シューベルト/八重奏曲

ゲルト・ザイフェルト(1998)
CD(BRILLIANT CLASSICS 93844)

  シューベルト/八重奏曲ヘ長調Op166、D803
   〜2つのヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、
    コントラバス、クラリネット、ホルンと
    ファゴットのための

  ベルリン・フィルハーモニー八重奏団
  ザシュコ・ガブリロフ(ヴァイオリン)
  ライナー・メーネ(ヴァイオリン)
  ウィリフリード・シュトレール(ヴィオラ)
  ペーター・シュタイナー(チェロ)
  ライナー・ツェペリッツ(コントラバス)
  アロイス・ブランドホーファー(クラリネット)
  ハンス・レムケ(ファゴット)
  ゲルト・ザイフェルト(ホルン)
  録音1998年

 ベルリン・フィルハーモニー八重奏団よるシューベルトの八重奏曲です。この作品は演奏に1時間近くかかるる大曲で室内アンサンブルのための交響曲といえます。1824年に書かれており「未完成」と「ザ・グレート」の間になります。シューベルトはホルンを大切にした曲が多いのですが、この曲にも重要なメロディーを吹かせています。
 第1楽章:前奏のアダージョに続くアレグロでは整然としたアンサンブルが聞かれます。クラリネットの主題に続くホルンの響きがきれいです。この楽章では同じ音型が楽器を変えてなんども繰り返されます。コーダはホルンで終わります。第2楽章:アダージョはクラリネットで始まる穏やかな雰囲気がきれいです。中間部ではホルンソロがきれいに歌われます。第3楽章:アレグロ・ヴィヴァーチェは快活なスケルツォです。勢いのある演奏はまさに小さなオーケストラです。ザイフェルトのホルンが鮮やかに聞こえてきます。
 第4楽章:アンダンテは主題と変奏曲、シューベルトの歌劇「サラマンカの友人」から使われた主題に始まります。クラリネットとヴァイオリンの美音が素晴らしい響きです。ザイフェルトの吹くホルンの変奏には勢いがあります。コーダ前の気迫に満ちた演奏は素晴らしい。第5楽章:メヌエットはこの曲の中でも最も美しいといえる楽章です。クラリネットの美しい主題が転調しながら歌われ弦楽器、ホルンに受け継がれていきます。ザイフェルトのホルンは歌い方がさすがにうまいです。第6楽章:アンダンテ・モルト〜アレグロはシューベルトの音楽の美しさがあります。劇的な前奏に続くアレグロは壮大なフィナーレでベルリン・フィルの演奏を聞いているかのようです。演奏時間62分30秒。


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