シューベルト/八重奏曲
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CD(ANALEKTA AN 2 8799)
シューベルト/八重奏曲ヘ長調Op166、D803
〜2つのヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、
コントラバス、クラリネット、ホルンと
ファゴットのための
OSMチェンバー・ソロイスツ
(モントリオール交響楽団チェンバー・ソロイスツ)
アンドルー・ワン(ヴァイオリン)
オリヴィエ・トワン(ヴァイオリン)
ヴィクター・フォーネル=ブラン(ヴィオラ)
ブライアン・マンカー(チェロ)
アリ・キアン・ヤズダンファー(コントラバス)
トッド・コープ(クラリネット)
ステファヌ・レヴェック(バスーン)
ジョン・ジルベル(ホルン)
録音 2018年4月
OSMチェンバー・ソロイスツ(モントリオール交響楽団チェンバー・ソロイスツ)はコンサートマスターのアンドルー・ワンを中心としたモントリオール交響楽団の首席奏者たちによって結成されたアンサンブルです。
シューベルトの八重奏曲は演奏に1時間もかかる大曲で室内アンサンブルのための交響曲といえます。1824年に書かれており「未完成」と「ザ・グレート」の間になります。シューベルトはホルンを大切にした曲が多いのですが、この曲にも重要なメロディーを吹かせています。
第1楽章は前奏のアダージョから良い響きを出しています。さすがにモントリオール交響楽団のアンサンブルです。続くアレグロでは見事に調和のとれたアンサンブルが聞かれます。クラリネット、ヴァイオリンとチェロの響きが素晴らしいです。続くジョン・ジルベルのホルンはレガートがきれいな響きの演奏です。展開部も素晴らしいアンサンブルです。この楽章では同じ音型が楽器を変えてなんども繰り返されます。再現部はファゴットに始まって主題が各楽器に受け継がれながらホルンのソロがゆったりと高らかに歌われて終わります。第2楽章:アダージョはクラリネットで始まる穏やかな雰囲気が大変きれいです。クラリネット、ヴァイオリンとチェロがよく調和されて素晴らしい響きです。中間部ではホルンのソロが歌われますが、ヴァイオリンとの対話が大変きれいです。ホルンがきれいに響きます。後半も良い響きを出しています。コーダのコントラバスのピツィカートは大変よく響きます。
第3楽章:アレグロ・ヴィヴァーチェは快活なスケルツォです。アンドルー・ワンのリードするアンサンブルは楽しそうに演奏しています。クラリネットの哀愁的な響きがきれいです。トリオも良い響きを出しています。ホルンの高音がよく響きます。クラリネットとファゴットが大変よい響きを出しています。楽しいスケルツォです。第4楽章:アンダンテは主題と7つの変奏曲、シューベルトの歌劇「サラマンカの友人」から使われた主題に始まります。クラリネットとヴァイオリンが良い響きで演奏しています。第1変奏のファゴットとホルンの絡みもきれいです。ジルベルの吹くホルンの第3変奏はよい響きです。ヴァイオリンがきれいに対話します。続くチェロの第4変奏もまた聞きものです。クラリネットがきれいに応答します。変化に富んだ7つの変奏曲は名作といえましょう。
第5楽章:メヌエットはこの曲の中でも最も美しいといえる楽章です。クラリネットの美しい主題が歌われ弦楽器、ホルンに受け継がれていきます。ジルベルのホルンは明るく良い響きを出しています。トリオのファゴットの響きも素晴らしいです。第6楽章:アンダンテ・モルト〜アレグロはシューベルトの音楽の美しさがあります。劇的な前奏に続くアレグロはオーケストラのような素晴らしいアンサンブルでまとめています。大変良い響きを出しています。まさに小さなオーケストラです。
演奏時間62分11秒。 |
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