衝動


いつからだろう。変な感情を抱くようになったのは。



「どうした一護。寝不足か?」
「ん、ああ。ちょっとな」
欠伸を噛み殺しながら、学校への道を急ぐ。いつもだったら俺がルキアを起こすのに、今日は逆に起こされてしまった。柚子の鍋を叩く音でも起きれなかった。そうとう、ヤバイ。
なんとか遅刻ギリギリで到着。階段を駆け上ってるあたりで、チャイムが鳴った。
「急げ一護!」
こんな状態で教室入っていったらまた噂が飛び交うんだろう。あんま気にしてないけどそれはそれでまた面倒臭い。


「ここ最近、虚も大人しいから今日はゆっくり眠るといいぞ」
そう言って足早に押入れへと入り込み、襖を閉める。
確かに代行の仕事は前と比べて少なくなっている。だからといってすぐに眠りにつけるわけでもなく、気になるのは、微かに聞こえてくる寝息。
俺は女と戸を一枚挟んでいるとはいえ、素直に寝れるような器は持ってはいない。なんてったって、お年頃なのである。

小30分ほどした時、
「一護」
声がかけられた。
「まだ起きているか」
なんだ、虚か。
「…ああ」
それにしちゃあ、携帯みたいなやつが鳴っていない。
「お前も、こんなの読むんだな」
こんなの?
「やっぱりでかいほうがいいのか…。うーん」
何の話をしている?俺は頻りに押入れの中にある本を思い出してみた。
「!お、おまっ、何見てんだよ!!」
そうだ、この中には啓吾から押し付けられたあれが…。
「男は乳がでかいほうがいいのか?」
「は?いや、俺は別に―――って!何やってんだよお前は!」
押入れの戸を開けて、ルキアが持っていた本を半ば強引に奪い取る。
本はまあ所謂、男が押入れやらベッドの下やらに隠す、あれだ。
「小さいからなー私は」
そう言って、自分の胸を掴む。
「…。揉むとでかくなるらしいぞ」
「おお、本当か!では早速…」
「俺の前でやるなー!!」
あーやばい。おかしくなってきた。こいつは俺を男だと思ってないのか?それはそれでなんだか悲しいものがある。
「ルキア」
「ん?なんだ」
「お前、責任取れよ」
「なんのだ」
俺は押入れによじ登ると、ルキアの上に覆い被さる体勢をとった。
「一護?」
「お前のせいで最近寝てないんだからな」
それはエゴだとわかってはいるが、流石に目の前であんな事をやられては、溜まっていたものも抑えきれなくなる。

声をたてると隣に聞こえる可能性もある。俺は口でルキアの口を塞いだ。
「んぅ―――」
左手で片方の腕だけ押さえて、右手は身体を這う。
確かに胸は小さいが、片手で覆えるくらいの大きさが、一番いいというのが俺の自論だ。
突起部分を指で擦ると、徐々に硬くなっていくのがわかる。
「んっ、んんー」
体が足の間に入るように膝で足を広げる。
胸にあった手を、下ろしていく。
パジャマのズボンを脱がし、触ってみると下着の上からでも濡れているのが判った。
「何でこんなに濡れてるんだ」
軽く唇を離して問いかける。
その問いにルキアは答えず、ただ首を横に振るだけだった。

「いっ―――」
ルキアは初めてだった。当然狭い。それでも俺は自身を抑える事が出来ず、腰を進める。
全てが入ったのを確認すると、ゆっくりと動かし始めた。
「いたぃ、一護、やめっ…」
下唇を噛み、痛みに耐えるルキアを見て、更に興奮してきた。
動かしているうちに段々と滑りがよくなってきたのは、血が出始めたからだろうか。
「そのうち気持ちよくなる」
言って俺はルキアの足を持ち上げ、更にスピードを上げた。



「朽木さん、大丈夫?歩き方変だよ」
「…何とか」
「体育は休んだほうがいいね。動けなそうだし」
「そうさせていただきますわ…」
結局あの後、合計3回。
やってから物凄い自己嫌悪に駆られたが、ルキアは何も言ってこなかった。
ただ一言、「ばーか」と言ってさっさと学校へ行ってしまった。

「一護」
帰ってきてから、指を突きつけられて言われた。
「昨日の分、これまでとこれからの虚退治でちゃらにしてやる」
「は?」
「だから働けよ」
「あ…、はい」
「ん。では早速指令がきたのでヨロシク。私は動けないからな。1人で行ってくれ」
「はい…」

立て続けに来る虚のせいであまり寝てないけど、まあ、良しとしよう。
頑張ればご褒美が出るとか出ないとか。

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