「何よ、まだお日様も沈んでいないうちから……」
 部屋の扉が開き、一人の女人が入ってきた。王異は咄嗟に己の痴態を恥じ、寝台にその身を隠そうとするが──
「何をしている?大体貴様、今更何を気取るつもりなのだ」
 呂布は王異の腕を掴むと再び己の上へと引き戻す。
「あら?あらら?王異ちゃんよね?前に一緒に戦ったことがあるわ」
「ちゃ、ちゃんなどとッ……ふ、ぅあッ!!」
 思わず食ってかかろうとした瞬間、再び呂布の遠慮の無い愛撫に王異は呻く。
「何だ、知っているのか」
「あンたねぇ、このコ一応元同僚」
 そう言いながらその女人は喘ぐ王異の顎をそっと摘む。
「覚えてるかしら?王異ちゃん、私を」
「ふ、ゥ……あ、あ、げ、厳氏……」
 そう、忘れる筈も無い。天下無双・武の化身、飛将軍呂布の妻たるこの女を。そのぞくりとするような色香を湛えた視線、それと同時に相手を犯す毒の使い手。
「なあンだ、覚えてたのね?そう、じゃあ何で……」
「ふぁあッ!!」
 突然厳氏の指が王異の乳首をねじる様に摘む。
「人の旦那と昼間ッからあんあんあんあんヤッてるのよ?意外と良い根性してるのね」
「ち、違ッ……」
「何が違うのよ、こんなに乳首も硬くして、あらあら下なんてビショビショじゃない?あんた見た目より好色ね」
 呂布が無慈悲に背面から指を突き入れ、厳氏が前からしなやかな指で王異をよがらせる。剛毅なる力と魔性の色香に王異はすすり泣いた。
「や、嫌ぁっ、許してッ、あ、あぁ……ふぁ……あ!!」
「全く、普段は寝てばかりおるくせにこういう事にだけは鼻が聞くな、お前は」
「ふふん、アンタのことだからまだ突っ込んでも無いんでしょ?そんなの普通の女は受け止めらんないから、アタシが協力してあげるんじゃないの」
「何とでも言え、この色情魔」
「その色情魔をほっぽらかして、戦場に出るたびに女連れ込んで……でも、今回のは本当に上玉ね」
 ねっとりと厳氏の舌が王異の舌を絡めとる。乳首を爪弾き、膣をこね回し、いつしか王異は厳氏に犯されていた。
「ん、んンんんっ、あ、や、んあ、い……やァ……ッ」
「何が嫌なのよ?もう何度イッたのかしら、十回?二十回?まあ何度イッてガバガバになっても呂布のはキツいと思うわよ」
「そ、そんな、や、いや、そこ……だめ……らめぇッ!!」
 先程から何度も頂点近くで止められていた王異にとって、厳氏の責めは強烈に過ぎる。たちまちのうちにこみあげてきたそれを──
「何を勝手な事をしている」
 またしても、呂布が止める。
「あン、何よあンた、独り占めする気?」
「わからぬか?この女は最後の矜持で何とか未だにねだらぬのよ。そこを崩してやればどうなるか──」
「……ああ、そうなんだぁ?自分からイカせてって言ってないんだ、じゃあダメ、お預けねぇ」
 厳氏の顔が淫蕩さを増す。再び始まる、二人がかりの陵辱。それも、決して与えられるべき刺激を与えてもらえぬ──そんな地獄だ。
「や、いやッ、も、もうッ、も……らめ、お願い、お願いしま……すッ……」
 哀願。恐らくは王異の人生において、最初の哀願──それが、ついにその唇から零れだす。
「何をお願いしたいのかしら、王異ちゃん?キチンと言えないなら何時までもこのままよ」
 耳元で囁きながら舌が首筋を這う。背後からは呂布に乱暴に胸を掴まれながら膣を指が出入りする。
「も、もうッ、耐えられません、おね、お願い、お願いですッ、イカ……せて、下さいッ!!」
 顔を真っ赤にしながら、ついに王異はその淫らな願いを口にした。

「よく言えたわね、王異ちゃん?……ね、あンた」
「ふふ。そら、尻をこっちに突き出せ、雌犬のようにな」
「ちょ、や……あ、ンあッ……い、ぁああああッ!!」
 突然腰を掴まれ、王異は背後から思い切り呂布の剛直を捻じ込まれる。余りにも硬く、そして大きなソレを受け入れ、王異はそれだけで気を失いかけた。
「んふふ、可愛いのね……でもね、私もいるんだなぁ」
「や、やぁぁッ!!」
 呂布に貫かれたまま、厳氏の愛撫が続く。肉棒の捻じ込まれた膣の入り口を、その周囲のヒダを、そして肉芽を指が蠢き回る。
「ふん、動くぞ」
「ちょ、や、無理……ぁぁあぁあアァっ……」
 容赦ない打ちつけが始まる。必死に何かにしがみついて耐えようとしても、その力さえ入らない。厳氏の豊かな胸に顔面が埋まると、厳氏は己の乳首を吸えと王異に命令した。
「そ、そんな……ん、んムぅッ!!」
「王異ちゃんだけ楽しまないでよ、ね?ふふ……可愛いわ、そうよもっと舌を使いなさい」
 背後からは容赦無く律動。目の前からは同性による女体を知り尽くした愛撫。王異の意識が、そして矜持が完全に砕け散るのにはもはや時間を必要としない。
「ねえ、王異ちゃん、凄くいやらしい顔になってるのね?気持ち良いのかしら?人の旦那に犯されて、私におっぱい揉まれて、それがそんなに気持ち良いの?」
「は、はひっ、きもちいいれすっ、す、すごくイイれすッ……はァあぁッ!!」
「ふん、最初の武人気取りはどこへ消えたのやら、だな。そろそろ出すぞ、受け止めろこの雌犬どもが!!」
「あ、あンっ、やッ、そ、そんな、強っ、激しッ、ふぁ、あァあああァぁっ!!」
 呂布の逸物が激しく出入りして膣の内壁を擦り上げ、厳氏の舌と指が胸を、入り口を犯す。全身を朱に染める王異の膣に呂布から白濁が濁流の如く注ぎ込まれ、再び王異は絶頂を迎えた。

 その後、何度気をやったかわからない。呂布に突かれ、厳氏に嬲られ、指一つ動かせないまでに犯し倒され、王異はやっと解放された。自軍に戻った王異を、兵士に至るまでが蔑んだ目で見る。逃げ帰るように自室に戻り、窓際で深く溜め息をつく王異の前に、

 再び方天戟の刃が突きつけられた。
「!?」
「存外に具合が良かったのでな、お前は我が貰い受ける。一生肉奴隷として飼ってやるから有難く思え」
「や、嫌ぁぁぁッ!!」

 悪夢は、終わりそうも無かった………。



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