌が入ってくる。
そのまま歯を、舌先を嘗め回され唾液と唾液が絡んでいく内に
魔理沙は力が抜け腕をだらんと下ろし咲夜のなすがままに身を任せていた。

「ん、はぁ……ほら、舌出して」
「ぷぁ……うぅ」
「はむ、ちゅ、じゅる……んちゅ」

 突き出された舌を咲夜は優しく頬張ると口を窄め魔理沙の舌の水分を吸い取るように、
じゅるじゅると音を立て唾液を飲み込み乾いた舌に己の唾液を塗りつけるかのように……舌に舌で愛撫した。
そして咲夜が口を放すと魔理沙の舌先と咲夜の舌先からツツー…っと唾液が一本の糸のように線を描いた。

「……どう?」
「気持ち、良かった……あの、キスだけじゃなくて、あの……」
「んー、何?どうしたの?フフフ……」
「あふっ、あっ……そこぉっ!」

 既に察しているかの如く咲夜は魔理沙の秘所に手を伸ばす。
割れ目に触れるともう、その幼い谷間はじゅくじゅくと蜜が垂れているほどであった。

「……ひゃうっ!」
「あら、もうこんなになって……どうして欲しい?」
「もっと……もっとグチュグチュって擦って……気持ちよくして欲しいのぉ!」
「よく言えました、生意気な魔理沙も可愛いけど……素直な魔理沙はもっと可愛いわ、ご褒美よ……」

 毛が無い割れ目に粘性のある蜜は相性がいいのか、指の滑りがいい。
ちゅくちゅくと卑猥な音を立てスジをなぞるように、そして時には円を描くように咲夜の指が動く。

「んあっ、あんっ!気持ちっ、いいよぉっ!」
「いいわよ魔理沙……もっと可愛い声で鳴いて頂戴……こんなのはどう?」

にゅる、ズズ……ぬぷ

 丹念な愛撫に何者の侵入も許した事の無い秘穴は開かれ咲夜の細い指は受け入れられた。
初めての異物感にも魔理沙は痛覚は感じることなく、雌の悦びに打ち震えさらなる嬌声をあげる。

「やんっ!指っ入って、るぅ……くぅんっ、もっと、かき回してぇっ!」
「く、狭いけど……ぬるぬるして、きゅって閉まって……凄いわ魔理沙!」
「あふっ、来るっ……来ちゃうっ!だめっ、あんっ!」

 絶頂に近づくと魔理沙は咲夜の背に手を回し抱きしめるようにぎゅっと力を入れた。
それに呼応するように咲夜は膣内で指を曲げかき回す速度を早める。

「ほら、どう魔理沙、イっちゃう?……イっちゃいなさい!」
「あうっ、いいっ!らめっ、イク、んふっ……あぁぁぁぁぁああああっ!!!」

 嬌声というよりは叫び声である、一際大きな声は部屋中に響いた。
その後の静寂の中、絶頂に達した魔理沙の心音と甘い吐息は咲夜の耳にやたらと大きく聞こえた。

「シーツ……結局汚しちゃったわね」
「あぅ、ごめん……」
「いいのよ、私の責任だし……いいもの見れたしね」
「むー……」

 前者はともかく後者の発言には納得いかない、という感じで頬をぷくっと膨らませる魔理沙だったが
内心嬉しい事でもあった。
正直に言うと瀟洒で怖いイメージしかなかった咲夜の意外な一面が見れたこと。
言葉だけではなく行動で直球的に愛された事が嬉しかったのだ。
公の場では態度に出さないが確実に魔理沙の心は咲夜へと揺れ動いた。

「まあ、また尿意が来たら呼んで頂戴」
「……もう恥ずかしいのはごめんだぜ」
「あんなに気持ちよさそうだったのに?」
「うー……あの、今度は」
「ん、何?」
「今度は、咲夜も……一緒に……ああもう何言ってんだ私は!撤回、今の撤回な!」
「フフフ、分かったわよ……じゃあ、またね♪……ちゅ」
「え?あ、ああ……」

 まだ赤みが残る頬に軽くキスをすると咲夜は姿を消した、本当に神出鬼没である。
一方の魔理沙は咲夜の唇が触れた部分を手で触り、再び頬を赤らめた。
そしてこれからの数日間、甘い“入院生活”に胸をドキドキさせながら床についた。







「とまあ、こんなところじゃない?」
「はぁ……なんか凄いね霊夢、色んな意味で」
「色んな意味って何よ……ねぇ、聞いてるんでしょ魔理沙!」

 咲夜がリボンのほつれを直した後も魔理沙はドアの後ろで立ち止まっていた。
つまりは霊夢の話を聞いていたのだ。
そして再び部屋に入った魔理沙は下を向きながら照れた仕草で一応の否定をした。

「も、妄想乙だぜ……霊夢」
「ウソ!?もしかして図星!!?」
「まさか当たってるとは……」
「あーあー聞こえない、聞こえないぜ!あーそうだ!私は図書館に行くんだった、じゃあな!」

 魔理沙は強引に振り切って部屋を飛び出した。
残された霊夢とレミリアは魔理沙の反応に呆然とするしかなかった。

「まさか咲夜が魔理沙をねぇ……あの時一瞬なんで?とは思ったけど」
「え、何の話?」
「魔理沙がウチに泊まってから二日目のことだったかな……」

 咲夜はレミリアに霧を出すよう直訴していた。
動けない魔理沙が少しでも快適に過ごせるように。
最初は霊夢に怒られるから、と拒否したレミリアだったが館の周りだけならどうだろう、
という咲夜の提案を受け入れた。
これなら異変でもないしレミリア自身、妹の遊び相手で大怪我をした魔理沙に引け目を感じていたので
魔理沙に対しては元々協力的ではあったのだ。

「ふーん……じゃあ今ココが涼しいのは半分くらい魔理沙のおかげってわけね」
「まあ、そうなるわね……結局思いのほか過ごしやすいしあなたにも怒られないからそのままだけど」
「怒る訳無いじゃない、大きな異変じゃないし私は快適だし」
「……案外、心広かったのね霊夢」
「だって自分の不利益にはならないじゃない……この調子でウチに温泉が沸く異変でも起こればいいのに」
「……さっすが霊夢だわ」



          ―――完―――

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後書き

実は咲×魔が大好物なんです……
鬼畜調教ネチョで構想練ってたはずなのに何故こんな展開に……orz
本当はもっと色々やりたかったけど諸事情で時間がありませんでした!以上!!!


番外編(これ読むと本編が違う絵で再生されます)

「ちょ、なんで……そんなトコぉっ!」   ・・・・・・・
「ふむ、魔理沙のここはこうなってるのか……味も見ておこう」
「あふっ、ああんっ!」
「どうしたんだい魔理沙?感じてるのか……レロレロレロ」
「んはっ、か、感じてなんか……んっ」・・・・・・・・・・・・・・・
「ほう、どうかな……しかしッ…………この味はウソをついている味だぜ?」

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