「えへへ、だいじょうぶ、だいじょうぶ。だから…さぁ…」
知らずに、頷いていた。
軽く腰をあげて、再び中に入る。
湿り気が増した内部は、快感が格段に増している。
もちろん、文姫への気遣いは忘れない。
「う…い…っ…、た」
「痛かったか?」
「ん、でも、我慢できるから…」
ジリジリと擦りながら進む感触に、文姫は軽く声を上げる。
内部を動く、異物。
破瓜の衝撃へと響くとも、言ったとおりに前よりは数段いい。
肉壁を貫いていく。
「いた、ぃ、ぃぃ…」
「ぶん、き…すま…」
「謝らないで…謝らないッ、でっ…」
涙を見せながら、突き上げられる文姫。
緩やかに彼女と繋がっていく。
温みが出てきた内部は、温度が上昇していた。
「ふ、ぃ、っ…。あ、ん…っ」
紅潮した頬に流れた涙がある。
惹きつけられるように彼は跡を舐め取った。
塩辛い味が広がる。
しかし、彼女自身だと考えるだけで味を味だと思わなくなる。
「きゃ…きたないよぉ…っ…」
「押し倒したお前が言うか」
「ひきょうだよぉ…それ、言うの……」
恥ずかしいのか、ただ嫌なだけなのか。
文姫から唇を当てる。
求めようとはしないのだが、感触を確かめている。
塩辛い味を共有し、二人はさらに高まっていった。
「あ、あっ…すご、あ…」
「…」
自身が内部を擦ると、素直に声が聞こえる。
以前よりはだいぶ感覚はよくなってきたようだった。
締め付けも前よりはいい。
きついことには変わりがないが、蜜で滑りが発生して感じが違っている。
最初にあんな隙間がない空間で、今はコレ。
達しそうになってしまい、何処かを締めなおす。
「…?ね、ね…イく、の?」
彼としては気付かれないつもりだったが、目ざとく文姫は発見した。
掠れた声で文姫が尋ねる。
その声は運動により所々途切れてしまう。
奥へとぶつかる度、表情が歪む。
歪みも、以前よりはいいのに気がつく。
「っ…」
「いいん、だっ…んっ、よ…きて……」
強請る視線。
これに彼が逆らえたことなど一度もない。
しかも、お互い繋がってる今。
頬を火照らせて、泣き顔になっている彼女に逆らえるなど、誰ができよう。
「きても、いい…からっ、出して…やっ、やっ!」
軽く彼女に向けて頷く。
それに気がついたのか、文姫は嬉しそうに瞳を閉じた。
交合が強く、早くなる。
奥へと当たる感覚が短くなり、文姫の中を進む速度も速くなっていく。
そして、限界が来た。
「あ、あ…ああ…、っっっ!ああんっ!」
最後に最奥まで突き進み、内部に放出する。
初めて文姫の中を汚す白濁液。
動きが止まり、壁へと液体が当たる毎に文姫が震えた。
「あ…んあ…あ……すご、い…本当に、出てるよ…」
「…」
「ああぁ…きてぇる……」
694 :名無しさん@ピンキー:2007/08/04(土) 11:06:35
ID:LKzesoLR
襞も欲しているのか、ビクビクと扇動していた。
微かに流れた涙を彼は見逃さない。
しかし、事中のようには拭かなかった。
文姫が気付き、自らほろう。
そして、おぼろげな笑み。
「ねえ、あたしの中…はいってる…、よね…」
「ああ」
「しあわ…せ……」
返事が暫くない。
彼女を見ると、もう夢の中だった。
雰囲気もなにもあったものでない。
どこまでも、今日も文姫らしい。
フッと笑うと、彼も意識を手放す。
なんだかんだで疲れている。
しかし、寝心地は最高だろう。
証明は、横の文姫の寝顔が表していた。