俺in紅魔館


・俺×キャラ物です(正確にはキャラ×俺だけど)
・色々ヘタレてます、耐性無い方はバックする事をお勧めします…………











 さっき出したばかりなのにもうこんなにしちゃって――

「元気ね……はむっ、ん、んちゅ……どう?気持ちいい?」

 仰向けになった俺の股間に顔を置いて、幼子をあやすような母性に満ち溢れた表情で
俺の一物を優しく愛撫するメイド長は瀟洒な従者というより妖艶なお姉さんだ。

「あ、咲夜さ……俺、おれもうっ……」
「んふ、もう出ちゃうの?…………いいわよ、いっぱい出して……顔にかけて」
「あっく、咲夜さん、咲夜さんっ!ううっ!!」

 どぷ、ぴゅるるる……

 今宵もやってしまった、もう何度目になるだろう。
咲夜さんとの情事を妄想し、いきり立つ欲望を慰めるのは。





 ここは紅魔館、俺は幻想郷という隔離世界に迷い込んで
妖怪に食べられそうになってたところを助けてもらいそのまま居候させてもらっている。
もう一週間くらいになるだろうか、最初は皆驚いたっけなぁ。
この世界じゃ男性が、特に純粋な人間の男が珍しいんだろうな。

「失礼します」
「あ、はい」

 コンコン、とノックが聞こえメイドさんがお茶を持って部屋に入ってきた。
彼女はメイドだが人間じゃない、妖精さんらしい。
ただ普通に会話はできるし人間の話題もできるので不都合はなかった。

「あなたがここに来てからもう一週間にもなるんですね」
「あー……もうそんなになるんかな、最初は大変だったなぁ……」
「フフ、私驚いちゃいましたよ…………まさか殿方があんな」
「いや、だってあれは……」

 彼女はクスクスと笑いながら当時の事をそのまま話し出した。
それに対して俺は俺なりの弁解を加え修正する。

 ――以下、回想――

「うわああああああっ!!!」

 暗い闇の中、見た事も無い僻地に迷い込んだ俺は月明かり以外何も見えない夜道を
途方に暮れながら歩いていた時だ。
宙に浮き金髪で黒い服を身に纏った少女がこちらに向いて…………飛んできたのだ、そりゃ悲鳴の一つもあげるだろう。
突然降って沸いた超常現象に某ミステリールポタージュのリーダーなら歓喜するんだろうが俺は至って普通の人間だ。
思わず尻餅をつくと彼女は俺に向かって話しかけてきた。

「ねえ、あなたは食べられる人類?」
「…………えっ?」
「ね、食べられるよね?」

 この子は何を言っているんだろうと呆然としていると彼女は一人で納得して
俺の右手に喰らいついてきた。

「いただきまーす、かぷ…………」
「へっ?……いっ痛ぇっ!!た、食べれない!俺は食べれない人種だから食うなっ!」

 噛み付かれてから意味を理解した俺は慌てて彼女を振りほどき走り出した。
が、暗い夜道。躓いたり転んだりで逃げ切れず再び彼女は俺の身体を掴んできた。

「お、俺は食べれないから……食べないでくれ」
「そーなのかー?」
「う、うん……そーなんだ、だから食べないで」
「でもそんなの関係ない♪」

 何を言っても無駄らしい、彼女は背は小さいが成人男性の俺より腕力があり掴まれたまま抜け出せない。
そして彼女は食べにくいと思ったのか俺が着てる服をビリビリと破き出した。
安物の肌着も結構高かったパンツも引き裂かれ生まれたままの姿にされ俺はガタガタと震えた。
こんなところで我が人生は終わってしまうのか、と思うと思考は鈍りこの場を切り抜ける為の作も練れず
100まで生きる計画が、とかまだ終わらせてないゲームがあったな、等と現実逃避をしだした。

 そんなとき……

「ふーん……お前、人間をそのまま生で食べるのね」

 夜空から金髪の少女に話しかける声が聞こえた。
声の主は……これまた見た目幼い少女だった、月明かりに照らされた黒い羽の影が異様に大きく写り
見た目とは正反対の恐ろしさがうかがえた。

「な、なに……これはわたしの晩御飯だよ、渡さないんだから!」
「別に横取りしようなんて思って……ん?」

 羽の生えた少女が俺を、というより俺の股間を凝視し一笑した後再び金髪の少女に向かい喋りだした。

「オスか、面白いわね……前言を撤回するわ」
「へっ?」
「コイツは私が横取りさせていただくわよ」
「えー、ずるーい!」
「文句ある?あるなら来なさい、全力で排除してあげるわ」
「うー……」

 金髪の少女は言い返せず、とぼとぼと帰っていった。
この羽の生えた少女はそんなに強いのか、でもどっちに食われようが
俺は死ぬ事に変わりはないので大の字になって辞世の句でも考えていたところ……

「幻想郷で人間のオスなんて珍しいじゃない……外から迷い込んだのか?」
「へー珍しいんですか、はいはい迷い込みましたよ。早く食べちゃってくださいな、どーせ殺すんでしょ」

 少女の質問に少しヤケ気味に返事をしてみた。
さあいよいよ食われるのか、と思っていると……何と彼女は俺を抱き上げ飛び立った。
自分より40cmは背が低いであろう者に抱きかかえられるという事態と
落ちたら即死は免れない高度に驚きを隠せない俺ガイル。

「え、何?ちょっと、えっ!?」
「うるさい、静かにしなさい」
「いや、待って高いって!落ちたら死ぬじゃん!?」
「何ビビってんの、さっきまで自分の命諦めてたくせに」
「待って、恐いって死ぬって、助けて…………恐いよおかあぢゃーん!」

 高速で飛んでいる彼女に抱えられながらパニクっていると不意にクビを捕まれた。
小さな手なのに凄い握力で俺の動脈を締め付けてくる。

「黙れって言ってるでしょ……今すぐ殺すわよ?」
「ぃ……ぁ、あ゙い」
「宜しい、心配しなくてももう着くわよ……我が家にね」
「……へ?」
「ほら、こっからは自分で歩きなさい」

 すた、と降り立った彼女は俺を降ろし家の中に入るよう言った。
家というには大きすぎる、屋敷というより館だ。官僚が泊まるホテルのような大きさだ。

「お、お帰りなさいませお嬢様」
「ただいま美鈴、さあ門を開けて頂戴」
「あ、あの……お嬢様、ソレは……?」

 門の所にいた背が高い少女は彼女の事をお嬢様と呼んでいる。
なるほど、彼女はそんなに偉い存在なのか。
さらにこの髪の赤い子は俺の方を指差し問いかけている、まあ当たり前だろう。

「あぁ、保留中」
「え……?」
「食料にするかペットにするか保留中なの」
「あ、あぁ……そうでしたか、ではどうぞ」
「さあ、お前も中に入りなさい」
「あ、は……はい」

 今何か恐いことを平然と言われた気がするがまあいいや。
赤髪の子は俺の方を見ると顔まで赤くしている、そんなに男性が珍しいのかな。
とりあえずお嬢様の後ろをついていき館の中へ入った。

「お帰りなさいませお嬢さ……きゃあああっ!」

 館の中には数え切れないほどのメイドがおりその誰もがお嬢様に
挨拶をしかけては俺のほうを見て悲鳴を上げる。
単に男が珍しすぎるのか、それとも俺はこの世界では屈指のイケメンなのだろうか。
そんな事を思いながら気取って中を歩いていく、ポジティブ思考で自信満々に
闊歩しているとメイド達が小声でヒソヒソと話しているのが聞こえる。

「あ、あれ……男の人、よね?」
「み、見ちゃった……きゃ」
「うわぁ……初めてみた」

 何か反応がおかしい、俺はそんな事に今更気づいた。
そういや俺……全裸だった、どうりで皆俺の顔を見た後下を向いていたわけだ。
俺はソコに対してはそんなに自信があるほうではないので自主的に股間を手で塞いだ。
そして不意に振り返るお嬢様。

「急に恥ずかしがってどうしたの?」
「い、いや……全裸だったことに今更ながら気づいて」
「ふーん、お前……馬鹿ね、まあいいわ……咲夜!」
「はいなんでございましょうお嬢様」

 お嬢様は声をあげた途端眼前に独りのメイドが現れた。
まるで最初からそこに居たかのように。
その事にも驚いたがそれ以上に彼女の容姿を見て俺はさらに衝撃を受けた。

 少しあどけなさが残るが大人の雰囲気を纏いつつ可愛らしくもある美しい顔に
サラっとした綺麗な銀髪、白く透き通るような肌に肩、胸から足にかけて柔らかそうでそれでいて
スラっとしたボディーライン……無意識に涎が出て心臓はバクバク音を立てるし顔は紅潮するし大変だ。
これが恋というやつか、一目ぼれというやつなのか。
手で押さえていた股間を更に注意深く抑えていなければならない状況になった事は言うまでもない。

「人間を一匹捕まえてきたの、珍しいでしょ、オスよオス」
「はい、確かに珍しいですがあの……それでコレをどうするんです?調理ですか?」
「うーん、今食べてもいいんだけど……ペットとして飼ってもみたいし……とりあえず今はペット扱いでいいわ」
「えーとそれはつまり……適当に餌を与えて空いてる部屋に放り込んでおけばよろしいのですね?」
「うん、それと何か着るものをあげといて。食うにしろ飼うにしろ風邪でもひかれちゃ困るし」
「はいかしこまりました」

 そういうとお嬢様は何処かへ行ってしまった、自室かな。
それにしても……俺、完全に人間扱いじゃないな。
いや、そもそもこの館では人間自体がこういう風に扱われるのが普通なのか。
そんな風に思っているとさっきの可愛い子、咲夜って呼ばれてたっけ……その子が
俺に向かって発した第一声はこれだった。

「はぁ……お嬢様のご趣味はほんとよく分からないわ、なんでこんなのを」
「あのー、咲夜さんだっけ?俺はどうすれば……」
「汚らわしい声で私の名を呼ばないでくれる?家畜如きが……私の名前はお嬢様が付けてくださったものなのよ」

 やばい、少し涙目になった。
恋した相手からの罵倒はかなり精神的にくる。
とりあえず凹んでいると咲夜さんは何処から取り出してきたのか
バスローブのような物を俺に投げつけた。

「いつまでも裸で粗末な物をブラブラさせてないでこれでも着なさい」
「え、あ……はい」

 ドンッ!!

「あっ!悪いメイド長、何か轢いたぜ!!」
「ぐあっ!」
「え、魔理……きゃっ!」

 バタンッ!

 服を着ようとしたその時だった、後ろから猛スピードで何かが突進してきて
俺の背中をふっとばし咲夜さんに向かって倒れ掛かってしまった。
咲夜さんも突然の事で反応できず俺に押し倒される格好になった。

「あ、いってー……うん?なんか、イイ匂い……」
「ん……うぅん」

 気がつくと俺は咲夜さんに乗っかり股間を咲夜さんの下腹部に押し付け
顔と顔が密着している状態だった。
女の子独特の甘美な匂い、これがフェロモンというやつか。

 こんなおいしい状況は今までにない、これからも無いだろう。
俺はすぐに起きるような事はせず(下半身は起きているが)じっくりと身体と身体を密着させ堪能した。
まだ咲夜さんは目を閉じている、今のうちだと思い服の上からだが両乳房を手で包みその間に顔を埋め
腰を少し動かし咲夜さんの大事な場所をパンツの上から擦ってみた。

「あ、はぁん……んぅん」
「ハァハァ……咲夜さんハァハァ」
「ん、んん……何をしている?」

 やばい、起きた。
しかも目が合った、元はといえば事故なのだがこの状況で言い訳しても通りそうに無い。
しかし言わずに殺られるよりは言って殺られるほうが後悔しないだろう、俺は正々堂々と言い訳をし始めた。

「い、いや違うんですよ。これはその、後ろから何かがぶつかってきて……」
「それは知ってる、問題はその後の事」

 まずい、どう切り抜けよう。
必死に言い訳を考えるが先ほどの匂いと感触がジワジワときて集中できない。

「えっと、とにかくその……事故で」
「胸を揉んだりその汚らしいモノを押し付けたのも事故?」
「ゲッ!……え、えぇ……事故です、はい」
「ふぅん、事故ねぇ……事故なのになんでその息子さんはそんなに自己主張なさってらっしゃるのかしら?」
「え、あ……そ、その……男のSagaと言いますか、えっと……」

 待て、待ってくれ。

 こんな言い訳で納得させるのは無理だ、その証拠に咲夜さんの額に血管マークが見える。
ああ、咲夜さんまだ反論しないで。俺の口上はまだ終わってない。
俺のターンはまだ終わって……あぁ、とうとう咲夜さんが口を開いた。
ここからずっと咲夜さんのターン。

「あのまま私が起きなかったらどうするつもりだった?」
「え、えっと……その、あの」
「その気持ち悪いモノを満足するまで擦り付ける気だったんでしょ、それにしても……いつまで乗っかってるつもり?」

 ドムッ……という鈍い音がしたと同時に俺の視界が一瞬白くなった。
一番大切なところを蹴られたようだ、俺は悶絶と苦痛でみっともなくのた打ち回った。

「はぐぅ!いだっ、いだひぃぃ…………」
「ほら手をどけなさい、蹴れないでしょう?」

 ドスッドスッ……

「ひぐっ……ご、ごめんなさい。ゆるひてっ……いぎゃあっ!」

 股間を手で押さえ身体を丸め泣きながら転げまわる俺を見て
咲夜さんは嘲笑いながら二度、三度と俺の陰のうを蹴る。
鼻水と涙と涎で顔をぐしゃぐしゃにしながら許しを乞うとようやく蹴りの嵐が止んだ。

「全く吐き気がするわ、いくらお嬢様の命令だからってこんな奴……いいわ、もういい」
「ふぅ、ふぅ……へ?」
「もういいからそれをしまいなさい!私の視界にいつまでもそんな汚いモノを晒さないで!」
「は……はひ、……おゆるひいただき、ありがt……」
「いいからさっさと服を着てそこの部屋に入ってなさい!」
「ひっ、すびばせん〜……」
「後でメイドを行かせるからこの館やこの世界のしきたりを説明させるからね……後」
「…………」
「今度やったら……殺すわよ?……その醜いモノを輪切りにしてアンタの見てる前で犬の餌にしてやるわ」

 ちんこ縮んだ。
でも……恐いけど、とても恐ろしいけど……可愛い。
起きて俺に気がつくまでは可愛い声で感じてたようだったし……あ、思い出したらまたおっきしてきた。
散々蹴られて泣かされたはずなのにげんきんな奴だ、我が息子は。
などと思っていると向こうへ歩いていってる咲夜さんが急に振り向き睨んだ。
心の声を読まないでくれ、再び膨らんできたちんこがまた縮んだ。
今度怪しい事をしたら確実に殺されると思い俺は大人しく指定された部屋に入った。

 それから一時間ほどすると咲夜さんとは違うメイドさんが入ってきてこの館……紅魔館のしきたりや
この世界……幻想郷の常識などを教えてもらった。

――回想、終了――



 しかし……一週間だけで色んな事があったな、咲夜さんが初日以来一言も口をきいてくれないのがショックだけど。
幾ら話しかけても返事してくれないし、いつの間にか目の前から消えるし……

「あのー……どうしました?ボーっとして……また妄想ですか?」
「え、いやその!さ、咲夜さんがさぁ……」
「あー、その咲夜さんから伝言なんですけど……」
「え、なに?俺に伝言?」

 あぁそうか、口を利いてくれないのは照れ隠しだったんだな。
初めてあった日のあの反応もただのサドだと思えば……そうか、咲夜さんは所謂ツンデレなんだ。
ますます萌えてきたぞ。

「えーと咲夜さんが言ってた事、そのまま喋りますね」
「うんうん」
「夜中にベッドで布団被って私の名前を言いながら自慰行為するの辞めてくれる?正直言って気持ち悪いのよ」
「…………え?」
「あ、あの……もう一度言いましょうか?……夜中にベッドで」
「いや、もういい……分かったから言わないで」

 鬱だ……いつ見られていた?聞かれていた?
いや、それはどうでもいい……問題なのは咲夜さんに完璧に嫌われているということだ。
フラグもなにもあったもんじゃない、コレは流石に効いた。
俺はすかさず部屋の隅に移動し体育座りをして俯いた。

「あの……落ち込んでます?」
「…………うん」
「あんまり気にしなくていいですよ……?」
「気にするだろ、常識的に考えて……ここまで愛する人に嫌われるなんて」
「あ、やっぱりあなた咲夜さんの事が……」
「……うん、だから何とか気を引きたくて」
「うーん……気を引くために押し倒したり咲夜さんの名前を叫びながら独りでなさったりしてたんですか?」
「いやそうじゃなくて……あれは事故だったの、後自慰行為は見られてると思わなかったから……」

 コンコン!

「お邪魔するよ」
「あ、……香霖堂さん」

 突然ノックして入ってきたのは……メガネをかけた男だった。
メイドさんは彼を知っているようなので聞いてみた。
彼の名は森近霖之助、森の中で香霖堂という古道具屋を営んでいて時々紅魔館にも行商に訪れるらしい。
何故俺の部屋に来たのかは不明だが。

「やあ、君が新たに捕獲されたここの飼い人かい?」
「飼い人っていうのか……まあ、そうだけど」
「幻想郷では男性は珍しいからな……少し話でもしないか?」
「え、あ……はぁ、いいけど」

 彼は見た目どおり文学的な性格で色々な専門的知識を知っていた、結構オタク気質みたいだ。
俺もそれなりにオタク知識はあるのでそこそこ話も合い会話もまあまあ弾んだ。

「ところで……君はここでお嬢様方の食料になるかペットになるか保留中だそうだが」
「あぁ、そうなんだ。もう一週間も保留されてるんだよな」
「さっきレミリア嬢に聞いたところ君の処遇は今日決まるそうだよ」
「えっ!そ、そーなのかー!?」
「ここだけの話、どっちを希望してるんだ?」
「……どっちも嫌だったりする」

 普通に正直な意見を言った。
まあこいつに言ったところで何が変わるわけでもないが。

「じゃあ特別に教えてあげよう、食料にもペットにもならなくていい方法をな」
「mjsk!?」
「彼女達にとって今の幻想郷は平和すぎて退屈らしい、そこで彼女達を楽しませる事ができればどうだろう?」
「面白い奴認定してもらえれば助かるって事か?」
「ああ、客分的な扱いくらいまでには地位も上がるんじゃないかな……そこで僕の秘策のギャグを与えよう、耳を貸せ」

 男に耳を貸すのは余り好きじゃないが……この真面目ヅラからどんなギャグを
伝授されるのだろう、俺は思わず耳を傾ける。

「ごにょごにょ……彼女はこう言うだろうからそこで……ごにょごにょ……」
「へぇ〜……って嘘付け!一斉に白けるのが目に浮かぶわ!」
「まあまあ、騙されたと思ってやってごらん……じゃあ僕はこれで失礼するよ」
「あのー、香霖堂さんの秘策って……?」
「ごめん、とても言えない……」

 その時、一人のメイドがドアを開け……俺をロビーに呼んだ。

「お嬢様方がお待ちです、ロビーへ」
「いよいよか……」
「あ、あの……私も影ながら見守っていますから」
「え、あ。あぁ……頑張るよ」

 そしてロビーに向かうと……レミリアお嬢様と門番さんと図書館の主であるパチュリーさん、
そして咲夜さんと館の主要メンバーが勢ぞろいしていた。
いよいよ俺の今後を左右する審判が始まった……

「これからお前の処遇が決まるわけだけど…………ここに来た当初より血色がいいわね、咲夜なんかした?」
「はい、栄養バランスを重視した餌を与え充分に睡眠も取らせましたから」
「流石幻想郷のトップブリーダー咲夜ね……いい食料になってくれそうだわ」
「あ、あのお嬢様……私にもお願いがあります」
「なに美鈴?言ってみなさい」
「お、お嬢様が血を吸い尽くした後は……私に亡骸を頂けませんか?……久々の人肉なもので」
「うーん……ま、いいわ。好きになさい」

 ここまでの会話からみて俺は食われるんだろう。
でも俺は死にたくない、生き延びる方法は一つ……先ほど霖之助に教わった事を試すしかなさそうだ。

「じゃあ……食料にする、で決まりね」
「あ、あ、あの……」
「なにか?……食料さん」

 騙されたと思って、か。霖之助よ……お前の言葉を信じてやってみるよ。
俺はレミリアお嬢様の前で服を全て脱ぎ限界まで怒張させた息子を突き出して叫んだ。

「す、す……吸ってみいっ!!」
「…………」
「…………」
「…………」


――騙されたッ!


 場が、空気が凍りついた。笑い声も当然無く呆れた表情すらない、これがパーフェクトフリーズというやつか。
全員無表情で尚且つ冷たい視線を感じる。

 いや、ここで諦めるのはまだ早い。
諦めたらそこで試合終了だ、俺は今度は門番さんの方に向かって叫んだ。全裸で。

「た、食べてみいっ!」
「…………」

 うぅ、やはり俺は騙されたのか。
何の反応も無い、門番さんも眉一つ動かさない……急に恥ずかしくなってきた。

「ま、食べられる気まんまんみたいだし……いい血を期待してるわよ?」
「人肉人肉〜♪」
「じゃあ調理してきますね」

 咲夜さんが俺の首根っこを掴む。
まずい、このままではバッドエンド一直線だ。
霖之助の助言も意味を成さなかった今、恥も外聞も無い。
ここは俺の切り札で死を、死だけを回避することに専念しよう。

「ま、待ってください!ウソです、冗談なんですっ!食べ、食べないでくださいっ!」
「はいはい冴えない辞世の句ね、さあこっち来なさい」
「お願いです、なんでもしますからぁ……ペットにでも何でもなりますから殺さないでぇ!」
「……この見苦しい態度、いいわね……益々食べがいがあるわ」

 やばいやばいやばい、このままでは本当にやばい。
俺は涙と鼻水を垂らし咲夜さんの足にすがりつき懇願した。

「助けてください、死にたくないです……何でもしますから、足も舐めますから……」
「あーもう、うっとおしい!勝手に舐めないでよ汚らわしいッ!」

 くるぶしから土踏まずのあたりに舌を伸ばしていると咲夜さんの美しいスネが俺の鼻を襲い
それはもう見事に蹴り上げられた。
鼻水が鼻血にかわりドバドバと溢れ出る、そこで俺は
咲夜さんではダメだと思いお嬢様の足元に跪き哀願した。

「お願いですお嬢様!どうか、どうかご慈悲を……」
「クク、ほんと醜いわね……恥ずかしくないのかしら?……ペッ」

 お嬢様は侮蔑の眼差しを送りながら自分の靴に唾を吐きかけた後、俺に一つの命令を下した。

「……舐めなさい」
「はいお嬢様、ぺろぺろ……」
「そう、いいわよ……綺麗にしゃぶりなさい」

 唾を吐きかけられた靴を俺は丁寧に舌で舐めとったあと
足の裏まで舌をはわし命令どおり綺麗に靴を磨いた、舌で。

「見てよ咲夜、この情けない表情……調理しないで直接食べたくなったわ」
「ひぃぃ……ゆ、許してください!殺さないで、お願いですからぁ!」
「心配しなくても殺さないわよ……私は小食だから死んでしまう程の血量は吸えないわ」
「へ……?」
「パチェ、美鈴……もう帰っていいわよ、お前と咲夜は私の部屋へ来なさい」

 もしかして助かるのか?……と、唖然としているとお嬢様は魔女と門番に戻るよう言いつけ
俺と咲夜さんを自分の部屋へ招いた。
そしてお嬢様の部屋であんな事になろうとは――

「さっきも言ったとおり殺しはしない、しないけど……血だけじゃなく全てを食べさせて頂くわ」

 お嬢様はしゃがみこみ、震えて正座している俺の股間に手をやり縮み上がって肉棒とは呼べないような代物を掴む。

「何よこれ……こんなんじゃ食べれないじゃない、咲夜……これ大きくして頂戴」
「え……は、はいお嬢様」

 咲夜さんは一瞬ためらったがお嬢様の頼みだからだろう、俺の股間に顔をうずめ
俺の袋を優しくさすり突起にキスをする。

「あう、あぁ……」
「んふ、れろ……ちゅ、ちゅ」
「どう?咲夜のお口、気持ちいいでしょ?」
「は、はい……キモチイイです」

 なんてことだ、地獄から一気に天国へ駆け上った。
俺は今たぶん、拾った宝くじで3億当ててそれを元手に事業に成功したホームレスより幸せだと言い切れる。

 夢にまで見た咲夜さんの麗しい唇が俺の汚いモノを咥え込んでしごきあげる。
袋をさする指は円を描くように、棒をしごく唇は勃起する方向へ上下に……
そして先端を刺激する舌は余った皮の中をレロレロと丹念に舐めあげる。

 怯えきっていた俺の表情も今では口元が緩み吊り上り頬は紅潮し涎を垂らし悦に浸る。
当たり前だ、俺を穢い物を見るような目で見て幾度と無く急所を蹴ってきた咲夜さんが今はこうして
俺にご奉仕してくれているのだから……まあお嬢様の命令で仕方なくやっているのだろうがそれでも幸せだ。

 目を閉じ、顔を上下させこんな粗末なモノを丁寧に愛撫してくれている咲夜さんを見ていると
達するのに時間を擁すことなどとてもできない。
すぐに男性自身はピクピクと震え、玉がせりあがり射精を促しだす。

「んっん、んう、ちぅぅ……」
「あ、咲夜さ……あ、も、もうっ……あぁっ!!」

 ビクビクッ……ドピュルルル、ビュクッ!

「んう?んん――っ!」
「ふぁ、はぁ……あ、あ……」

 これ、多分お嬢様が飲むはずなのに……俺は咲夜さんの口の中に思い切り射精してしまった。
下手すれば二人ともから殺されるかも知れない、しかし至高の快楽の中で絶頂を抑えるのは無理というものだ。

「あれ?……もしかしてもう射精したの?」
「は、はい……すみません」
「仕方ないわね……咲夜、ソレ……そのまま私に」
「ん、ふぅ……」

 お嬢様は咲夜さんを振り向かせ自分の口を指刺しジェスチャーを送ると、
咲夜さんも意図を理解したのか俺の精液を含んだままの口をお嬢様の口に合わせお嬢様の体内へ精液を流し込む。

「ん、おいし……もっと飲ませて」
「ふぁい……むちゅ、れろ」

 俺の前で繰り広げられる従者と主の口移しという名のディープキス。
互いが互いの舌を舐めあい口内全てを蹂躙しあう。
咲夜さんが流し込むのは俺の精液、お嬢様が求めるのは俺の精液…………

 こんな情景を見れば誰だって……おっきするに違いない。
再び硬さを取り戻した俺の分身は、俺に背を向けて
お嬢様との濃厚なキスに溺れている咲夜さんに照準を合わせ急襲した。

 電光石火とはこのことだ、俺は何処かの幽波紋の拳速を超える速度で
咲夜さんの下着をずり降ろし己が自身をあてがうと一気に突き入れた。

「さ、さ……咲夜さんっ!」
「え、なに……あふぅんっ!」
「はふっはぅっ、はっはっ……」

 ぬりゅ……っという柔らかくそれでいて複雑に絡みついてくる甘美な感触に包まれながら
俺は動物のように、一心不乱に咲夜さんの下半身に腰を打ち付ける。
少なからず興奮していたのか、俺が一突きするたびに咲夜さんのシークレット部分から
ちゅぐっちゅぐっ……っといった水気を帯びた音が俺の耳にこだまする。

「咲夜さんっイイよ、咲夜さんキモチイイ!!」
「あ、なたっ……こんなことしてっ、ふああんっ!」
「さくやさん、さくやさぁんっ!」
「あふぅっ!だめ、そ……そんなに、突いちゃダメぇっ!」

 咲夜さんが感じている、感じてくれている。
散々醜い、汚らわしいと卑下していた俺のモノで咲夜さんは今可愛らしい声で喘いでいる。
その事が俺の腰の速度にも依存している。

 咲夜さんの染み一つ無い綺麗なお尻を掴み夢中で腰を打ち付けていると……
お嬢様が俺の傍により両手で俺の顔を抱え自分の顔を近づけてきた。

「楽しそうね……私を仲間はずれにするなんていい度胸じゃない」
「あう、はっ……お嬢様ぁ、俺」
「いいのよ、咲夜でもっと気持ちよくなりなさい……ちゅ」
「ん、ちゅぅ……」

 お嬢様の舌が俺の口の中へ侵入してきた。
俺は頭のネジが飛んだのか腰は動かしたままお嬢様を抱きしめお嬢様と唇を合わせ続けた。

「あなたの血も、唾液も……精液も、みんな私のもの……私だけのモノよ」
「はっはいっ!お、俺は……お嬢様の、モノですっ!」
「いい子ね、可愛いわ……充分気持ちよくなったら外に出しなさい、私が全部のんであげるから……」

 外へ射精することを約束し、絶頂へ向かうために更に腰のスピードを速める。
お嬢様は俺だけでなく咲夜さんのオーガズムを手伝うため咲夜さんの後ろの穴に指を突きいれグリグリと動かす。

「はひっ!おしり、オシリらめぇっ!」
「そんな事言ってもこの穴はクニクニって嬉しそうに締め付けてくるわよ?」
「あひぃ、らめ、イっちゃっ……イっちゃいますぅ!」
「はふ、咲夜さんっ!俺も、おれも……あぁっイクっ!イクゥゥゥ!!!」
「あぅ、はぁっ……こ、こんな奴にっイカされ、やんっ!イカされちゃうぅぅっ!!」

 ドプ、ドプ、ゴプ……ビュク

 咲夜さんが絶頂に達すると俺は射精する寸前で引き抜いた。
すかさずお嬢様は前言どおりに小さなお口で俺のモノを頬張り出されたものを全て口内で受け止めた。

「ん、コクッ、コクンッ……」
「ウッ、く……はぁ」
「んん、ん、ぷはぁ…………おいしかったわよ、二度目なのに……粘性があって」

 俺が全て出し切った後もお嬢様は棒に絡みついた精液を愛おしそうに丁寧に舌で舐めとる。
お嬢様の舌がぬるっと這う度に俺は身を震わせまた硬さを取り戻す。

「食料にするのはやめたわ、今日からあなたはペット……死ぬまで私のペットよ、可愛がってあげる」
「はい、お嬢様……俺はお嬢様のペットです、死ぬまで……可愛がって下さい」
「フフ、ほんとにいい子……さあ、今度は私の中に頂戴……」

 こうして俺は紅魔館でレミリアお嬢様のペットとしての、第二の人生を歩み出した――



          完


――――――――――――――――――――――――――――――――――


後書き

 なんか俺のヘタレっぷりが異様に目を引くような感じがしますが……仕様です、ご了承くださいw
果たしてこれはグッドエンドなのかバッドエンドなのか……おっといけね、お嬢様が呼んで(ry

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