シューベルト/八重奏曲
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CD(AUROPHON US CD71859)
シューベルト/八重奏曲ヘ長調Op166、D803
〜2つのヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、
コントラバス、クラリネット、ホルンと
ファゴットのための
スイス八重奏団
イェンス・ローマン(ヴァイオリン)
ローマン・コンラッド(ヴァイオリン)
セヴェリン・シューラー(ヴィオラ)
エレオノーレ・ヴィリ(チェロ)
ガルス・ブルカード(コントラバス)
ブルーノ・エルブ((クラリネット)
ローレンツ・ラス(ホルン)
マティアス・ビュールマン(ファゴット)
録音 1993年1月27&28日
スイス、ヴィンタートゥール・ハードスタジオ
シューベルトの八重奏曲は演奏に1時間もかかる大曲で室内アンサンブルのための交響曲といえます。1824年に書かれており「未完成」と「ザ・グレート」の間になります。シューベルトはホルンを大切にした曲が多いのですが、この曲にも重要なメロディーを吹かせています。
第1楽章は前奏のアダージョから良い響きを出しています。続くアレグロでは整然としたアンサンブルが聞かれます。ローマンのヴァイオリンとブルーノ・エルブのクラリネットが良い響きで歌います。続くラスのホルンは切れの良い演奏です。緊張感があります。この楽章では同じ音型が楽器を変えてなんども繰り返されます。再現部はファゴットに始まって主題が各楽器に受け継がれながらホルンのソロで終わります。第2楽章:アダージョはクラリネットで始まる穏やかな雰囲気が大変きれいです。中間部ではホルンのソロが歌われますが、ヴァイオリンとの対話がきれいです。コーダのコントラバスのピツィカートはよく響きます。
第3楽章:アレグロ・ヴィヴァーチェは快活なスケルツォです。ローマンのリードするアンサンブルは明るく表現しています。クラリネットの哀愁的な響きが何とも言えません。ホルンとファゴットもよく響きます。第4楽章:アンダンテは主題と7つの変奏曲、シューベルトの歌劇「サラマンカの友人」から使われた主題に始まります。クラリネットとヴァイオリンが良い響きで演奏しています。ファゴットとホルンの絡みもきれいです。ラスの吹くホルンの変奏もよい響きです。続くチェロの変奏もまた聞きものです。後半もよい演奏です。変化に富んだ7つの変奏曲は名作といえましょう。
第5楽章:メヌエットはこの曲の中でも最も美しいといえる楽章です。クラリネットの美しい主題が歌われ弦楽器、ホルンに受け継がれていきます。クラリネット、ファゴット、弦楽器のユニゾーンの美しい響きもあって、優雅なメヌエットです。コーダのホルンのフレーズがきれいです。第6楽章:アンダンテ・モルト〜アレグロはシューベルトの音楽の美しさがあります。劇的な前奏に続くアレグロは見事なフィナーレです。この演奏は素晴らしいアンサンブルです。
演奏時間65分17秒。 |
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