その他のホルン作品2

オーレ・シュミット/ホルン協奏曲/デイヴィド・M.A.P.パルムクイスト
CD(DACAPO 6.220515)

オーレ・シュミット/協奏作品集
1.フルート、弦楽、ハープと打楽器のための
            組曲Op21
2.フルート協奏曲(1985)
3.ホルンと室内管弦楽のための
        協奏曲ヘ長調Op31
4.テューバ協奏曲Op42

 ウルマ・ミルマン(フルート)(1&2)
 デイヴィド・M.A.P.パルムクイスト(ホルン)(3)
 イェンス・ビョルン=ラルセン(テューバ)(4)
 オーレ・シュミット指揮
 デンマーク国立交響楽団
 録音 2004年8月16〜20日

  オーレ・シュミット(1928〜2010)はデンマークの指揮者で作曲家です。ニールセンの交響曲全集の録音で知られています。
フルート、弦楽、ハープと打楽器のための組曲は1960年の作品。4つの曲で構成されていて、第1曲「ロンディーノ」、第2曲「ワルツ」、第3曲「間奏曲」、第4曲「行進曲」となっています。曲としては北欧のフルート協奏曲といえる抒情的な作品です。第3曲「間奏曲」はほとんどフルート独奏のカデンツァといえます。第4曲「行進曲」では打楽器の響きが印象的です。 
 フルート協奏曲は25年後の1985年の作品。第1楽章「序奏」から1960年の作品とは異なる響きがあります。冒頭からフルート・ソロが華麗に響きます。第2楽章「モルト・レント」は弦楽の暗い響きに始まりフルートの抒情的な歌が流れます。中間部にはカデンツァ風の技巧的な部分があります。第3楽章「プレスト」はフルートのソロで始まり、跳躍的な主題と弦楽の響きの緊張感のある部分があります。技巧的な作品です。
 ホルンと室内管弦楽のための協奏曲ヘ長調は1966年の作品。2つの楽章で構成され、第1楽章「ラルゴ」は冒頭からホルンのソロが穏やかに流れます。中間部にパーカッションが効果的に使われています。パルムクイストのホルンが力強く響きます。現代的な響きの作品です。第2楽章「アレグロ・ジュスト」はパーカッションの響きと共に軽快なホルンの主題が力強く流れます。第2主題の跳躍的な歌は狩りのホルンのようです。ここも素晴らしい演奏です。後半のカデンツァは穏やかできれいです。この録音はフォスダル以来2度目になります。いずれもオーレ・シュミットの指揮です。
 テューバ協奏曲は1975年の作品。3つの楽章で構成され、第1楽章:アレグロ・モデラート、第2楽章:レント、第3楽章:アレグロ・ジュストとなっています。作品は古典的でテューバの楽しそうな歌が流れます。第1楽章ではテューバの力強い音がバリバリ響きます。迫力のある演奏でビョルン=ラルセンのテューバに圧倒されます。第2楽章は大変抒情的な主題が歌われます。雄大な風景の印象を受けます。第3楽章は勢いのある速いテンポの主題が力強く歌われます。技巧的なテューバ協奏曲の醍醐味を味わえます。


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