クルフト/ホルン・ソナタ
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CD(Whillowhayne Records WHR045)
1.ヴィトマン/独奏ホルンのためのアリア
2.クルフト/ホルン・ソナタ ホ長調Op94
3.シューマン/アダージョとアレグロOp70
4.ボウエン/ホルン・ソナタ変ホ長調Op101
5.キルヒナー/3つのポエム
6.サロネン/独奏ホルンのための
コンサート・エチュード
ベン・ゴールドシェーダー(ホルン)
ダニエル・ヒル(ピアノ)(2〜5)
録音 2017年9月22〜24日
ベン・ゴールドシェーダーはイギリスのホルン奏者です。ラデク・バボラークに師事しています。
イェルク・ヴィトマン(1973〜)は現代作曲家です。「独奏ホルンのためのアリア(エア)」は静かに始まるソロ・ホルン作品です。自然倍音を使うところが特徴です。ゲシュトップも使いますのでナチュラルホルンでもいいかもしれません。作品としては穏やかな部分と激しい動きと演奏は優しいものではありません。後半には多彩な技巧を使います。独奏ホルン作品としては魅力的です。8分を超える大作です。
クルフトの「ホルン・ソナタ ホ長調」は第1楽章冒頭のピアノの快い響きと共にホルンが入ってきます。美しい作品です。ホルンの響きもきれいです。第2楽章のアンダンテ・エスプレシーヴォはホルンの主題が哀愁的です。ホルンの響きが自然で大変きれいです。第3楽章のロンドは「アラ・ポラッカ」です。ポロネーズ風の主題を軽快に演奏しています。楽しそうです。
シューマンの「アダージョとアレグロ」はホルンとピアノのための作品で、ホルン作品の定番です。録音は大変多いです。滑らかなホルンで歌われるアダージョはよい響きです。アレグロは快いホルンの響きとテンポ運び、素晴らしい演奏です。
ヨーク・ボウエン(1884〜1961)の「ホルン・ソナタ変ホ長調」は1937年の作でオーブリー・ブレインのために書かれました。3つの楽章で構成され第1楽章:モデラート・エスプレシーヴォ、第2楽章:ポコ・レント・マエストーソ、第3楽章:アレグロ・コン・スピリットとなっています。情熱的な第1楽章、抒情的な第2楽章、軽快で技巧的な第3楽章とブレインが好むような作品です。ゴールドシェーダーのホルンは良い響きです。
キルヒナー(1942〜)の「3つのポエム」はポエムとは言っても詩情豊かな作品とはとてもいえません。第1曲「嘆き」、第2曲「踊り」、第3曲「葬送のゴンドラ」からなり、第1曲「嘆き(ラメント)」は「オルフェオの嘆き」とも呼ばれテクニックを要する難曲ですが、ゴールドシェーダーは3曲ともに見事な演奏を聴かせてくれます。
エサ=ペッカ・サロネン(1958〜)の「コンサート・エチュード」は2000年の作。無伴奏ホルンの難曲です。多彩なテクニックを使う作品ですがゴールドシェーダーは難なく演奏しています。また有望なホルン奏者が現れました。 |
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