輪廻「――でさぁ、お茶関係はちゃんと淹れられるか一定の基準を設けてね……って聞いてんの?」

一誠「ちゃんと聞いてるよ」

 輪廻の作ってくれた晩ご飯を食べながら、輪廻が『輪廻王国』と称する輪廻のファミレス像を聞く。

一誠「突っこむとするなら……そうだな、それはスタッフの敷居を高くしてしまうんじゃないか」

輪廻「むぅ」

一誠「それがサービスだと言うなら、その能力を持つスタッフが最低一人は常時いなければいけないことになる」

輪廻「ふむ……」

一誠「例えば、『お茶を淹れる』と言うことに関しては、うちには店長やその教えを受けた町田さん、そしておまえがいる」


一誠「だが、それでもまだそのうちの誰かが常時いる、と言うには程遠いだろ?」

 箸をとめてムッとした表情で俺を見ているが、こうしている時の輪廻は実は素直な状態だ。
 反対意見に納得ができない場合には、即座に反論が飛んでくる。大人しく最後までなんて聞かないわけだ。



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