(それにしても、あの娘は誰だろう)
姜維がいない間、夏候覇はそんなことを考えた。
(俺の話を黙って聞いてくれて…いい娘だ。その上美人で。
しかし、自分の話は一切しない。
姜維殿や劉禅様を知っているようだったから、宮廷に仕える女官だろうか。
教養もあるし、宮廷つきの学者の娘かもしれない。
それにしても、清楚な…男など、知らないだろうな)
そうして、夏候覇は、姜維の乱れた姿を想像した。
姜維の胸の感触や、匂いもまだ記憶の中に残っている。
抱きたいな…
だが、そうして、興奮している自分に、少し嫌悪感も覚える。
(何を考えているのだ、俺は。あの方は命の恩人。
精神力で性欲などどうとでも…)
しかし、それは夏候覇にとって辛い日々だった。何せ、
手がぐるぐる巻きなので、自分で処理することすらできないからだ。
6日経った。
「もう、手の怪我も治りそうですね」
姜維は、夏候覇の手の包帯を取る。
「明日辺り、貴方を宮廷に連れて行きましょう」
調査の結果、ほぼ間違いなく夏候覇本人だと分かったからだ。
夏候覇の胸が、なぜかズキンと痛んだ。
「もう、貴女とは会えないのか」
「…そうかもしれませんね」
この時、姜維の頭には、こんな考えがあった。
もう会えないと見せかけ、後に大将軍として彼の前に
現れ、びっくりさせてやろう。
しかし―
「すまない…」
「えっ!?」
突然、夏候覇は姜維の体を抱き締めた。
柔らかい感触と匂い。夏候覇の体が、久しぶりの女の肉体に歓喜する。
「すまない…しかし、俺はもう…」
「んんんっ…!」
そして、姜維の唇に自分の唇を押しつけた。
(柔らかくて気持ちいいな…)
チュッ、チュッと唇の感触を楽しむと、今度は舌で無理矢理姜維の唇を割り開き、侵入する。
夏候覇は、愛しさのあまり、姜維の口のあらゆる部分を舐めまわす。
「んー!んー!」
姜維は、恥ずかしさと息ぐるしさで、夏候覇の背中をポカポカとなぐった。
しかし、頭を右手で、腰を左手で固定されて動けない。
ぐっ…と腰の手に力が入った。
姜維のオッパイがむにゅりと夏候覇の胸に、押しつけられ、
一方、姜維のふとももには、何か固い物が当たった。
(やっ…これって、もしかして!?)
ぷはあ…
ようやく夏候覇が顔を離した。
二人の唇の間に、唾液の糸がひく。
姜維は、その卑猥さにただでさえ赤い顔をさらに赤くさせる。
(や…キ…キスしちゃった)
姜維の頭は混乱する。
「…は、放してください」
「可愛いな。こういうキスは初めて?」
キス自体が初めてだったが、姜維はただ黙って頷く。
「じゃあ、これは分かるか?」
夏候覇は、姜維のふとももに押しつけたモノをコリコリと上下に動かす。
(やっぱり…気のせいじゃなかったんだ)
姜維は赤い顔のままうつむいた。
「分かるみたいだな」
「だっ…ダメですっ」
姜維が慌てて言う。仮にも自分は大将軍である。
そう易々と自分の部下となる男と寝る訳には…ましてや処女なのに。
「…したことがないからか?大丈夫、俺が優しく教えてやろう」
「やぁ…っ!」
夏候覇は、姜維を押し倒した。
「…もしかして、俺のこと嫌いなのか?」
そして熱っぽい瞳で夏候覇は姜維をみつめる。
姜維はどきり、とする。
「いえ…そうではありませんが…」
と、しどろもどろになって答えると
「なら好きなのだな。いいだろう。それなら」
と、夏候覇はニヤニヤした。
騙された。姜維はそう思った。
「バカッ…!離せ!離せってば!」
姜維はじたばたするが、両手を掴まれ、脚を割り開かれてしまう。
着物がはだけ、すらっとした足首と、白くむっちりとした太股が露になる。
さらに、襟首から手をつっこむと、激しく胸を揉みしだく。
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