「・・・どうした?」
 「あは、少し、感じすぎちゃったのかな・・・」
はにかんだ笑みを浮かべる。
 「・・・…寂しい思いをさせたな。」
 「それは、いいよ。さっきも言ったけど私、びーちゃん大好きだし。
  凄く不安そうにしてたから、優しくしてあげたかったんでしょ?
  ・・・げんちゃんのそういうところ好きだし。」
 「・・・・・・」
 「あ、でも、一つ我が儘言っていいかなあ。」
 「何だ?」
 「あかちゃん・・・」
 「ん?」
 「だからぁ、あかちゃんはぁ、先に産みたいかなぁ・・・・・・なんて。」
 「・・・・・・」
 「あ、やっぱり、いいよ、その、どうこうしてするものじゃないしねぇ。」
あはは、と笑う。
 「・・・・・・」
出し抜けに、押し倒す。
 「ちょっと、げんちゃん?」
 「・・・攻守交替だ。・・・甘よ。」
 「・・・え?」
 「愛しているぞ。」
目を丸くする。
 「なんだ?」
 「え、だって、そんなこと言われるの初めてだよ?」
 「そうだったか?」
 「そうだよ、一度も無い。絶対。」
 「ふむ、なら、次はお前が死ぬときにでも言ってやるとしよう。」
 「ひどぉい。何で私にはそんなに意地悪かなぁ。」
 「・・・・・・変わりようの無いことを何度言っても仕方あるまい。」
腰を動かす。
 「くぅっ、はぁ、まったく、こういう、ときだけ、口が、巧いん、だからぁっ」
 「お前は、こういうときも口が減らないようだが、な。
  ・・・ふむ。」
甘の片足を持ち上げ、身体の前で抱きかかえる。
そして、押し潰すように犯す。
 「はうっ、げん、ちゃんっ、これ、ふかいっ。」
 「深い所に注いだほうが当たりそうだろう?」
 「それ、たぶん、かんけい、なっ、くぅっ、はんっ。」
 「・・・元々激しいのがお前の好みだろう?」
 「それは、そう、だけど、きょうは、びーちゃんが、いる、のにっ・・・」
 「構うまい。むしろ、お前のあられもない姿を見れば、
  この娘も求めやすくなろうというものだ。」
 「くっ、はあ、もう、この、けだものっ・・・」


まどろみのなかに嬌声が響く。
 「はぁん、げん、ちゃん、きもち、いいよぉ、はぁ、もっと、してぇ・・・」
傍らでお姉さまと玄徳様が愛し合っている。
あんなに幸せそうなお姉さまは初めて見る。
心から良かったと思う。
私のせいでお二人の仲が拗れるようなことにならなくて。
それどころかお姉さまは私たちを取り持ってくださった。
ー―少しでもお返しをしたい。
 「おねえさま・・・」
近づいて乳房に吸い付く。
 「うん、はあっ、びーちゃん?・・・」
 「ちゅっ、はあ、すてきです、おねえさまのむね、やわらかくて、おんならしくて・・・」
陶然とした面持ちで舐めまわす。
 「はぁん、ねぇ、びーちゃん、もうかたほうも、いじってぇ・・・」
促されるまま、もう一つの膨らみに手を伸ばし、揉みしだく。
双乳を寄せ、二つの突起を同時に口に含む。
 「ふぅん、いいよぅ、びーちゃん、もっとつよく・・・」
 「ちゅ、はぁん、ちゅ、ちゅる、おねえさまのむね、あまい・・・」
淫靡な雰囲気にあてられたのか、自らの秘裂をまさぐる。
 「くぅ、はぁ、げん、ちゃん、わたし、もうだめぇ、いっちゃう、いっちゃうよぉ・・・」
 「俺も、そろそろだ・・・」
 「はぁ、はぁ、きょうは、なかだから、ね、くぅ、はぁ、はぁあ、はぁぁぁっ・・・」
一際強く締め付ける。
 「くっ・・・」
 「はぁ、でてる、げんちゃんの、あついの・・・」
恍惚としながらも、愛おしそうに下腹部を撫で回した。



三人は寄り添うようにして、気だるい雲の中にある。
 「ところで、玄徳様・・・」
不意に、麋が囁く。
 「うん?」
 「・・・その、お尻でなさるのが、お好きなのでしたら、遠慮なく仰ってください。
  私、その、頑張りますから・・・」
甘がくくっと笑う。それを睨めつけると、
 「・・・・・・。誤解があるようだから言って置くが。
  私は決してそういうやり方を好んでいるわけではない。ただ――」
自らの拠るべき地を得ない限りは子をつくらぬと決めていたという。
 「だから決して好んでしていたわけではないのだよ。」
 「――びーちゃんから興味を持ってるんだからして上げればいいじゃない。」
 「・・・お前は・・・」
 「なによぉ、びーちゃんの前だと妙に格好つけるんだからぁ。
  こんな機会、そうそう無いよ、きっと。」
 「・・・・・・」
 「あの、私は、その、無理にとは申しませんが・・・」
伏し目がちに、夫の表情を窺うようにして囁く麋の眼差しには、
劉備が今まで目にしたことの無い色香があった。
匂い立つような、その艶然とした瞳に囚われ、言葉を失う。
生唾を飲み込む。
欲しい。
頭よりも身体が反応した。
 「良かったね、びーちゃん、げんちゃんやる気満々だよ。」
どうしてこういう事には目敏いのだろう。


 「じゃあ、びーちゃんはげんちゃんを元気にしてあげて。
  びーちゃんには私がしてあげるぅ。」
麋の背後に回り、そのまま麋の臀部に手を伸ばす。
 「お姉さま、私は…」
 「だめよぅ、ちゃんと準備しないと裂けちゃうよ。
  ――それとも、私に触られるの、いや?」
悲しそうに眉を寄せ、瞳を潤ませさえする。
 「…そのようなことは有りません、けど…」
忽ち、にんまりと笑って、
 「そう、良かった。――ほぉら、お尻持ち上げて。」
 「…うぅ…」
自分で言い出したことだが、ひたすらに恥ずかしい。
うつ伏せになり、甘の前に尻を差し上げる。
 「ふふっ、さてとぉ…」
甘は指を一舐めすると、麋の窄まりにあてがった。
唾液を穴の周りに塗りたくり、皺を一つずつ伸ばすように揉み解す。
 「や、あん、お姉さま、くすぐったい…」
 「ひくひく動いて可愛いよ、びーちゃんのここ。
  こんなに可愛いと――」
おもむろに唇を寄せ、吸い付く。
 「ひゃぁん、お姉さまっ…」
 「んー、もう少し濡らしたほうがいいかな。…じゃあ」
己と麋の潤いを絡ませ、菊になじませる。
ちろちろと舌を這わせながら、指を埋めていく。
 「くぅ、はぁ、んんっ…」
中ほどまで押し込んだところで、抵抗が無くなり、ぬるりと全てが吸い込まれる。
 「うん、さっきより太いけど大丈夫そうだね。びーちゃん痛くない?」
 「はい、少し苦しいですけど…」
 「じゃあ、げんちゃんのほうをお願いね。私も続けるけど、さぼっちゃだめよ?」
 「は、はい・・・それでは・・・」

白魚のような指が伸びる。
萎えた一物に甘い吐息がかかる。
緩やかに擦り上げる。
心地よいが、もどかしい。
 「麋よ、もう少し、強くしてもよいぞ。」
劉備の物足りなさを察して、陰嚢にも手を添える。
やわやわと揉みながら、竿を扱く。
躊躇いがちに先端に口付ける。
 「ちゅっ…ん、、はぁ、ちゅる…」
 「…っ…」
快楽が増し、思わず顔をしかめる。
束の間手を止めたが、瞳に喜びを現すとさらに動きをはやめた。
麋は閨中の術を教えられたことは無い。
だが、劉備と夜を重ねる毎に、男の弱所を自得したようである。
 「ちゅる、じゅる、ちゅっ、ふっ、ん…ちゅる…」
肉棒を咥えこみ、窄めた唇で扱き上げる。
舌で口腔に押し付け、吸い上げる。
男の腰に腕を回し、貪るような奉仕を続ける。

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