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(もう・・・これ以上は、イヤ・・・だ)

逃れるように震える指を伸ばし、引き戻されないように、爪を立てた。
けれど、一回り大きな手のひらが追いかけてきて、覆い被さる。
畳に這う5本の指それぞれを拘束でもするかのように、
自身の指を絡ませ、抗えない力で引き剥がされた。イ草が、鈍く鳴く。

「・・・逃げンなよ」

背後から迫る挑発的な声が鼓膜を揺らし、その振動はテマリの芯をも熱くする。
その瞬間、じわりと、秘唇から愛液が溢れるのがわかった。

(だめ・・・)

止めたくても止められない。
泉の元は、まるでシカマルの意思に従っているようだった。

腰に巻きついた腕に力が入り、引き摺られるように、元の位置に戻され、仰向けに組み敷かれる。
咄嗟に腰を捻り、愛撫を拒もうとするテマリの腿を両手で抱え込み、

「まだ、終わってねェし」

加虐的な視線を向けて、シカマルは再び、秘唇へと舌を伸ばす。

「やっ」

テマリはすぐに両手を伸ばし、顔を上げさせようとしたが、
シカマルはさらに強い力でその手首を掴み、行為を続けた。

僅かな抵抗も、拒絶の声も、もろく、崩されていく。

ざらついた舌の腹が、秘裂に押し当てられ、溢れた愛液を拭うように、ゆっくりと這う。
数度行き来し、潤った秘唇にキスをされ、吸われる。
繰り返し与え続けられる掻痒感は、心地よさから、もどかしさへと変化し、テマリを、より強い刺激へと、駆り立てた。

シカマルの耳を遠慮がちに掴み、触れない先へ導こうと、試みる。
普段は、到底するはずもない仕草。恥ずかしさが、邪魔をするからだ。
今のテマリには、それを躊躇する余裕はなかった。執拗に続く愛撫に、追い詰められていた。
けれどシカマルは、わざと気づかぬふりをして、一向に誘われる気配はない。

報われない虚しさに、テマリが切なげな息を漏らした時だった。
鋭い快感が、テマリの身体を大きく跳ね上げた。ぷくりと腫れ上がった蕾を、シカマルの指が押しつぶしたからだ。
間をおかず、別の指が、充分すぎるほど潤った場所へと、挿し入れられる。
瞬間、ぎゅっと収縮したテマリの身体を、シカマルはもう一方の腕で抱き起こし、口づけた。

「ん・・・」

膣内で蠢く指が、テマリの舌先を扇動する。
競うように舌を絡め、口腔を弄り、息継ぎさえ許さぬほどの激しいキスを繰り返す。
一方でシカマルは、内側を責める指の数を増やし、敏感に反応する部分を探るように、
指の腹を狭い空間に滑らせていた。中指の先が、そこを探し当てる。テマリは堪らず唇を離し、淫らな声を漏らした。

「やっ・・・そこは・・・だめっ・・・ああぁ・・・」

すかさずシカマルは、秘所を激しく擦りながら、揺れる乳房の頂に吸い付く。
じんじんと熱を帯びた痺れが、テマリの全身に広がる。
シカマルの頭上からは、淫らな声が漏れ続き、その響きに、指の律動も呼応する。
彼の指や舌は、疲れを知らぬように、速度を増して責め立てる。
もう数え切れないほどの、抗えない絶頂への波が押し寄せ、意識が飲まれようとした瞬間、

「簡単に、イカせねェよ」

テマリの身体を嬲り続けていた一切の動きが、停止する。
行き先を失った快楽の火種は、また、テマリの奥で、燻り続けることを強いられる。
表現しがたい切なさと、すでに痛みに近い快感の断続に、思わず涙が零れた。

(狂って、しまいそうだ・・・・・・)






【花嵐】






いつもの時間を過ごす前、テマリとシカマルは部屋の縁側に腰掛け、庭を眺めていた。
そこには満開を迎えた桜が一本。春散らしの夜風に揺らされ、薄紅の花びらが、狂ったように舞い散っていた。

漆黒と、薄紅のコントラストは、人の淫心に作用するのだろうか。

「なんだか、扇情的な気持ちになる」

テマリの呟きに、シカマルは片眉を上げた。

「・・・へぇ」

挑発的な声の調子に違和感を覚え、テマリはその表情を確認するように、シカマルに目をやる。
そこには不敵な笑みを浮かべた、男がいた。

「なに?」
「いいや」

会ってはいけない敵に、遭遇した時のような心境に似ていた。
力を試したいような、反面、脳内で警鐘が鳴り響くような・・・・・・
ぞくぞくとして、本能が震えているような感覚だった。

「じゃあ」

シカマルの指が、テマリの顎を引き寄せる。

「今夜は、オレの好きに、抱いてもいいか?」

そう言って口づけたシカマルは、その夜を支配した。






シカマルは峻立するものを抑止することに、内心、苦慮していた。
「扇情的になる」なんて言葉を、彼女が口にしなければ、自らの欲望のまま抱くなどと、しなかったかもしれない。
けれど、それはどこかでいつも、望んでいたことだった。
初めはテマリの反応を気にしつつも、そのうち、自分の所作に激しく乱れ崩れ、喘ぐテマリを前にして、
嗜虐的な性欲が止まらず、責め続けていた。

我を失っていくテマリの表情も、こちらの好きに形を変えるその肢体も、いつもに増して美しく、艶かしい。
そして、切なげに漏れる吐息の余韻が、女性の身体に潜む、快感の底知れぬ深さを伝えてくる。

テマリの底に触れるまで、芯の部分を焼き尽くすまで、その身体を貪りたい衝動に駆り立てられた。
幾度も、高みの到達を望むテマリの誘いを退けていたが、けれど、もうここいらが限界だった。

「イキたい?」

それはシカマルの本心だ。でも、今はテマリにそう縋られたい。
僅かに首を上下した彼女に、四つん這いになるように告げる。
淡く色づいた双丘の間に、淫らに濡れた情欲をそそる入り口が見え隠れする。
そこへと滾ったものを、押し挿れた。

「はぁっ」

テマリの声に重なり、シカマルの口からも嗚咽に似た短い息が漏れる。
異物を受け入れる肉壁は、峻立したものをキツく締め上げる。
すぐにも激しく突き続けたいという衝動と、反面、耐えながら快感を味わいたいと思う気持ちの葛藤。

テマリの背中が揺れ、喘ぎ声が響き渡る。逃れる腰を何度も引き戻す。
息も絶え絶えに崩れようとするその身体を抱き起こし、体位を変える。
向かい合い、唾液に濡れた唇を吸い、同時に再び挿入する。
秘唇は抵抗なく、シカマル自身を飲み込んだ。そして、焦らすことを許さないように、絡み付いてくる。

(・・・持たねェかも・・・)

そう思った瞬間、高みに近いのは、そしてその加速を止められないのはシカマルの方だった。
激しくなる律動に2人の呼吸は荒くなる。テマリはシカマルの背中にしがみつき、
シカマルは自分の熱さが、テマリの奥底まで届くように、彼女の身体を強く抱き寄せた。


「もう・・・イク」


掠れた声が漏れた瞬間、同時に、果てた。


(2009.4.21/espressvio-riku)
(2009.4.23/加筆修正)
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Photo by 【をみなえし―離―】


親愛なるkurozicaさんに捧げます。お持ち帰りはkurozicaさんのみ、お心にお任せします。
『テマリさんを焦らすS鹿』・・・というリクに対して、一番焦らしてしまったのは、kurozicaさんご本人というこの不始末。
それを許してくださるお心の深さに多謝!!  りく

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