一誠「うわっ、町田さん!? ……い、いつの間に」
静「……城島さんが私の隣に座ったんですっ」
げ。疲労と空腹で、他のお客さんの事なんてまったく目に入ってなかった……。
静「どーせ私は仕事以外じゃ話しかけたくもない小うるさい女でしょうよ」
静「まったく……挨拶くらいはしようだなんて、思わなければよかったわ」
一誠「そんなことこれっぽっちも思ってませんて。気がつかなかったことは謝ります。ごめんなさい、本当に今日はへとへとで……」
静「…………」
俺は顔の前で手をあわせて頭を下げる。
一誠「これ、このとおりっ」
静「……いいですよ、もう」
一誠「……許してくれます?」
静「気がつかないなら気がつかないで、私も話しかけなければよかったというだけの話ですから」
……これっぽっちも許してないし。
マスター「静ちゃん、そんなに城島さんをいじめちゃダメですよ」
マスター「はい、城島さん、ブレンドコーヒー。ピラフはもう少しお待ちください」
一誠「あ、どうも」
静「私、別にいじめてるつもりなんかありません」
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