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体が熱い・・、それに体が浮いているような感覚が心地いい。
何だろうか、何者かに守られているよう安心できる。
世界には天も地もなく、呂姫はその狭間で佇んでいる。
色も音も不明瞭であるが、自分がそこに居る実感は真に迫っている。
これは、夢?
私は、何故夢など見ているのだろう。
気持ち良い。 暖かな衣に包み込まれているように。
あれ? 私、やっぱり何かに包まれてる?
なんだろう? 柔らかいな。
それに、良い匂い。 癖になりそう。
呂姫の意識がそれを認識すると、徐々に形になっていった。
まるで愛らしい人形のように、認識は形を変えてゆく。
あぁ、董白だったんだ。
呂姫の夢の中で、董白がその小さな体で呂姫を優しく抱いていた。
普段からはとても想像できない、優しさに満ちた抱擁である。
夢の中では、こんなに可愛いのに。
ふふっ、普段のつんつんした董白も可愛いわね。
呂姫は董白の頭を撫でる。 夢の中とはいえ呂姫が目覚めていたことに驚いた様子で顔を見上げた。
喜びと愛に打ち震えた様な涙を堪えるような表情、平素の董白が絶対に見せない大切な気持ち。
これは夢なのよね。
だから董白もこんなに優しいのだもの。
そう、夢なのよ。
夢なら、食べてしまおうか。
呂姫は、董白の瞳を見つめるとおもむろに唇を合わせた。
まさかの呂姫の行動に目を丸くする。
じたばたと抵抗をするが、呂姫の膂力の前にそれは何の意味もなさない。
夢の中なのに、ほんとに可愛い。
優しく唇を合わせるだけの口付けを繰り返すうちに、董白の目がとろけそうになる。
董白が大人しくなったのを確認して、一段長く唇を合わせ呂姫は董白の中へ舌を刺し入れた
「ん!? うぅん・・。」
最早抵抗することもなく、董白は呂姫を受け入れた。
蛇のように絡み合い、お互いを味わいつくすように舌全体を使って嘗め回す。
「はぁ・・ん・・。りょきぃ・・。」
「ふふっ。董白のお口、美味しかったわ。」
董白の顔が真っ赤になる。
手で覆い隠そうとしても、呂姫によりしっかりと握られている。
「隠さなくて良いのよ。 とても、可愛いもの。」
「やだぁ、そんなこと言わないで・・。」
恥ずかしさのあまり、目が潤んできている。
息遣いは荒く、そっぽ向いたように目を逸らした。
「呂姫ってヘンタイだったのね。 女同士でいいなんて。」
ささやかな言葉の針を飛ばす。
「そうね・・変態でも構わないわ。 董白を苛められるなら。」
悪戯っぽく笑う。
その表情の意味するところを感じ取った董白は、呂姫の豊かな胸へ子猫が甘えるように顔を埋める。
董白の腕に力が込められ、絶対に離さないという決心を示していた。
「りょき・・。わたしも・・りょきのこと、だいすき・・。」
自ら外聞を捨てた董白の頭を再び撫でる。
この時間が永く続けばよいと董白は考えていた。
これこそが待ち望んでいたものではないか。
何者も犯すことが出来ない、自分と呂姫だけの世界。
「ひあっ!?」
搦め手からの攻めに董白の心が動転した。
呂姫が董白の、小振りで形の良い尻を撫で上げたのだった。
優しく揉みしだき、触れるかどうか、羽毛でなぞる様に、尻から太ももへ指を舐めさせる。
下着が食い込んだ尻の谷間を指が往復すれば、董白のぞくぞくと体を震わせる。
「気持ち良い?」
「き・・きもちよくなんて・・ないもん。」
答えの判り切った質問をする。
そんな董白だからこそ堪らなく愛おしい。
「ね、董白・・。」
「はぁはぁ・・・なに・・?」
「おっぱい・・吸ってちょうだい・・・。」
張りはあるが、決して堅い訳ではない見事な乳房を董白の眼前に曝け出した。
上気し、ほんのり紅くなった肌。 つんと尖っている乳首は呂姫が董白を感じていることを表していた。
「え、ええと・・。 ん、ちゅぱ・・ちゅっ。」
躊躇いがちだった董白の愛撫は、次第に興奮と共にその激しさを増していった。
「ん・・痛っ・・。」
「あ・・ごめんなさい!」
乳房にむしゃぶりつくうちに、知らぬ間に噛んでいたようだ。
獣が母乳の出を促すときに乳房に刺激を与えるために同じことをやるというが。
「くすっ。いいのよ・・。董白の好きなようにやって。」
素直に謝る董白を安心させるように。
「え・・でも・・。私、上手じゃないし・・・。」
痛みを与えてしまったことを気にしているのか、董白の言葉は鈍い。
董白が自分の事を考えていることが呂姫は嬉しく思っていた。
「いいわ、今度は私もしてあげる。」
体を入れ替え、呂姫の秘所が董白の目の前にくるようにする。
そして、呂姫の目の前には董白の大事な場所がある。
「いやっ・・はずかしいよ・・。」
お互いの女性自身を晒しあう格好になり、董白は身を捩るが呂姫の顔はすでに董白の足の間である。
呂姫の秘所から滴り落ちる愛液が董白のほほを塗らす。 甘い官能の薫りに董白はうっとりしている。
「優しく・・するから、安心してていいわよ。」
董白の、青い果実のように禁断の味を想像させる小さな割れ目に、触れるだけの口付けをする。
触れるたびに、董白は押し殺した声を発する。
足の付け根を指で舐めらせ、すじの周りの丹念に嘗め回す。
くすぐる様に、すじを指でなぞりゆっくりと丁寧に揉み解していく。
「あ・・、あん・・・。 んあ!?」
染み出ていた愛液は、今は溢れ出て董白の恥丘から尻までを塗らしていた。
呂姫も、董白を感じさせることで自らも精神的な官能の喜びを得る。
「董白のここ、凄いことになってるわ・・・。」
態と、音を立てる様に呂姫は董白の愛液を吸う。
感じていることを否定しきれない証拠を突きつけられる。
「だめぇ・・。はずかしい・・はずかしいんです・・。」
あまりの自分の痴態に、気持ちが混乱してしまっているのか、それとも真実の姿なのかは定かではないが、
しおらしい乙女のような態度を見せた。
「董白、私のも・・舐めて・・。」
「は、はい・・。」
呂姫の愛液で、びしょ濡れになっていた顔を秘所に近づけ、かぶり付くように舐めたてた。
「あん・・董白・・ちょっと激しいわ・。」
董白の意外な大攻勢にやや驚きながらも、その鋭鋒を逸らすように董白のそこを攻めあげる。
董白も、負けじとつたないながらも反撃をする。
二人の美女が、お互いを求め合い貪るその光景は、天上のものとも思える美しにも、
蛇が尻尾う喰らいあう淫靡さをも兼ね備えていた。
呂姫は董白の、割れ目を押し開き舌の先鋒を刺し入れた。
第一の門を破られ、董白の体はより強烈な刺激を与えられる。
董白の可愛さしく自己主張をしていた豆を、痛めないように繊細な指使いで触れると、体中に
痺れが走ったように背筋を一杯に反らした。
「あっ・・。そこ・・こわい・・・。」
「大丈夫よ、私を信じて。」
そう言われ、董白は呂姫に見えないながら頷いた。
董白の、開きつつある秘所に指を一本突き立てた。
中を引っかくように指を折り曲げ、少しずつ決して荒立てないように進めていく。
そこで、呂姫ははっとして指を抜いて尋ねた。
「董白、痛くない・・?」
「うん・・大丈夫・・。私は大丈夫だから・・・。 呂姫になら・・全部あげてもいいから・・。」
呂姫は、行為に及びながら今更ながらに董白が処女でないことを思い出していた。
男に、力によって身を奪われたこの少女は、性行為そのものに恐怖感を持っていてもおかしくは無い。
その彼女が呂姫に、最初から抵抗をせずに受け入れてくれたのだ。
その絶対的な信頼は呂姫の心のたがを外した。
これが夢なのかどうか、もう関係ない。
ただ董白が愛しい。